朗読者 | むーこのふわゆる日記

朗読者

朗読者 (新潮文庫)/ベルンハルト シュリンク
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ケイト・ウィンスレットが本年度アカデミー賞最優秀主演女優賞受賞した

日本では6月19日から公開する『愛を読むひと』の原作です。


映画が気になったのと、読んだ人からもオススメということだったので

読んでみました。


とても、とても切ない。

いろいろなテーマがこめられた作品です。


本の始まりは15歳の少年と21歳年上の女性が

恋におちるところから始まる。

淡いんだけどとってもエロイんだわ、これが。

幸せな思春期の日々がつづられているんだけど

彼女は突然、姿を消してしまう。

住んでいた家も引越し、職場も退職してしまう。

8年後、少年は成長し、法学生となった。

彼が傍聴した裁判で見たのは罪に問われる

あのときの彼女だった。

彼女は罰と自身の秘密を天秤にかけ、

秘密を守った。

それから、それから・・・


主人公の少年の父親は哲学者。

だから本の内容もときどき哲学っぽい見解をする。

それも興味深い。

また、悲しいと思っていたことを時が経つことで

「幸福な物語だとみなしているわけではないが、

これが真実の物語なんだと思い

悲しいか幸福かなんてことにはまったく意味がないと考えている。」

って部分がある。

なんかやっと過去に決別でき、前を向くことができるようになった。

受け入れてしまうことが耐え難くても。

生きていくってそういうことなのかなと・・・


恋愛、ミステリー、哲学、戦争、

いろいろな要素が含まれているけれど

きっと映像化されても

映像化されることで文字で表現されていた心情が

多く伝わらなくても十分楽しめる、考えさせられる物語になると思う。


幸せなときに読めばもっと今の幸せを感じることができるでしょう。

ちょっとツライ時に読むと救われるかもしれない本です。



Amazon.co.jpより抜粋
スイスで出版された原書を、キャロル・ブラウン・ジェンウェイが格調高い英語に翻訳。セックス、愛、朗読、戦後ドイツの不名誉についての、短くも豊かな物語。15歳の少年ミヒャエル・バーグは、謎めいた年上の女性ハンナとの激しい恋の虜になる。だが彼女の身の上についてはほとんど知らないうちに、ある日ハンナはミヒャエルの前から姿を消してしまう。…二度と彼女に会うことはないと思っていた彼だったが、戦慄(せんりつ)の再会が実現する。ナチスの過去を裁く法廷の被告席に、ハンナがいたのだ。彼女が筆舌に尽くせぬ重罪を犯していたことが明らかにされていく、その裁判の進行を追いつつ、ミヒャエルはとてつもなく大きな難問に取り組みはじめる。ホロコーストを知った自分たちの世代は、どう対処するべきか?「理解に苦しむものを理解できると思ってはいけないし、比較にならないものを比較してはいけない…。ぼくたちは、嫌悪と恥辱と罪の意識を抱えたまま、ただ黙っているべきなのだろうか?何のために?」
本書はボストン・ブックレビュー誌のフィスク・フィクション賞を獲得した。たぐいまれな明快な文章で、少ないページ数のなかで多くの悪の精神の問題に挑んでいる。世界がかつて知り得たなかで最悪といえる残虐行為に加担したのが親や祖父母、あるいは恋人であった場合、彼らを愛するという行為はどういったことなのか?文学を通しての贖罪(しょくざい)は可能か?シュリンクの文体は簡潔であり、比喩表現、会話といった文章の属性を問わず、余分なものはことごとくそぎ落とされている。その結果生まれたのが、ドイツの戦前と戦後の世代、有罪と無罪、言葉と沈黙の間に横たわる溝を浮き彫りにした、厳粛なまでに美しい本作なのである。 --このテキストは、 ペーパーバック 版に関連付けられています。

内容(「BOOK」データベースより)
学校の帰りに気分が悪くなった15歳のミヒャエルは、母親のような年の女性ハンナに介抱してもらい、それがきっかけで恋に落ちる。そして彼女の求めに応じて本を朗読して聞かせるようになる。ところがある日、一言の説明もなしに彼女は突然、失踪してしまう。彼女が隠していたいまわしい秘密とは何だったのか…。数々の賛辞に迎えられて、ドイツでの刊行後5年間で、20以上の言語に翻訳され、アメリカでは200万部を超える大ベストセラーになった傑作。