2003年3月、俺と新吾は初めてあって2人で食事したね。

今はない新宿のちょっと小洒落たインド料理屋さんでね。

かなり緊張してる新吾を見て俺もなんか緊張して(笑)

 

凄いー!

なんて言いながら店内を見回してる新吾に、

「ここは俺の行きつけなんだ」って言ったのは

先輩風吹かそうとした嘘だ。

支払いにドキドキしたのを覚えてる。

その時、

正座していた新吾は、

俺のつたない夢と未来の展望を沢山聞いてくれた。

 

 俺が26歳、新吾はまだ21歳。

 

その年の4月24日に博品館劇場で旗揚げしたDIAMOND☆DOGS。

「未完成」というタイトルの下、七匹の野良犬達が集まって。

 

土佐犬、ドーベルマン、シェパード、

セントバーナード、コリー、マルチーズ、

新吾はチワワだった

 

ストーリートダンス出身の新吾がいきなりジャズダンス、コンテンポラリーダンス、

歌にお芝居、、、大変だったよなぁ。。

 

色々覚えてるよ。

 

そのあまりのプレッシャーに振り付けの最中に寝た事、

緊張のリハーサルの毎日が続く中

朝まで眠れず2日連続で寝坊して遅刻したな。

 「罰として俺坊主にしてきます!」

って、

そういうとこじゃないからって全力で止めた事。。。

 

色々覚えてる。

 

 それから何千という希望の朝と孤独な夜をいっしょに越えた。

 激しい出会いと優しい別れを繰り返しながら。

 

そしてそれから16年経った今、

新吾は日本を代表するダンサー、振付家、演出家へと

唯一無二の存在となった。

 

これから君を待つ輝かしい未来の目撃者となれる事、心から誇りに思った。

 

今は居ない君。

 

共に戦った稽古場のあちらこちらに君の思い出が刻まれてる。

 

16年間、

ともに突っ走ってきてちょっと疲れたな。

 

心配しないで今だけはユックリ休みな。

新吾ができなかった事、俺たちそれぞれが頑張るから。

 

ここに居るみんなそれぞれがスターとなり

そしてそれが連なる星座となって

多くの人に夢と希望を与えられる存在となるから。

その時は、

また君と出逢った頃と同じように桜乱れ咲く夕暮れ刻に

      みんなで騒ごう。

 

とも、やす、みつ、キョウヘイ、

シュンスケ、しゅん君、原君、

こうへい、るい、たか、とし、タイスケ。

そして北野さん。

メンバー、スタッフ多くの皆が新吾を愛してる。

 

Let's go for it  !!

 

俺たちの合言葉。

 

ちょっと休んだらまた約束の場所で会おうな。

 

待ってるからな。みんな。

 

ありがとう。

 

 

東山義久