この日、彼は朝から病院だった

私も付き添うよと伝えたが一人で行ってくると…

終わるのは14時過ぎるかなと連絡があったので

それに合わせて病院へ向かった

向かっている途中に電話


『んー

ステージⅣだって

抗がん剤やるって

とりあえず余命は3ヶ月だってさ

抗がん剤しても半年くらいだってさ』

私は『え?』

しか言葉を発せず、一瞬にして運転しづらくなるくらいの涙

『とりあえず朝から何も食べてないから腹減った

飯食おう

10分くらいで着くわ』


10分後、回転寿司で合流

涙を拭いて、鼻水かんで車を降りて…


『いつもの茶碗蒸し食べないの?』

私が何もオーダーせずに居ると、そう言う彼

彼はしょんぼりした顔で

二皿、三皿と食べるもやはり食が進まない模様…

そりゃそうだよね…

私も二皿…

二人でお会計が千円行かないと言う…


この場では“その事”についてはお互い語らず



すい臓がん、すい臓癌、膵臓がん…

もう昨日から頭もスマホもそればかり

彼がそのステージⅣ?


来週詳しく検査して確定すると

膵臓の他、肺だったか肝臓にも転移してるとさ

と言う彼

(本人もショックだった様であまり聞いていないみたいな…)


二人でいつものスーパーで買い物をして帰宅


翌日が彼の最後の出勤となる






余命宣告から丸3ヶ月

彼は既に居ない

もう居ない

私も生きていたくない

生きていて何の意味がある?

彼の居るところに行きたい

どうして選ばれてしまったの?

どうして逝ってしまったの?

居なくならないと言ったくせに!

迎えに来てよ!

連れていってよ!



この間まで

膵臓がん、すい臓癌、すい臓がんだらけだった私のスマホは

死にたい、死に方、死ぬ、自殺、死別、練炭とか滅茶苦茶なワードだらけ


彼に怒られたって

生きていたくないの

毎日が辛い

昨日も今日も明日も何も変わらず辛い

早く死にたい