大学2年の夏休み、急きょ思い立って
自転車(マウンテンバイク=松風2号)で
秋田へ帰省したという話の続きです。


当時住んでいた、南区澄川のアパートを出たのは、
1994年8月某日の朝6時前です。

長距離サイクリングは未経験だったのですが、

なんとかなるだろう。
道路も分かりやいすし。
雨も降らなさそうだし。

オレは男だし。


ということで、36号線を
一路室蘭へ向けて出発です。

なんとか、
昼前には苫小牧の手前にあるウトナイ湖に着きました。


多少の疲れがあったので、湖を眺めてボーっとして、

あぁ、鳥になりてぇ~と夢想していたら、
同じ年ぐらいの男性に声をかけられました。


見るからにサイクリストで、
自転車も早そうで、
ハンドルもかっこいいヤツに乗っています。


とりあえず、室蘭まで行くと話すと、
自分は苫小牧に住んでいるので、
途中まで一緒に行こうということになりました。


まぁ、なりゆきだけど、これも旅の楽しみだなと思い、

その案に賛成し、一路苫小牧市内へ!


ところが、ところが、人生マサカの連続♪
一緒にといっても、
高校生がだべりながら、
自転車を並列にして乗っているのとわけが違い、
直列のノンストップ及び、私語妥協一切無し、
という過酷なサイクリングだったのです。


知らなかった・・・・・


何度、もう、ひとりで行きますから、と言いかけたか。
信号が見えるたびに、

赤になれ、赤になれ、と呪文をとなえ、
もう言おう、もう言おうと自己に暗示をかけました。
なんせ、私は、札幌から漕いできたです。
しかし彼は、ちょろっと近郊の往復。

温存体力が違いすぎます。

しかも、私は、寝袋だの携帯コンロだの、

荷物を積んでいるのです。

一切、使いませんでしたが(笑)


このハンディに彼は気がついているであろうか。
次第に、思考は硬直し、
あぁ、断ればよかった、
はやくひとりにしてくれ~~~と
同じことを思うだけの
哀れな境遇に身をやつしたのでした。


ようやく、じゃあ、僕はこの辺でと
さわやかなあいさつと笑顔を残し、
一期一会の縁に心底ほっとして、

旅半ばで、すでに体力を使い果たした私は、
それでも、けなげに室蘭へ向け、
ペダルを踏むのでした。


そういえば、オロカにも、
この時はビーチサンダルでした。
オノレが信じられません。
長距離サイクリングをナメテいました!


つづく♪