ドアーが開いた瞬間にハッとして彼は目をまぁるく見開いて輝かせた。
その目は、「ヤア、ヤア」と、うれしそうだった。
「おっ・はっ・よう~!」
私もとびきりの笑顔で片眉をあげてこたえると、
「この傘65センチ、お父さんのなんだ。。。僕のは、なくなっちゃったから。。。」
モスグリーンの傘の柄を持つ手の位置が明らかに上のほうで、確かに大きい。
「でも、今日は雨が強いから、そのくらいの大きさがあった方がいいね☆」
そして、私は前から気になっていたことを聞いてみた。
「何年生、なの?」
「3年。。。」
1年生だとばかり思っていたので少し意外な気がしたけれど、その事にはふれずに
「私はねぇ。。。5年生くらいっかな~~☆」と、言ってみた。
彼は、アッイ~~ンのようなヘン顔をしておどけてみせた。
私は、お尻をたたこうとした手をそっと引っ込めて「それじゃ~またね☆」と手までふって
大きな傘とアンバランスな彼を見送った。