本来なら今日から入院の日取りなのだが、来週開けにずらしている。今のペースだと元々年末を挟んで三週間になるので、刻むようにしたのだ。

――――――――――――――――――――

■クラウディウスのアス銅貨(A.D.42)

 

発行者:ティベリウス・クラウディウス・ネロ・カエサル・ドルスス。

表面:TI CLAVDIVS CAESAR AVG P M TR P IMP P P、無冠のクラウディウスの左向きの頭像。

裏面:LIBERTAS AVGVSTA S C、右向きのリベルタスの立像、ピレウス帽を持ち、左手を広げている。

※リベルタス

自由を擬人化した女神。

※ピレウス帽

つばのないフェルト帽。リベルタスのシンボル。

 

ユリウス=クラウディウス朝の第4代皇帝。

先代のガイウス(カリグラ)が暗殺された後に即位し、財政再建やブリタニア遠征などの業績を挙げる。しかし、4番目の妻に迎えた小アグリッピナによっておそらく毒殺された。小アグリッピナの連れ子が第5代皇帝ネロである。

 

 

 

 

 

《データ》
カタログ番号:Sear1860、RIC I 113、BMCRE 202、CBN 230、C 47
年代:A.D.42
発行枚数:-
重量:28mm, 10.24 gm, 7h
材質:銅
状態:ChXF(Strike:5/5, Surface:4/5, Fine Style)
※《ROMAN COINS AND THEIR VALUES VOLUME ONE》(著:David R Sear、発行:Spink)及びオークションサイトより。

――――――――――――――――――――

■ちょっとやり過ぎた

 

クラウディウスの銅貨は持っていたのだが、いまいちだったのでグレードアップさせようと思っていた。余りそういうことはしないつもりなのだが、好きな皇帝なので入れ替えることにした。奇しくも同じタイプのコインである。

 

 

さて、このコインは11月のHeritageで落札したのだが、クラウディウスの銅貨については、5月のHeritageで$1000で入れたところ$1150で競り負けたという過去がある。

 

この時はタイプが異なるが、"AU 5/5 - 2/5"だった。今回は"Choice XF 5/5 - 4/5, Fine Style"である。さて、どっちがいいんだろうね。

個体差があって写真を見比べると前者の方が良さそうに見えるのだが、自分はグレードだけで判断するなら後者の方がいいかなと思っている。Surfaceが"2/5"だと傷や(銅貨の場合)腐食が目立ちそうなので。

 

というわけで、今回は絶対落とすつもりでそれなり額を入札した。$2000である。

結果は$675だった。……あれ?(^^;

――――――――――――――――――――

■コレクション

 

このコインは、ラベルに"Dr. Patrick Tan Collection"と書いてある。Patrick Tan=サンを検索してみると3人ほどヒットするのだが、どうやら来日したこともある医学博士がその人じゃないかしら。この人のコレクションだったのか、と思うとなかなか楽しい。

#ちなみにどのくらい出せばいいのか分からないが、この種のコメントはお金を出せば入れてくれるらしい。

 

もう一つ、前回取り上げたティトゥスのセステルティウスは、ロバートさんのコレクションである。

ロバートさんって誰だよと言われそうだが、以下のコインの所有者だった人だ。

 

ラベル書きはないのだが、入手時のタグが添付されていて、今は吸収合併されたスイスのプライベートバンクから購入したらしい。なぜに銀行と思うのだが、破産した顧客の資産でも差し押さえたのかしら。

どういう経緯で来たのか考えるとなかなか楽しい。