その日、DOCOMOの慰安旅行が入っていた。



100人超えの宴会、恐怖だった。




正座歩きで、数秒単位で、1人1人のアワビを切って回らないといけない。



追加オーダーや、カラオケの入力も。






徳田さんが自分の担当を終えた後、手伝ってくれた。

緑のハッピを着ていた、かっこいい。




汗を垂らしながら、頑張ってお客様対応していた。

ハーハー息が荒かった。





ドキドキ………母性本能がわいた。


やっぱり大好き!!






宴会が終わった後、厨房へ。


客室に持っていく、夜食のおにぎりを握っていた。

ずっと徳田さんのことを考え、ニヤけていた。






22:00〜また宴会場に戻り、片付けだ。





宴会場のふすまを開けると、常夜灯の中に誰かがいる。

びっくり、声を上げそうになった。




ふすまを閉めて、深呼吸した後、恐る恐る、再びふすまを開けた。






徳田さんだった。





お客様が残した刺身やアワビを、ムシャムシャ食べていた。



正座歩きしながら、必死で刺身とアワビを探し回っていた。超ドン引きした。




鼻くその件もあり、もう無理だ。






だけど、それでも好きだった。

嫌いになれない。










1ヶ月契約だったけど、徳田さんと離れたくなくて、

延長更新することに。








気持ちが抑えられなくなる。



結婚してなかったら、絶対告白するのに。






ある日、指輪をしていないことに気付く。


結婚してないのか??







長く派遣をしている先輩に、遠回しに聞いてみる。




👩「男性独身寮の人って、何人いますか?」



🧑‍🦱「俺と、部長。あと………徳田さんか。」



👩「え!徳田さん!?徳田さん独身ですか?」



🧑‍🦱「あ〜、独身だよ。」





うぉぉぉぉぉぉぉ😱😱😱😱❗❗❗❗❗❗❗❗



ど❗ど❗ど❗くしん❗


ま❗じ❗で❗






👩「た、た、た、単身赴任とかじゃないですか?」



🧑‍🦱「いや、バツイチ。子供1人いるよ。」



👩「そうなんですか!」



🧑‍🦱「好かれてるし、良い人だけど、結婚には向いてないんだろうね。」






バツイチで子供がいるのは驚いたけど、たいしたことなかった。


「独身」だけが気になっていた。





その夜、嬉しすぎて、眠れなかった。