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親友のタケちょんから「バイクで事故に遭った」とメールが入ったのは今日の朝のことだった
その文章は「入院している」と続く
そのメールで起きてみると外は大雨
胸がざわついた
僕の中で雨の日は、イヤなことが怒りやすい
慌てて返事を返した
なぜ、なに、どうして、の疑問文ばかりだった
無事を確認せねばおれなかった
間を置かずに返ってきたメールは、
右手と右足が動かせないという内容が書かれていた
極端に悪くいえば、車椅子にも乗れない寝たきり状態だという
すぐに見舞いに行くとメールした
朝の仕事がいくつか入っていたが、
昼間は時間をいただいていたので
急いで済ませて11時過ぎに病院に駆けつけた
病室に行くと、腕の縫合後の処置をしていた
お母さんの話だと、腕の皮膚が死んで
後日、皮膚移植をしなければならないほどだという
足は筋肉の断裂
しばらくは歩けない、とも
タケちょんは喋るのには苦労しないようだったが、
それでもとてもツラそうだった
それも当然だろう
何せ一瞬の出来事で、身体には痛みが残り、変わりに自由が消えた
しかも看護学校に通う彼には、次の春、国家試験が控えていたのだが、
この事故のケガのせいで、実習の単位が足りずに留年せざるを得ない状況になりそうなのだという
気持ちが折れてしまうかもしれない
今、親友は右膝にも異常がないか、MRI検査に行っている
僕に何かできないかと考える
少なくとも、空いた時間があれば面会には来るつもりだ
彼の一刻も早い回復を心より祈りながら
そうして、不幸でありながら
折角のこの機会、たっぷりバカ話でもして
普段じゃ取れない濃密な時間を過ごそうではないか
深夜遅く、僕は自宅のリビングで横になっている
とても静かな夜
ペットのミニチュアダックスは僕の太ももを枕にしてスヤスヤと寝息を立て、
となりの親の寝室からも寝息が聞こえてくる
部屋の角に置かれた水槽からは二匹の亀が動く音
冷蔵庫のモーター音
時計の秒針
遠くで車が風を切る音も聞こえる
とても静かな夜
その中で、僕は頭を空っぽに近づけ、
心身ともにリラックスする
こんなゆっくりした夜も、たまには悪くないな
