1998年。女、三十路の独り者。

自由でお気楽な反面、これから先、なにをして、

どうやって暮らしていけばいいのだろうと暗中模索の日々だった。
そんな中、趣味で始めたお花の世界にどんどんはまっていき、

ブライダルのフラワーコーディネーターになりたいと夢見るようになっていた。

アルバイトをしながら、フラワーデザインスクールに通い、

実習にも参加してはひとつの大きなイベントを成し遂げた思いに感激していた。


ある日、顔見知りのお花屋さんから

新しくフラワーデザインスクールを立ち上げるので、

運営管理をしてみないかという話をいただき、

そのスタッフに入ることになった。
お花が大好きな私にとっては、夢のような話。

もっといろいろ勉強できるし、お花にも触れられて、

願ったり、叶ったりだった。


そして、地獄のような忙しい毎日が始まった。
Openまでの準備期間が短く、お店と違い、

教室運営のスタッフはほとんど自分一人。

毎日、12時間くらい仕事をして、それでもやりきれなくて、

だけど楽しくてしょうがなかった。
ようやく慣れて、おもしろくなってきた頃、

やがて、身体が悲鳴を上げる。

胸が苦しい。

息を吸い込むと背中の左側が圧迫されるように感じた。


まさか?


理由は、後々、わかることになる。