【高校生向け】英語での論文の書き方講座 by 長男 | 海外転々転校記 * インターナショナルスクール8校転校した大学生長男とグレーゾーン凹凸次男の海外転校記録

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マレーシアからロシアのモスクワ→上海→のち6年ぶりのクアラルンプール再上陸後アジアの片隅x2へ。8校目のインターでIBDP取得&卒業後に大学に通う長男と、グレーゾーン凹凸高校生の深海魚成長記録。子供の習い事バイオリンや英国王立音楽検定ABRSM受験記録も。

英語での論文の書き方(高校生向け)

 

 

 

長男(英語圏の大学3年生)による、「もっと点が取れる?!かも知れない」上手なエッセイ(論文)の書き方 まとめ。

 

 

 

国際バカロレアディプロマの必須課題や試験は、文系科目では特に「記述式」が主になります。

 

論文を書く前にする事は、時間的な制約がある中で質問の意味を正しく理解し、自分の中で大まかな方向性をまとめてから綴る必要があります。

 

 

長男が見る「論文を書くためのポイント」は以下の通りです;

 

 

 

  トピックの選び方がもっとも重要!(書き始める前)

もし、トピックが複数あり自分で一つに絞って書ける場合は、当たり前ですが自分が得意な内容や良く知っている内容から選ぶ方が有利です。

 

どれも良く分からない題材の中から選択しなければならない場合はそれらの題材を勉強し直すという手ももちろん有りますが、時間の制約がある中で選択肢を迫られた場合、「自分が書ける事に一番関連付けしやすいトピックを選択した方が良い」という事になります。

(例文等を出して説明出来るし、文字数も稼げる)

 

書き出しから書き終わるまでを、始める前からあらかじめ想定して計画的に論文を書き進めることが「上手に論文を書く」ための土台になるため、A4用紙一枚に絵でも文章でもマッピングでも構わないのでとりあえず「自分が主張したいポイント」を全て書き出して、頭の中を一旦整理して自分なりにプロットを把握してから論文作成に取り掛かると良い(よう)です。

 

 

  結論から書き始める(またはあらかじめ終わりを想定しておく)

 

インターナルアセスメント(通称「アイエー(IA)」)と呼ばれる必須課題を書く時は数週間または数ヶ月の猶予があるため、準備期間に充分なリサーチが必要になります。

 

前出の「トピックを選択」して書く場合もEE(エクステンデッドエッセイ)の様に自分で好きなトピックを選べて、かつ、好きな方向へと持って行けるような自由度の高い論文の場合も、まず「自分の中での結論」ありきで計画的に書き始める必要が有ります。

(途中で迷走して結論に辿り着けなくならないように)

 

アイディアが充分貯まったら*、あとは全体的な「構成」を考えて、それらのアイディアを当てはめて「流れ(flow)」を作ります。

*これが一番大変だと思う。

 

 

  順序は後で変えて良い

 

本番の試験では(紙に記述するので)できませんが、IAなどは期間があるので、書き始める順序は(パソコンで書くので)別に起承転結の「起」から必ず書き始めなければならないという決まりはありません

 

手書きの場合はもちろん「起承転結」を順に追って書かなければならないですが、昨今の高校生の課題はほとんど全てがGoogleドキュメントであったりMicrosoft Word使用だったりと、後々「カット&ペースト」がいつでも出来る便利な機械を使用しているので、(私らの時代はポストイットにいちいちポイントを記述してそれを並べ変えてみたり後で足したり引いたりしてから「清書」しましたけど汗)思い付いた良いアイデアや流れの良いフレーズなどはまず書き留めておく。

 

口語では言えるけど文章として書きしたためるには少し調子が砕けすぎる・・という場合も、カッコ付きなどにして口語調で書いておくか、ワードなどの「メモ機能」にメモして文字の色を変えておくと後々直す際に分かりやすくて便利。

 

流れ(フロー)が悪いなと感じた場合も、目印をつけておけば後々カット&ペーストして順序を入れ替えることも可能です。

 

 

  多すぎても少な過ぎてもまとまらない

 

論文というものは読み手を「納得させる」ために書くので、一番重要な点から順を追って説明する事が重要です。

些末な内容に気を取られる事なく大筋を一貫して主張しないといけないので、「起承転結」の「起」で主張が提示されその後その主張を深掘りまたは展開して、肉をつけていきます。(承&転)

 

最初に提示したポイント以外のことを「承転」部分にあまり多く入れ込みすぎると大筋のポイントがボヤけてしまうので、どうしても余分に書き足したい場合はあくまでも「起」から外れ過ぎない内容を「サポート」的役割として入れた方が流れがまとまります。

 

(これ↑長男も良くL&Lの先生に注意されてました。色々と気付くという点では良いけれど、アレもこれも点数に結びつくんじゃないかと心配になってつい書き入れてしまい流れを止めてしまうと「読者の意識が離れてしまったり重要事項がボヤける危険性があるから、必要最低限の一番強いポイントをメインに、他は切り落としてもOK」だそうです。)

 

  最後まで流れを意識して

 

「結」部分までは「流れ」が澱みなく続いた方が良いのですが、反対に「結論」を書く部分は「前出のポイント全て」を統括する事を意識して、前の段落と同じようにツラツラと続けて書くよりもはっきりと前の章とは異なる書き出しで「結論は」と「Wrap Up(まとめ)」して明らかにする方が印象的なエンディングを迎えられます。

 

「起」と「結」がまるっきり同じでも良くないので、「起」では読み手に先を読み進めたい!と思わせる釣り竿の「フック」を使い、「結」でようやく「釣り上げた魚うお座」の全貌を読者に披露するキラキライメージで書きましょう。

 

 

 

  書いた後に忘れてはいけない事

 

書き終わってからの作業も忘れずに行いましょう。

 

長男えーの指導(指摘?)によると、エッセイは

 (前出と重複する箇所が多いですが)

 

1)自分で書いたものはまずグラマリーで文法の間違いをスキャンしてスペルミスも直し、

 

2)アタマのなかで読んで繋がりをチェックし

 

3)そのあと他人(次男の場合はワタクシ汗)に音読して聞かせ、他人が内容理解できなかった箇所はもっと分かりやすくパラフレーズ書き直し、

 

4)1文が長すぎるのも良くないのでポイントは一文につき一点ずつ。4行以上になるものは長過ぎるので分割する、

 

5)常にフロー(流れ)を意識して声に出して読み、方向性を間違えていないか確認、

 

6)いきなり脈略のない文が入って来ていないかチェックする。

 

 

  注意しなければならない&絶対にやってはいけない事

論文(エッセイ)の中に、たとえばある本の一節を抜き出してその文章をもとに自分の考察を述べる場合、必ず「引用」したことがわかるように表示しなければなりません。(カッコをつける&論文の後に出典を明記するなど)

 

すでに世に発表されている、もしくは他の学生さんたちが試験で書いた答案などはほとんど全てがデータ化されて残っているので、誰かの文章を丸々コピペしてさも自分が書いたかのような論文に仕上げても、このAI化が進む世の中、すぐに「コピペ」した内容であることがバレてしまいます。

 

盗作となると結果的に単位を貰えなくなったり失格になったり、あまりにひどい場合は卒業もできなくなる可能性があります。つい最近もハーバード大学の学長が論文盗作疑惑(というか、どちらかというとパレスチナ擁護に傾倒する学生達への処分が生ぬるいと理事会OB会等からの突き上げの方が主な原因だったように見えてしまいましたが・・汗)で職を解かれていましたが。。。

 

自分の名前で発表するエッセイは必ず自分の頭で考えた内容を自分の言葉で表現することが求められます。

 

間違ってもネットで拾ってきた文章を切り貼りしただけの論文は書かないように注意が必要です。

あと、他人に頼んで書いてもらうというのも、本番の試験内容とIAとのレベルがあまりにも違いすぎる場合などは疑惑の目で見られ、結果的に自分の首をしめることになるので辞めましょう。

 

 

・・・・・・・・・

 

 

 

 

インター高校生の宿題は大変です。

海外の大学は日本でいうところのAO入試っぽい方式ではありますが、大学ごとの入学試験がまるで無いというわけでもなく、決して「簡単」でもありません。

 

どの試験方法が得なのか損なのか・・・というような議論もたまに見かけますが、要は学生本人の将来に役立つ知識と学力がついていれば良いので、どの方法でもあまり大差はないかなというのが実感です。

 

そういえば以前の記事にDPの単位を大学に認めてもらえるか?という質問があったと書いた記憶がありますが、その時は無いと書きましたが、誤りです。

お詫びしてここに訂正します。

長男の大学の場合はHLで取ったバイオ、ヒストリー、L&Lの単位も大学で認定してもらえているとのことです。が。本人がそれらの科目を「卒業に必須!」とする学科に通っていないため、ただの「余分の単位」になっている状態ではあるそうです・・あせる

 

10年生時にIBDPの選択科目を選ぶ際は、受験だけでないもっと先を見越して科目を選択されることをお勧めします。。

(注:高校によっては自分が取りたい科目を開講していない学校の方が多い場合もあるので、必ずしも希望の科目を受講できるとは限りませんネガティブ学校は臨機応変に選びましょうね・・汗

 

 

 

 

 

それではみなさま、良い週末をお過ごしください!