ソースコードを公開するという考え方を一般に広めたオープンソース・ソフトウェアですが、ソースコードの修正・再配布に関する利用許諾には、多くのライセンス形態があります。ここでは、GPL系、BSD系、MPL系の特徴を簡単に説明しましょう。

 

GPL系ライセンス

 GNUやGPLなどのライセンスがあるGPL系ライセンスは、ソフトウェアの自由に対して最も厳密なライセンス形態です。GPL系では、自身のソースコードの公開と自由な利用を認めるのはもちろんのこと、GPL系のソフトウェアを利用して作成したソフトウェア、GPL系のソースコードを組み込んだソフトウェアについても、再配布時には、ソースコードをすべて公開し、ユーザーが自由に利用できるようにしなくてはなりません。LinuxなどのUNIX系OSで採用されており、ライセンス全体の7割を占めていると言われています。

 

BSD系ライセンス

 MIT LicenseなどのライセンスがあるBSD系ライセンスは、ある意味、最も使用許諾の緩いライセンス形態です。BSD系では、BSD系のソフトウェアを利用して作成したソフトウェア、BSD系のソースコードを組み込んだソフトウェアを再配布する際には、著作権さえ表示すれば、特に制限はありません。つまり、BSD系ライセンスのソーヅコードを組み込んだソフトウェアのソースコードを非公開にすることも、それを商用ソフトウェアとして販売することも、作者の自由なのですBSD系のライセンスは、FreeBSDなどのUNIX系OS、ミドルウェアのApache、CMSのZope、プログラミング言語のPHP、Pythonなどで採用されています。

 

MPL系ライセンス

 CPLなどのライセンスがあるMPL系ライセンスは、GPLとBSDの中間的存在のライセンス形態であう。MPL系では、MPLライセンスのソフトウェアを利用してソフトウェアを作成した場合には、ソフトウェアを再配布する際、利用した部分(ファイル単位)についてのみ公開し、それ以外の部分はMPL以外のライセンスにすることが可能です。