入り口は今考えるとなんでもなかった。
ただ漠然とどんな世界なんだろう?と。

興味本位で、
居酒屋の暖簾から頭だけ突っ込んで、
賑やかしい店内を覗きこんで、
「 やってる? 」的な。

そんな、
舞台活動を始めたての頃
出会ってしまった
舘形比呂一さん。

鮮烈に憶えてる。

なんなんだ!?
この生き物は?!

何事にも基本負けず嫌いな僕が直ぐに考えた事は、
「 うん!やめよう!」
って。

負ける戦いを避けるのも
作戦だしね。

不戦敗。。。

こんな人が住む世界なんだ。
こんな人がゴロゴロいたら。。。

憧れ、目標、嫉妬、
そんなヌルいどれでもない。

ただそこにあったのは
圧倒的恐怖。

夢にも出てきた事があった。
正に‘ 舘様病 ’ですね(笑)

それから、
右往左往、紆余曲折、
五里霧中、雨のち嵐。。
とあり。

「 サロメ 」に辿り着けた。

不思議な感覚の本番だった。

フワフワしてて、
俺酔ってる??みたいな。

引き合わせてくださった
上田先生には感謝してもし切れません。

実際今作がどうだったのか、
今はまだ整理がついてない。

でも、
「 ボレロ 」と同じく千秋楽明けの朝、全く反応しない身体と話すと、やり切れたのかなと。

サロメがヨカナーンに憧れ、
欲する様に、
僕も舘形さんの背中を追いました。

あの頃より少しでも近づけたかなと思ってたけど。。

やっぱり遠いわ。

自分にとって、
短くも濃密な公演、
ご来場下さった皆様に心から感謝!

本当にありがとうございました!!

また頑張りますね!