任官辞退で250万円徴収 防大、授業料相当 26年入校生から


防衛省が、防衛大学校(神奈川県横須賀市)の卒業時に自衛官への任官を辞退(拒否)する学生や
卒業後任官しても6年以内に退職する自衛官から
一般国立大学の授業料・入学金相当分の償還金を徴収する制度を導入することが21日、分かった
国防や国際貢献、災害派遣など自衛隊の活動は増え続けており
できるだけ多くの幹部自衛官(将校)の確保が必要と判断した


新制度は平成26年4月の入校生から適用する
徴収額は最大で国立大の4年間の授業料・入学金に相当する約250万円とする方向
志願者への周知が必要なため24日召集の通常国会に、新制度導入のための自衛隊法改正案を提出する


防大では、22年度(23年3月)の卒業生397人のうち12人が辞退
年度は364人中17人▽20年度は431人中35人▽19年度は415人中26人▽18年度は421人中10人が辞退した


防大は幹部自衛官育成のため国費が投じられている
防大生は特別職の国家公務員で入学金と4年間の授業料は課されない
全寮制で食事が提供され、学生手当として月額10万8300円、年2回に分け期末手当計約31万9千円が支給される
文部科学省所管ではないが3年度からは学士号を得られるようになった


防衛省は幹部自衛官の確保や学費を支払う一般大学生との不公平感の解消を検討する
「防大改革に関する検討委員会」を22年9月に設置し
同委は23年6月に償還金制度導入を求める報告書をまとめた


政府の行政刷新会議は22年11月の「再仕分け」でも、防衛省に対し
任官辞退者へ償還金を課すよう見直しを求めていた


償還金の制度は、卒業時の任官辞退は約250万円
その後、6年以内に退職した場合は在職月数に応じて支払額を減額した上で償還金を徴収する


防大生当時に支給された学生手当、期末手当と現物支給の給食
宿舎の関係費は「教育訓練を受けた対価に当たる」(防衛省幹部)として返還は求めない
中退した学生からは償還金は徴収しない


医官を育成する防衛医科大学校(埼玉県所沢市)では
任官辞退や任官後9年以内に自衛隊を退職する場合
教育費の一部を償還金として支払う制度がすでに存在している
6年間の医学教育は多額の費用がかかるため、償還金額は防大の導入予定額よりも高い
在職月数に応じて支払額は減額されるが、21年3月の卒業生の償還金最高額は4899万円だった


【用語解説】防衛大学校
自衛隊の幹部自衛官(将校)を育成する高等教育機関
在学は4年間で卒業後は陸、海、空曹長に任官、幹部候補生学校などを経て約1年後に3尉に任官
平成4年度から女子学生も入校している
韓国、タイ、インドネシア、モンゴル、東ティモールなど各国から留学生を受け入れており
大学院相当課程として理工学研究科、総合安全保障研究科がある