苦しいのだ。仕事はしたいのに、身体が軽くない。

動いてはいても、思うようにはかどらない。

スクールのOpenが迫ってくる。

準備するものの締切がどんどん迫ってくる。

だけど、間に合わない、やりきれない。
とうとう、根を上げてしまった。仕事場から、母に電話をかけた。


「お母さん、胸が苦しいの・・・。」


「・・・・・・。」母は、呆気にとられている。

「仕事が忙しすぎるのよ。適当に切り上げて早く帰ってきなさい。」


確かに、仕事の忙しさからは逃げ出したかったのかもしれない。
母には、左胸にしこりがあるということを一度も話していなかった。


このとき、自分で触れてわかるしこりは、ふたつになっていた。