5日目朝はCenter Meeting: Bonieaに行きました。各Centerには5~10くらいのグループがあります。グループリーダーの仕事について聞きました。

Group Leader Work
・remind other Group Members of Center Meeting, before meeting start
・responsible to arrange her group members to sit together
・Collect money of group every week
And count, check and give the money to Center Manager
・Check Attending Shirt
・Check Passbook
・If a member has problem, tell it for Center Manager


Center Meetingの後、Undeveloped Member(グラミン銀行でもうまくいかなかった人)である、Jahanaraさんにインタビューをしました。

$ダイス ~バングラデシュより~


 彼女は4年間グラミン銀行に入っています。息子が一人と娘が7人います。とても貧しいため、誰も大学に行かせられません。彼女も旦那さんも仕事をしていますが、農業のための土地は所有していません。
 グラミン銀行1年目は、5,000Tkを借り、600羽のアヒルを飼いました。しかし、病気のため突然50羽ほどが死んでしまい。怖くなってすぐに残りのアヒルも全て売ってしまいました。一年目に借り入れた金額は全て返せました。
 2年目は、13,000Tkを借り、子牛を買いました。育てて後に売るためです。結局、8,000Tkで買った牛を10,000Tkで売ることができました。
 3年目は、13,000Tkを借り、牛を買って、10か月後売り、利益を得ました。

 彼女の生活は少しは改善されたかもしれませんが、娘の結婚費用のことを考えると全く足りません。バングラデシュやインドの文化にはダウリーという結婚に関するしきたりがあり、花嫁の家族は花婿の家族に高価な贈り物をしなければならず、結婚式費用も全て花嫁の家族が出さなければなりません。ダウリーができなければ、花嫁が花婿の家族から酷い扱いを受けたり、結婚そのものを認めてもらえません。

 グラミン銀行に入る際にはダウリーを受け取らないこと、与えないことを誓わされます。しかし長年の慣習なので、いくら禁止したとしてもまだ止めることはできていません。そのため、未だに親のダウリーなしでは娘が結婚することができません。7人も娘がいるJahanaraさんはどうしようもない状態にあると言っていました。

 ダウリーを無くしてしまえばこの問題は改善されるはずですが、文化や慣習を変えることはとても難しいことです。ただ書面で禁止するのではなく、その文化のおかしい点を子供たちに教育していき、徐々に無くしていかなければ慣習は変わっていかないでしょう。



 夜はAsha Lotaさんから話を聞きました。彼女はStruggling MemberでBeggar(物乞い)をしています。年は70歳くらいで、まともに働くことができないくらい弱っているように見えました。腰が曲がり、体も小さく、やせ細っています。旦那さんが1971年に亡くなり、それから物乞いをして生活するようになりました。

 Ashaさんには娘が3人います。今は3人いる娘のうちの一人とその旦那さんの世話になりながら生活しています。しかし、娘さん夫婦も貧しく、Ashaさんの面倒を見る余裕はありません。娘さんには子供が3人います。旦那さんの仕事はきちんと定まっておらず、その日その日で何かしらの仕事をしていて、生きていけるぎりぎりの稼ぎしかありません。そのため、とても生活が貧しく、Ashaさんに食事を提供することすら難しいのです。そのため、Ashaさんは自分でなんとかお金を稼ぐしかなく、Beggarをしています。

 Ashaさんがグラミン銀行に入ったのは3年前です。Beggarをしている知り合いから話を聞いてグラミン銀行を知ったそうです。最初は500Tkを借りて、村の各家を一軒一軒まわりながらチョコレートやクッキーを販売しました。Beggarをしていた人はもともと各家をまわってお金や物をもらおうとしていたので、家を訪問してまわることに慣れています。そのため、Beggar Loanを借りる人は家々を回りながら直接野菜やお菓子を売っていきます。

 2,3回目は1,000Tk借りました。Ashaさんはグラミン銀行に入ってから生活が少し改善されたと言っています。グラミン銀行に入ると、毎週センター・ミーティングに参加しなければなりません。そこに参加するようになって、他の村人と関わるようになりました。そして、村人の家を訪問して物を販売するときには、以前よりも好意的に関わってもらえるようになり、物を買ってもらえるようになりました。なので、Ashaさんは今の状況をとても喜んでいます。

 Ashaさんは物が以前より売れるようになり、状況はよくなったと言って笑っていました。しかし、それでもとても貧しいです。服は薄汚れて、何日も水浴びすらしていない様子でした。1,000Tkのお金を循環させて得られる稼ぎは、一日5,60Tkです。まだ貧困問題は解決されていません。

 なぜ娘さんの夫はその日暮らしなのかを尋ねました。グラミン銀行に入ってローンを組めばもう少し豊かな暮らしができるようになるはずです。グラミンのローンは少額だし、その金を活用するビジネスは基本的に成功しているから大丈夫だと知っているはずです。そのことをAshaさんは家族に説明したし、グラミン銀行のCenter Managerも何度か訪れて説明していました。しかし、娘さんの夫はお金を借りようとはしません。ローンとはつまり借金であり、借金を借りても返せる自信がないそうです。借金のことを考えて常にストレスを感じるよりは貧しくてもそのままのほうがいいそうです。また、このことをAshaさんは受け入れており、自分は強制などできないと納得していました。自分はグラミン銀行に入って村の人たちと交流できて少し幸せになれましたが、嫌がっている人に無理に強いることはできないと言っていました。

 人の考え方はそれぞれです。誰かを傷つけないのなら、その日生きられるぎりぎりの稼ぎで生きることが悪いはずがない。確かに金銭的に貧しいかもしれませんが、ゆったりとした責任のない生活をやめさせることはできません。その人が感じる通りに生きているのなら、周りは何も強制すべきじゃない。僕らは少しでも豊かになるチャンスがあれば飛びつくかもしれませんが、その豊かになろうという気力よりも緊張しなくていい気楽な生活を好む人がいます。そういう人を無理に競争に巻き込むべきではないです。

ただ、それでも少しでも豊かな方が幸せなんじゃないでしょうか?生活を豊かにするとは何でしょうか? 幸せは人それぞれ。要は自分がそれをどう感じるか。

 問題は豊かになるための選択肢すらも持てない人がいること。その人が選んでそうしているのなら周りは何も言うべきじゃないのかもしれません。でも豊かになることを選べずに、どうしようもなくて困っている人の状況をどう改善していくかが大事です。

 その貧しい人にもう少しだけ豊かになるための選択肢を与えられるビジネスがソーシャル・ビジネスです。貧困改善と収益性を両立させ、支援のような一方向だけの活動にならない、お金が循環する仕組みがソーシャル・ビジネスです。
4日目の朝はまた別のCenter Meetingに参加しました。このCenterも村の奥にあり、Branch Officeからリキシャ―で40分もかかりました。

ダイス ~バングラデシュより~

ダイス ~バングラデシュより~


今回のCenterの基本情報です。
Center Name: Zagra
Center Code: 14
Established in 2005
Total Borrower: 58
Total Group: 8
No inactive member
Micro-enterprise Loan: 1
Higher Education Loan: 1
No struggling member

ダイス ~バングラデシュより~

今回もまずは、これらのことを尋ねました。
1.何年グラミン銀行に入っているか 
2.今年度は何Tk借りているか 1Tk(タカ):1.25yen
3.何のビジネスをしているか
(4.初年度に借りたお金)

村人A : borrowed money 5 years / 10,000Tk / Agriculture
B: 5yrs / 22,000Tk / buy Chicken 1,000 and resell as food / first 4,000Tk
C: 5yrs / 7,000Tk / Agriculture / first 4,00Tk
D: 1month / 5,000Tk / Agriculture →fertilizer, buy seeds, borrow tractor and plow(耕す)
E: 5yrs / 7,000Tk / Agriculture
F: 6month / 5,000Tk / buy Banana and resell
→ buy 12 Banana: 12Tk in local village, sell in city center : 30~35Tk; almost double, Sell 50~70 Banana per day
G: 6month / 5,000Tk / Agriculture; Grow rice
H: 6month / 5,000Tk / Vegetable Shop; egg plant, cookies, oil, red chili, etc.
I: 1yr / 10,000Tk / Grow rice
J: 1yr / 4,000Tk / Rikisya → buy second hand Rikisya: 5,000Tk, earn 100~200Tk per day (to buy New Rikisya: 10,000Tk)
K: 4yrs / 10,000Tk / Grow rice
L: 1yr / 5,000Tk / Grow rice
M: 2yrs / 8,000Tk / Agriculture, trade Mustard
N: 3yrs / 11,000Tk / Grow rice:6,000Tk, Milky Cow: 5,000Tk
→ to buy Mily Cow: 16,000Tk , give 3ℓ milk per day, 1ℓ: 30Tk
O: 3yrs / 4,000Tk / Agriculture
P: 2month / 5,000Tk / Agriculture
Q: 1yr / 5,000Tk / Agriculture; Grow rice
R: 5yrs / 3,000Tk / to repair Rikisya. Earn average 200Tk per day
S: 5yrs / 5,000Tk / Vegetable Shop
→ any kids, got from Village and sell in a city center.
T: 2yrs / 8,000Tk / Tea Shop
U: 3yrs / 7,000Tk / Water pump machine: get water from river and distribute → to buy: 12,000Tk, to provide water for 1 acre 100Tk :profit, seasonal business

色んな村人の借り方を聞いて思ったのが、自分はこの人たちのビジネスよりも先に生活自体を学ばなければ、ビジネスも理解できないだろうということです。

まず、ほとんどの人がAgrifculture:農業に携わっているのですが、つまりAgricultureってなんでしょうか? 米を育てているのでしょうが、どのようにしているのかをまったく知りません。なので、まずは農業というものがどのように行われるのかを詳細に尋ねようとしました。

そこでまた新たな発見ですが、実際に農業をしていたり、ビジネスをしているのはほとんどが旦那さんだけで、お金を借りている奥さんたちは細かいことを知りませんでした。どれだけの範囲でどのような方法を使えば、どれだけの収穫があり、それがどれだけの利益となるのか。そのようなことを尋ねても、細かいことはわからないという返答が返ってきました。

$ダイス ~バングラデシュより~

そこで、Center Meetingのあと、実際に農業をしている男性の村人たちから話を聞くことにしました。2か所で合計30人くらいの農業者から話を聞き、2か所でほぼ同じ証言を聞けたので、それを掲載します。しかし、あくまでこれは村人のフィーリングに過ぎないので、たぶんこのぐらいという感覚的情報です。大体のイメージを作るために活用します。

●Note in Farmer Interview
・1person can cultivate max 1acre.
・1acre = 100decimal
・from 1acre, rice: 50mon 1mon=40kg
・Rice 1mon sold by 850Tk
・hiring cost :200Tk/per person/per day
Ex) A person run 120decimal farm employ farmers about 50 times half a year
3~5 to remove weed / 15 for harvest
・borrowing water pump depends on season and farm size
・use fertilizer and Pesticide
Ex)TSP: 6kg/10decimal:28Tk Yuria: 1kg/10decimal:12Tk Basdin: 0.25kg/10decimal:160Tk

$ダイス ~バングラデシュより~



この話を聞いて分かったことですが、農業だけではほとんど利益などでないということです。それについて尋ねると、もっともな返答が返ってきました。どの村人も農業をしていますが、農業は年2回の季節的な仕事であり、それぞれ別の仕事やビジネスを兼業していました。各家では鶏、牛、ヤギなどが飼われており、それらを育てて売っていますし、RikisyaやGrocery Shopを運営したりしています。ひたすら農業に従事している村人など滅多にいないことに気づきました。グラミン銀行は農業効率の改善サポートや、副業を始めたり拡大するサポートをしているのです。


グラミン銀行の活動内容は様々な分野に広がっており、学生への奨学金貸与もおこなっています。午後は、Higher Education BrrowerのBadrunnesaさんに.話を聞きました。
・Bachelor of Political Science 2nd year in Mymencin national university college
・borrowed 25,000Tk (≒4year total university fee)
・paid 7,500Tk in 1st year for the university / 6,000Tk 2nd year
・University often don’t provide good education, and have to have private teacher Lessons: 2,500Tk/year
・Accommodation: 800Tk/month she share apartment with 3 friends
・Food: 2,500Tk~3,000Tk/month
・other 4 brothers, 5 sisters. In one family, one child can receive Higher Education Loan. She only receive.
・If impossible to borrow the loan, she can’t continue studying.
・she wants to get public job


Higher Education Loanについてのおさらいです。
※ Higher Education Loan
・Borrowers’ children take this
・after 12 years → higher secondary school certicate → then University
・can only take the loan, if they are eligible for the university
・100,000 to 200,000Tk depends on person
・biggest loan
・total 5 years : 4 years for undergraduate and 1 year for masters
・give them 1 year for job searching
・in 6 years you don’t have to pay back
・no interest in first 6 years. After 6 years bear interest
・after 6years you repay monthly installment.
・both borrowers and children sign for loan
・5% interest – declining balance
・have 5 years . Max to pay it off or sooner
・loan to both boys and girls → no priority


家族の中で大学に通えるのはBadrunnesaさんだけです。この人は、貧しくても自分を大学に行かせてくれた家族に感謝し、将来は政府関係の仕事に就いて国のために働きたいと言っていました。また、家族や村のためにも貢献したいと言っていました。日本のように人間関係が薄いところではなく、村という人と人が密接に関わり合う場所で育ったBadrunnesaさんには、周りの人を大事にする心が備わっているように感じました。

この研修を通してずっと思ってきたことですが、バングラデシュにしろ日本にしろお金を借りるということは、将来もう少しだけ豊かな生活をするための先行投資だということです。ビジネスをするためにしろ、もっと勉強するためにしろ、お金が必要です。確かにお金を借りるということは怖いことかもしれません。しかし、将来返せるという見通しをたてられるのなら、思い切ってお金を借りて自分のやりたいことに注力するのは何も悪いことではありません。借金は怖いことかもしれませんが、そのぶん責任感も身につきます。返さなければならないという意識をしっかりと持たなければなりません。その一方で、自分が大事だと思うことに全力で取り組み、成長につながるのであればそれでいいのではないでしょうか。



3日目は母国語を敬う日で、国民的休日です。しかし、村は朝から活気があふれていました。遠くの小学校から拡声器を使った騒がしい歌が聞こえていました。通訳者のフアトがそこまで連れて行ってくれました。ちなみに、この日はセシルが体調不良だったので3人で出かけました。行く途中、村の各家には国旗が立っていました。あまり政治と関わりのない村でさえ、自分の国を大事にしていようとしています。こ自分の周りを大事にしようという姿勢は見習うべきだと感じました。

$ダイス ~バングラデシュより~

ダイス ~バングラデシュより~

学校に着くと、村の子供たちが大歓迎してくれました。学校ではコンテストをしていて、歌や踊りを披露しあっていました。

ダイス ~バングラデシュより~

$ダイス ~バングラデシュより~

途中、一緒にいた日本人、コニーも歌を披露することになり、日本の国歌である君が代を熱唱しました。すると拍手喝采でみんな大喜びしてくれました。

ダイス ~バングラデシュより~

その後もコンテストは続き、大盛り上がりでした。

ダイス ~バングラデシュより~

ダイス ~バングラデシュより~

最後はコンテストの表彰式です。外国人がとても珍しいらしく、僕とコニーが表彰式の記念品を渡す役を任されました。こちらとしても珍しい体験なので喜んで引き受けました。とても楽しいイベントでした。

ダイス ~バングラデシュより~


さて、表彰式も終わり、バングラデシュVS日本のスペシャル・ビッグ・フットボール・マッチが行われるというアナウンスが突然入り、会場にいた人がみんな隣のグラウンドに移り始めました。実は僕がサッカーをしたいとずっと言っていたら、それを聞いたフアトが村人に伝えてくれたらしく、本当にサッカーの試合をしてもらえることになりました。日本人二人とバングラデシュ人7人のチーム対バングラデシュ人9人で試合をすることになりました。

$ダイス ~バングラデシュより~


ただ、色々とバングラデシュの村での試合は特別な要素を含んでいます。まず、誰も靴を履いておらず、みんなスリッパなので、試合のときは全員裸足になります。僕だけ靴を履いていたら、他の人の足を傷つけるから脱ぐよう言われました。ある意味公平なんですが、芝生の上を裸足で全力で駆け抜けるのはとても足の裏が痛いです。

また、ボールも裸足で蹴っても大丈夫なようにバレーボールです。本気で蹴るとゴールキックで相手のゴールより遠くへ飛んで行ってしまいます。パスを出すときもボールが浮いてしまい、あまりうまくいきませんでした。

そして一番要注意なのが、牛のふんです。放し飼いの牛がそこの芝生を食べて生活しているので普通に牛のふんがあります。しかし、勝つためにはフンなど気にしていられません。試合中は何も気にせずひたすら相手とボールに集中しました。僕やコニーの方がテクニックを持っているはずなんですが、あるきづら過ぎてうまくドリブルができません。しかし、村人たちは裸足サッカーに慣れているのかすいすいボールを運んでいきます。しかも上手に勢いをつけて攻めてくるので、とんでもない勢いのシュートをグラウンドの3分の2ぐらい進んだ位置から放っていました。それでもなんとか粘り続けました。

$ダイス ~バングラデシュより~

結局2-2で引き分けでした。終わった後は試合を見ていた子供たちがワーっと集まってきて団子状態になりました。よく攻めていたコニーはすごい人気で、もみくちゃにされていました。

ダイス ~バングラデシュより~

その後、試合をしたメンバーで休憩所に行きました。

ダイス ~バングラデシュより~

この時ちょうど、クリケット・ワールドカップがバングラデシュで開催されていたので、せっかくだから次はクリケットをしようという約束をしました。結局忙しくてフィールドトリップ中にできなかったのですが、いつかクリケットをやってみたいです。

何にしても、良い一日でした。誰かのことを知ろうと思ったら、その人と同じことをやってみるのが一番わかりやすいです。村での遊び方を少しだけ知ることができました。