DPP-4阻害薬 3/4 | かみうち内科クリニック

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令和元年7月8日に京都市二条駅前に開業しました。院長神内謙至です。糖尿病・1型糖尿病関連の記事を中心につづっていきたいと思います。
私自身、15歳発症の1型糖尿病です。
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リナグリプチン、テネグリプチン以外は腎機能障害のある患者では排泄が遅延するおそれがあり、投与量を減らす必要があります。ビルダグリプチンは、重度の肝機能障害のある患者では禁忌です。急性膵炎を合併したとする症例報告がありますが (Sue M, et al: A case of severe acute necrotizing pancreatitis after administration of sitagliptin. Clin Med Insights Case Rep. 6: 23-27, 2013.)、今のところDPP-4阻害薬により急性膵炎の頻度が上昇したとする報告はありません。
SU薬と併用した場合にのみ、インスリン分泌が急激に回復し、低血糖を起こすリスクがあります。シタグリプチンが発売後にSU薬との併用で、意識消失を含む重篤な低血糖の副作用が報告されたため、SU薬で治療中にDPP-4阻害薬を追加投与する場合にはSU薬の減量が必要となっています。しかし、DPP-4阻害薬単剤では低血糖のリスクは低いです。