一条ゆかり「デザイナー 」集英社文庫―コミック版
先だってから妙にドライフラワーが気になって、なんとなく考えていたのですが、私の知る限り過去にドライフラワーを飾ることのが流行ったのは、1970年代だったような。
「セブンティーズか~。なんかいい例がないかな~」
と思っていたら、ふっと頭に浮かんたのが、凝りに凝ったインテリアが描かれている(もちろんファッションも)、一条ゆかりの「デザイナー 」。
こどものころ買った本はぼろぼろなうえ、実家にあるはずなので手元になし。いつものごとくアマゾンで探してみました。前編と後編をいっしょにした文庫本が、集英社文庫にありましたです。本が届いたので、
「ドライフラワーはどこだ~」
と探してみたんですが、どんぴしゃの絵は見つからない。記憶違いだったか(笑)。
上の画像は、朱鷺が亜美に用意した大邸宅内の部屋(p158)。ロココ調ですね。ミルクホワイトに金彩を配した色を想像するといいと思います(たぶん)。ベッドの足下に置かれたソファーの右脇に、ドライフラワーらしきものがあります。動線から考えて、蹴飛ばす可能性が全くないとはいえない場所なので、これはドライの花だと思うのですが、生花のような感じもする…。微妙なり。
こちらはカメラマンの明の部屋(p174)。樹脂製の家具などが置かれた、未来志向(今ならレトロ・フューチャー)な感じのインテリアです。白と黒を基調にオレンジやパープル等の差し色を使っているかもしれません。で、コマの左下にお花が描かれています。これはドライの可能性が高いと思います(って、マンガだよ・笑)。このふたつの画像の共通点は、花を入れた花器が床に置かれていること。1970年代のドライフラワーの扱いは、大きな色ガラスの瓶などに同じ種類のお花をどさっと入れて床に置くイメージなんですわ~。
ポイントは以下のような感じかな。
1・生花ではなくドライの花を使う
2・お花はバラやカスミソウなどの洋花
3・同じ種類の花をどっさりいける
4・花器として作られた器を使わない
5・床に置く(それまで花を飾る場所ではなかった)
一般的な住まいなら、当時、お花が置かれるのは床の間や玄関の下駄箱の上などでした。伝統的な決まり事がまだ生きていたので、生け花ではほとんどやらないことをあえて実行することで、新鮮さを追っていたのでしょう。カウンターカルチャー(対抗文化)という言葉も、現役だったしね。伝統(生け花)に抗したお花の飾り方が、ドライの花の扱いに端的に現れていたのかもしれませぬ。
*芋蔓本*