紫の煙に唆されて
僕はハートの海を飛んだ
空の底からは

鮮やかな巨人と
爽やかなネズミが

お互いに許し合うのを
ためらっている
声が聞こえた

日陰の太陽は
瞬く間に薄い大根の月に
入れ替わっていて

輝く絶望の光は
行き場をなくして
君がいる壁に
寄り掛かっていた

左利きの神様は
嬉しそうに
頭を掻きながら
君に手を
伸ばそうとしていた


暑い暑い夏がまた
始まろうとしていた








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