
王様の剣
こんにちは!
今回は1963年アメリカ公開の「王様の剣」(原題: The Sword in the Stone)の感想回です!
今作「王様の剣」はディズニー長編アニメーション作品の第18作品目
原作はアーサー王の少年時代を描いたT・H・ホワイトの小説『永遠の王(The Once and Future King)』の第1部「石に刺さった剣」
ウォルト・ディズニーが生前最後に公開を見届けた長編アニメーション映画でもあります。
英雄アーサー王伝説の序章を描いた作品「王様の剣」の感想を語っていきます!
出演者
ワート:土井美加
マーリン:内田稔
マダム・ミム:福田公子
アルキメデス:江原正士
エクター:吉水慶
ケイ:牛山茂
ほか
【当ブログは基本ネタバレありです】
あらすじ
遠い昔のイングランドで…
時の国王が世継ぎを残さずに亡くなった事で、空席となった王の座を巡る戦乱が各地で始まり、国全体が荒廃しつつあった。
ある日『この剣を石台から引き抜いた者こそ、次の国王である』と刻まれた剣が現れた。
国中の力自慢はこの剣を引き抜こうとしたがびくともせず、遂にはこの剣の存在自体も忘れられていった。
そんな中、森に住む魔法使いのマーリンは自分がこの先の運命を預かるというとある少年の到着を待っていた…
感想
ディズニーの長編アニメーションの中でもかなり知名度の低い作品の一つだと思いますが、
知名度の低さが勿体無いぐらい個性の強い作品だったと思います。
アーサー王伝説の序章部分を描いた作品ということでかなりお堅い作品だと思ってましたが、
その中身はこれまでのディズニー作品でもおそらく1番コメディーな作品だと思いました。
多くのキャラクターが登場しますが、そのほとんどがどこか抜けてる人物で、1番真面目なキャラを挙げるとすれば梟のアルキメデスでしょうか?笑
音楽はあのシャーマン兄弟
初ディズニー作品はアカデミー賞を受賞した「メリー・ポピンズ 」より一年早いこの作品だったんですね。
他の作品の楽曲に比べるとインパクトはだいぶ薄めでしたが、劇中歌の一つHigitus Figitus(ヒギタス・フィギタス)はシャーマン兄弟らしい遊び心に溢れた楽曲だったと思います。
主人公 ワート
イングランドの地方領主エクター卿に養子として迎え入れられたワート
性格は何事にも真面目に取り組み想像力も豊かな純粋な少年です。
見た目は主人公にしては地味な印象を持つ人が多いかもしれないですが、この純粋さが彼の1番の特徴であり、魅力であると感じました。
マーリンに対してのエクター卿の言動に反抗したときに出た言葉
「自分にわからない事があるからって、それが間違いだとは言えないでしょう?」
おそらく主人に対して初めて反抗した場面
あの純粋な涙にワートの魅力が最大限詰まってる気がします。
義兄であるケイのように力があるわけでもなく、血筋も定かでないワートですが、人を思い、知ろうとする能力は王の素質としてはそれら以上に重要なこと。
彼が王様の剣を引けた要因はこの一寸の闇もない綺麗な心があったからかもしれないですね。
魔法使い マーリン
ディズニー作品と魔法使いというのは切っても切り離せない要素の一つだと思ってますが、
今回登場するマーリンもこれまでのクセ強魔法使いたちに引けを取らないお爺さん。
キングダムハーツなどのゲーム作品にも登場してるので、主人公のワートより知ってる人は多いかもですね。
魔法使いというだけでなく、未来に行ったことがあるためこの先に起こる出来事も知ってるという、噛めば噛むほどいくらでも面白いストーリーが作れそうなキャラクターです。
見た目を魚やリスに変身させる魔法など色々な魔法を劇中使っていましたが、やはり1番のユニークな魔法は「収納魔法」ですよね。
おそらく現実世界にあったら1番重宝する魔法な気がします。
怒って出ていってしまったと思ったら、南国風の装いになってあっさり戻ってきたところは笑いました。
見た目からは想像がつかないほどお茶目な性格で、他にはない唯一無二なキャラクターでした。
最狂ヴィラン マダム・ミム
ほんとにいきなり出てきたと思ったら、暴れるだけ暴れて退場してこちら側に強烈なインパクトを残していったキャラ笑
この人が出てくるまでは色々と気付かせてくれるような哲学的作品と思わせておいて、急に魔法使いvs魔法使いのお馬鹿バトルが始まって笑
アーサー王とも縁が深いドラゴンになって最後は襲ってくるんですが、あっけなくウイルスになったマーリンに負けてしまいましたね。
このシーンを作った製作陣は作品中の温度差についてどう考えていたのか気になりました。
この人には最狂という言葉がよく似合います。
まとめ
作品を見る前の印象は作品の知名度や主人公の見た目も相まって地味な作品に思われがちですが…
蓋を開けてみたらかなりクセ強な作品。
アーサー王物語の序章を扱っている作品ですが、おそらく他のアーサー王を扱う作品と比べるとかなり異端な作品でしょう。
肝心の剣を抜くシーンも妙にあっさりしていて、独特のテンポ感を持ってる作品だと思いました。
王道ディズニーではないため、かなり人を選ぶ作品である気はしますが、それが今なおコアなファンがいる作品となっている所以であるのだと思います。
また、序章を扱っている作品なので途中で終わってる感が自分の中では強かったです。
気付いたら終わってたって感じです。(おそらく最後に全部持っていったあのおばさんのせい笑)
もはや「王様の剣」の続きを求めてる自分がいる。
もっとたくさんのディズニーファンに見てもらいたい作品でした。
👑『#王様の剣』⚔
— ディズニープラス公式 (@DisneyPlusJP) 2023年12月25日
今日(12/25)で
全米公開6⃣0⃣周年🎉
身寄りのない少年 #ワート が
大魔法使い #マーリン から学んだ
大切なこととは…❓
古きイギリスに残る「アーサー王伝説」を
ディズニーの色鮮やかなアニメーションで✨
懐かしの物語をこの機会にもう一度🪄#ディズニープラス で配信中📺 pic.twitter.com/Yl52MKyzFP
最後まで読んで頂きありがとうございます!
次回の更新もお楽しみに〜♪