排尿トラブルが生じる原因について | 原因と解決方法

原因と解決方法

どんな些細な悩みにも原因と解決方法があるものです。そんな悩みの種になっている原因と解決方法を調べています。
不眠、便秘、頭痛などの日常的に起こる症状についてです。

物心着く頃から朝、うんちがでなければなんとなくストレスでいやな気持ちになります。また、ちょっとプレッシャーのかかる仕事や試験前になると下痢をしたり、お腹の調子はとても生活の中でとても大きなウェイトをしめていますが、尿トラブルというのは、ある程度年をとらないと生じませんし、若い頃はほとんど尿トラブルというのはありません。

 

 

男性は中年を過ぎる頃から排尿トラブルがある人が増えてきます。多くの場合、その原因となっているのが「前立腺肥大症」です。
 最近、特に増えている「前立腺がん」では、初期にはほとんど自覚症状はありません。 

 

前立腺肥大症は、加齢に伴って前立腺が大きくなり、尿道を圧迫し、さらに排尿時に前立腺などの筋肉が過剰に収縮することにより、尿の回数が多い(頻尿)、夜中に何度もトイレに行く(夜間頻尿)、尿が残った感じがする(残尿感)などの「刺激症状」や尿が出始めるまでに時間がかかる(遷延性排尿)、尿の勢いがない(尿勢低下)、尿が出終わるまでに時間がかかる(ぜん延性排尿)、尿の切れが悪い(排尿終末時尿滴下)などの「閉塞症状」が現れる病気です。 

 

トイレが近くなったり、勢いよくでなくなったり、これもストレスです。 膀胱はどのような器官だイメージしているでしょうか。尿が溜まっていない時も溜まっている時もほぼ同じ大きさのタンクだと思っている人が多いと思います。

 

膀胱はゴム風船のように伸び縮みをします。膀胱の内側は粘膜で、外側は筋肉(平滑筋)です。尿が溜まってくると、平滑筋がだんだん緩み、膀胱は少しずつ膨んで容積を増やしています。この時段々と膀胱の壁が薄くなっていきます。ゴム風船を膨らませた時にゴムが薄く伸びるのと同じ仕組みです。

 

ゴム風船の口の部分(尿道口)は、尿を溜めている時、尿道括約筋という筋肉がしっかりと閉じられ、尿が漏れないようになっています。
 
 膀胱に尿が300 ml位溜まってくると、膀胱内の圧が高くなり、神経を刺激します。その刺激が脳に伝わり尿意を感じます。その結果、膀胱の平滑筋が縮まり、尿道括約筋が緩むことで尿道が開き、排尿できる仕組みになっています。ゴム風船が外から押され、口の所が緩んで中の空気が出ていくのと同じです。

 

前述の尿道括約筋は、正式には「内尿道括約筋」と呼ばれ、尿道口を輪状に取り巻いている平滑筋です。
 
 実はもう一つ、これより少し下の位置で、骨盤底を貫く辺りの尿道に横紋筋も取り巻いており、こちらは「外尿道括約筋」と呼ばれます。
 
 外尿道括約筋は、自分の意思で締めることができます。トイレに行かなければならない状況なのに、なかなかトイレが見つからない時は、外尿道括約筋を緊張させ、しっかり収縮させることで漏れを防いでいます。また尿意がなくても、予めトイレに行っておこうと思った時は、意識して外尿道括約筋を緩めて排尿しています。
 
 この外尿道括約筋は、女性の場合は、加齢と共に性ホルモンが減少して骨盤底筋が緩み始めると、一緒に緩んできます。
 
 骨盤底筋というのは、読んで字の如く骨盤底にある筋肉のことです。骨盤の下側には骨がなく、まるで底がない器のようになっています。骨盤底筋は、この底の部分に張られたハンモックのような形状で、そのハンモックの上に膀胱、子宮、大腸などが乗っかっています。
 
失禁の原因は、他にもあります。急に尿意を感じてトイレに駆け込んだり、トイレが近くて何度も排尿したり(頻尿)、トイレのために起きる回数が増えたりといったことはありませんか。尿意があまりにも急だと、到底トイレに間に合いません。
 
 この原因として、膀胱の異常な収縮が考えられます。尿を充分に溜める前に膀胱が勝手に収縮してしまうのです。収縮=排尿なので、急に尿意を感じた時には、体は排尿を始めようとしていることになります。充分な量を溜めないうちに収縮してしまうため、少量の尿を何回も何回も出さなければならなくなります。
 
このように勝手に膀胱が収縮する疾患を「過活動膀胱炎」と言います。収縮を抑える薬や、溜められる尿量を増やす薬によって治療が行われます。
 
 その他にも、男性の場合は、前立腺肥大による排尿トラブルがあります。加齢に伴う性ホルモンの影響を受けて大きくなった前立腺が尿道を圧迫、尿道が狭まり、尿の出が悪くなります。
 
 このように、排尿トラブルには色々な原因や症状がありますが、排尿の仕組みを知っていれば、尿道の緩みなのか、尿を溜める容積の問題なのか、尿道の狭窄なのかといったことを理解しやすく、対処もしやすくなります。
 
仕組みを理解しないまま排尿のことばかり考えていると、日常生活が楽しめなくなり、QOLも下がってしまいます。独りで悩まないで、早めに医療機関を受診し、適切な治療を受けてください。