Lucien Pellat-Finet 2016-17 AW !!! | ダイコ★ブログ

Lucien Pellat-Finet 2016-17 AW !!!

 

 

 はい。9月に入って10日も過ぎてしまいましたねぇ。。。。

 

 

 台風やら大雨の変な天気で始まり、ようやく今日あたりは少し涼しかったようですが、皆様健やかにお過ごしですか?

 

 ほんといつになったらスカッ!と晴れた、湿気のない爽やかな秋の陽気が訪れるのでしょうかねぇ。。。。。暑がりな私はまだまだこのくらいじゃ、シャツやジャケットを着るのは無理でして、毎日一体どんな装いで出掛けたら良いか、デイリー ファッション ノマドと化しております。。。。。

 

 

 

 

 さて、そんな他愛ない愚痴を最初っから言ってる場合じゃありません。久しぶりにTOP PAGEも変えた事ですし、2016-17 AW PARIS MEN'S COLLECTIONのリポートを張り切って参りたいと思いますよぉぉぉぉ〜。。。。。

 

 今日は毎回恒例のパリコレ スケジュールのトップバッター、Lucien Pellat-Finet(ルシアン ペラフィネ)のリポートからお伝えしましょう。キング・オブ・カシミアの称号を持つルシアンにとって本領発揮のFWシーズンでございます。

 

 

 はい。こちらも恒例、Monsieur Lucien Pellat-Finetとの2ショット、、、、。ちなみにこの次の2017 SS PARIS MEN'S COLLECTIONでも既に2ショット頂いちゃっております!!!!www

 

 

 さて今回の私のパリコレ参戦OUT FITでございますが、先日御紹介させて頂いた2016SS PARIS HAUTE COTUREと兼用出来るようにと、少し変わり種のコートを製作しそれを中心にスタイリングしました。こちらはこの前リポートしたVIKTOR & ROLFのショーでも着ていたグレーのスワローテールのコートでございまして、テイラードのラペルを重ねて、上から赤のウールと金糸のブレードを飾ったデコレーションを取り付けると、ミリタリーコートになるという代物。。。。

 

 最近ラゲージを出来るだけコンパクトにする事に喜びを見出しているので、今回のコートも2way、3way仕様にしております。。。

 

 今季ミリタリー大トレンドのムードムンムンですが、既に着ちゃってましたねぇ。。。まぁ大体ファッションの仕事する人間は思考回路が同じって事でしょうかぁ。。。。なんで、既にやっちゃったので、今年の冬は何を着ようかマジで迷っております。。。

 

 デコレーション付きのミリタリーコート、クラッチ/我が社のオートクチュールで製作、パンツ、ブーツ/BOTTEGA VENETA、アイウエア/LOEWE

 

 

 今季ルシアンがテーマにセレクトしたのはフランスの名俳優Alan Delon(アラン・ドロン)。。。。言わずと知れた世界一の美しい男の、彼が最も輝いていた60'sのさりげないアウトフィットをテーマにコレクションをクリエイトしました。

 

 

 Alan Delon(アラン・ドロン)は1835年の11月9日生まれの蠍座です。PARIS郊外に生まれますが幼少期に両親が離婚や再婚を繰り返し、いつも自分の居場所を探し続け、やんちゃしたり、軍隊に入ったり、放浪したりという青春時代を過し、社会の底辺やダークサイドまで多くの事を経験します。彼のあの憂いを含んだ瞳はここで育成されたのかもしれません。。。

 

 22歳の夏、女優のブリジット・オーベールから『カンヌで映画祭やってるからぶらぶらしてみたら?貴方ほどの美男子なら何処かの監督から声がかかるかもよ。』という言葉に乗り、俳優の友人とぶらぶらしてみる事に。あまりの暑さで上半身裸で歩いていると。。。当時ロック・ハドソンを見出したハリウッドの一流エージェント、ヘンリー・ハリスンに『君は良い身体をしている。』と声をかけられ、3日後ローマのチネチッタでスクリーンテストに合格します。しかし、自分はフランス人なのでハリウッドの前にまずフランスで勝負をしたいと話を保留にします。最初から大物です。。。

 

 幾つかのフランス映画に出演した後、1960年、ルネ・クレマン監督の『太陽がいっぱい』に出演し一躍スターダムに上り詰め、大スターの仲間入りをします。日本でもその甘いマスクで大スターとなり、当時の彼のファッションや煙草の吸い方を真似る若い人達が続出したとか。。。。本人も親日家で日本の『ダーバン』のCMやイベント等で多数来日し、今話題の『SMAPXSMAP』にも出演したとか。。。。

 

 

 数ある彼の作品の中で私が好きな作品のベスト2(1個に絞れませんでした。)は、どちらも彼が28歳、1963年に公開されたルキノ・ヴィスコンティ監督の『Il Gattopardo(山猫)』とアンリ・ヴェルヌイユ監督の『Mélodie en sous-sol(地下室のメロディ)』ですねぇ。。。。

 

 耽美派ヴィスコンティのフレームにこれ以上無いというくらいピッタリとハマったアランドロンの美しさ。。。。没落貴族の青年を演じ、恋人役のクラウディア・カルディナーレの白いドレス越しの、戦争で片目を失った眼帯姿は、未だに多くのクリエイター達のファッションアイコンになっています。

 

 『地下室のメロディ』では名優ジャン・ギャバン演じるマフィアのボスから、カジノ襲撃の仕事を依頼されるチンピラ役を演じています。只のチンピラからカジノに潜り込む為に、洗練されたセレブリティーを演じていくドロンがどんどんエレガントになっていく様。。。。そして、ラストシーンの彼の無表情のビューティーフェイスの背景で、プール一杯に溢れる札束のシーンは圧巻でございます。。。。

 

 

 

 ルシアンは今回世界中が大好きなドロンの、フィルムの中のナチュラルな着こなしや、映画の外のナチュラルなスタイリングに注目しています。恐らく当時の大スターですから相当良い物を着ていた筈ですが、彼が見せるスタイルは実にパリジャンらしくエフォートレスです。

 

 ゆったりしたニットをデニムと合わせたり、さり気なく上質なカバーオールをカッチリとしたシャツの上に合わせたり。。。。ルシアンの生み出すオプティカルなカジュアルスタイルと見事にマッチし、美しいPARIS POPのハーモニーを奏でていましたね。。。

 

 

 まず、御紹介するのは60'Sを彷彿させるマルチカラーのニットのルックです。上質なベビーカシミアを使用した優しい肌触りのニットは、イレギュラーのゲージのボーダーに落とし込まれ、ネイビーやワイン等こっくりとした6種類の秋色にまとめられています。

 

 フォックスのファーがフードに施されたダウンジャケットは、上にネイビーの無地の生地、その下にルシアンのアイコンであるスカルやリーフモチーフをプリントした生地を二枚重ね、上の生地を部分的に剥ぎ取ってモチーフを覗かせるユニークなテクニックが使われています。

 

 あくまでも、さりげなく。。。。。。その辺にあったものを引っ掛けて出て来たくらいのナチュラルさが、、、、、、実に確信犯でございますねぇぇぇ。。。。

 

 

 ブラックやシックなカラーが多かった今回のコレクションですが、ユーモア好きのルシアンらしく、プレイフルな要素も忘れていません。

 

 右のニットのモチーフ、今季のスカル君は吹雪の中を疾走するスキーヤーに扮装しています。レトロチックなニットキャップとマフラーを身に付け、ゴーグルには乱反射する雪の粒がスワロフスキーで表現され、その中に稲妻のモチーフも写り込んでいます。。。。。どんだけの嵐やねん。。。。ってか、死ぬで!!!つうか、死んでるわ!!!(寂しく一人ボケ突っ込み)

 

 右は最近益々力を入れているアウターの一つで、取り入れ易いデニムジャケットのデザインに、カムフラージュの光沢のあるファブリックを使用しています。この生地、近くに寄るとカムフラージュの中にスカルやピースマークのモチーフが、重ねてプリントされていますよ。

 

 また、極薄のパットが全体に入っているので、インナーにルシアンの優秀なカシミアのニットを着れば、これだけで真冬でもイケそうですねぇ。。。

 

 

 こちらのシャツも素敵でしたねぇぇぇ。。。。

 

 コットン100%のウエスタン シャツですが、上の部分はダンガリーで、下に行くに連れてグラデーションでブリーチ加工を施し、その上からスカルとカムフラージュのプリントをかけたアイテムです。

 

 上からニットやスウェットをレイヤーして、襟元やヘムの出し加減を楽しんだり、ブラックタイにブラックジャケットを羽織り、ボタン1個だけ留めるなんてスタイリングだと、カジュアルなパーティーでもイケそうな気がしましたね。。。

 

 

 はい、毎シーズン人気のコラボコレクションですが、今回まずは『PEANUTS』とのコラボからスヌーピーのが登場していましたよ。

 

 今年66周年を迎える『PEANUTS』と『I LOVE スヌーピー THE PEANUTS』の放映を記念して3バージョンのデザインで展開されます。愛くるしいスヌーピーのモチーフが、インターシャでルシアンの上質なカシミアに表現されています。。。。。が、可愛らしいモチーフとは対照的にお値段は、様々なスヌーピーのコラボアイテムの中でもかなり上位に食い込みます。

 

 一番右のブラックのニットは今季もう一つのコラボでございまして、こちらはグルメの方、特にフレンチがお好きな方はご存知かもしれません。チョウザメとKの文字は1927年からPARIS 8区のマドレーヌ寺院の側に店を構える老舗のキャビア店『Kaviar Kaspia(キャビア・キャスピア)』のエンブレムで、そことのコラボでございます。

 

 PARISで一番有名なキャビアショップと言っても過言ではないこちらは、フッショナブルなサントノーレ通りからほど近い事もあり、オープン以来ダイアナ妃やイヴ・サンローラン、ビヨンセ等、セレブリティーやファッションに敏感な人々を中心にヨーロッパ大陸随一と言われる最高級のキャビアが人気です。

 

 恐らくムッシュも御用達のキャビアショップなのかもしれませんねぇ。。。んで、コラボしようなんて話が出たのかも。。。PARISの8区辺りでこのニットを着ていると、知っている人は『アレ?』っと思う、そんなプレイフルなコラボレーションになっていましたねぇ。。。ってかショップスタッフだと間違われるかも。。。。www

 

 

 まさに60年代のアラン・ドロンの、煙草をくゆらせてPARISの街を歩くスナップに登場するような、リラックス テイストのガウンのようなコートも素敵でしたね。

 

 ウールXカシミアXコットンの軽やかで暖かいファブリックを使用し、ラップタイプのコートですがフロントにスナップが施されているので、フロント部分もちゃんと安定します。折り返しのラペルから繋がるフードを被るとさらにアラン・ドロンムードが倍増しますねぇ。。。。是非、小雨の中、傘を持たずに歩いて頂きたい!!!!(勝手な願望。)

 

 インナーに来たタートルネックはメリノウールXカシミアで、インターシャで表現されたレオパードのパターンの背中には、トロンプルユのようにさりげなくスカルがあしらわれています。

 

 スタイリングで気になったのが、今季様々なアウターのインナーにタートルネックを合わせていた事ですね。。。スポーティーなブルゾンやジャケット等、インナーにタートルを合わせるとレトロチックになりトレンド感が増します。。。。

 

 個人的にはシックなアウターに少し華やかなカラーのタートルがオススメです!!!

 

 

 ルシアン ペラフィネのInstagramでも度々登場し、愛嬌を振りまいているムッシュ・ルシアン愛犬『GIOIA』ちゃんも、今季満を持してモチーフといて登場していましたね。

 

 この画像からすると、多分まだ小さかった頃の姿をモチーフにしているようですが、愛くるしいディテールまで細かくインターシャで表現されています。。。こういうプレイフルな要素を実に細かく丁寧に表現する所が素晴らしいんですよね。。。

 

 アウターのカーディガンは、最近様々なバリエーションで登場しているメランジェの糸で編み上げたアイテムで、ショールカラーにエンブレムを施したボタンでレトロタッチで素敵でしたね。

 

 

 はい、個人的にはこちらのアイテムが注目でしたね。

 

 出展不明でございますがこちらのラフ・カラーを施したスカル君、カラーもモノトーンでクールでしたね。ってか、単なる私がラフカラー好きなだけですが。。。。。

 

 ラフ(Ruff)カラーは日本では襞襟と呼ばれます。ヨーロッパにおいて16世紀中旬から17世紀前半まで流行った襟のスタイルです。元々シャツの襟飾りのラッフルとして存在していましたが、当時紳士は髭を伸ばす風習があり、食事の際等に汚れるという事で独立したデザインになります。また、頻繁に取り替える事が出来て衛生面でも優れているという事で、瞬く間に流行します。

 

 本来は機能面から生まれたデザインでしたが、その後洗濯糊の開発により、大きな襟を長く保たせる事が出来るようになってからは、貴族階級を始めとする裕福な人々はその大きさや、高価なレースや宝石までも用いて豪華さを競い合います。

 

 その後、ウィングカラーや垂れ下がる襟(バンズ)の流行と供にすたれて行きます。

 

 良くエリザベスカラーと言う人がいますが、エリザベス1世も好んで着用したからだそうで、一般的にエリザベスカラーと言うと、猫や犬が怪我した時に着けるプラスティックのあれの事だそうです。

 

 ラフ・カラーと呼んだ方が、カッコイイですよぉぉぉぉ!!!!

 

 

 よりカジュアルに楽しめるコットンのカットソーでも楽しいモチーフは沢山登場しています。

 

 右は青々と茂る大木の上に、これまで様々な扮装をして来たスカルが描かれたモチーフでございます。木の根元のブランドのエンブレムに始まり、マスクやシルクハットを被ったり、ヒッピー風や以前コラボしたアメリカのアーティスト、ジャン=ミッシェル・バスキア風のヘアのスカルもいますねぇ。。。。

 

 家系図ですかね。。。。。嫌、あんまり深い意味はなさそうです。。。。wwww

 

 左はノリノリでギターを演奏しているポップなモチーフでございまして、ほんと、いつも、イイ意味でふざけてますねぇ〜〜〜〜wwww。

 

 

 アクセサリーではこんなどインパクトのアイテムを発見しましたよ。

 

 左はリュックサックタイプでグレーのウール素材をベースに、ブラックレザーでスカルモチーフが施してあります。こちら、実際に背負ってみましたがかなりボリュームで、後ろから見たらすぐにバレるので悪い事出来なそうです。。。しかも、身長174cmの私だと若干亀仙人感は否めませんでした。。。www

 

 キャップは毎シーズン登場しているのですが私も愛用していますね。大人が被れるキャップって中々良いのが無いのですが、ルシアンのキャップは見た目のポップさとは裏腹に、被ると実にエレガントで小顔に見えます。

 

 大人のキャップをお探しの方にはオススメですよぉぉぉぉ。。。。

 

 

 

 

 永遠のアイドル、アラン・ドロンのエフォートレスなムードに、持ち前の遊び心とポップなユーモアを盛り込んだ今季のルシアン ペラフィネのコレクション、皆様いかがでございましたか?

 

 今回のリポートではパリジャン・シックを感じさせる、シックなムードのアイテムを中心にリポートしましたが、他にもマルチカラーでハンドペイント風に表現されたスカルのモチーフや、スカルのモチーフのファイヤーボールが炎をあげながら飛んで行くプリント、『CILL』と書かれたスカルやピースマークが詰まった薬のカプセルのモチーフ等、一歩間違うとヤバイぞ!的なギリギリのユーモアが堪りません。。。。

 

 

 熱心なファンの方にはそういうアナーキーで、自由奔放な生き方をする常識に捕われない方々も多いらしく、大人だからこそ、このスリリングなユーモアを味わって頂きたいと思いますねぇ。。。。

 

 

 とくに、昨今の日本は大人は元気が無くて面白くない。。。。私も一応大人の一人として、日々楽しくやって行きたいと思っております!!!!ってこれ以上もうイイか???wwww

 

 

 

 

 2016 SS PARIS MEN'S COLLECTIONのリポートはこちらからどうぞ。

 


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 今回、リポートしたLucien Pellat-Finetのお話が掲載されている、現在好評発売中の私の初めての著書、『ブランドパスポート』では、ブランドのヒストリーやLUCIEN PELLAT FINETの素晴らしいカシミアのお話等も掲載しています。


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