今までは、個人のやりたいことや、生き方を叶え、
実現すること、個を整えることがブームだった。
引き寄せや悟り、瞑想、神社ブーム、占い、
どれも「個の願い」を整え、叶えるツールとしては、
体よく面白がられていた。
でも、その「個をよりよく生きようゲーム」が、
昨今では、もう終焉を迎えている。
自分のやりたいことやったら、自分の望みを叶えたら、
自分を整えたら、果たして本当に満足できるようになったか?
そんなことはない。だって、私たちの望みや欲望は、
ひとつひとつ叶えていたら、果てしなく湧いてくるし、
同じことを繰り返して、肉体が滅びるまで、
永遠に終わらない車輪を廻し続けなければならない。
こんなこと、いつまで、やっているんだ?
とハタと気づく人が増えてきた。
「個をよりよくするため」のメソッドやツールが、
個人や同じ悩みを抱えた人達の集団マスターベーションだと、
気づいてしまった人達は、既に誰かが作った
「個をよりよくしよう」ツールにすがるのを卒業し、
自分の足で歩き、視て、触れて、気づいた方が、
世界は何百倍も早く動き出すと知ってしまった。
もう「個の望みを叶えるために導く」ツールも
マスターも要らない時代なのだ。
だって、私たちには、一人一人に、この立派な体があるし、
いくらでも、今ここで体を使って、検証、実験、答えを
導き気づくことが出来るのだから。
自分は
〝個だけの存在〟
ではなかった
と何処かで、皆、勘づいてしまったのだ。
自分の望みを
叶えることが
世界を幸せにする
わけではなかった
と、知ってしまったのだ。
ぶっちゃけ、自分の個の望みが叶わなくても、
世界は流れていく、と知ってしまったのだ。
そこにシフトしていく感が、最近、身の回りで起こっている。
もちろん、個人の活動は続いていくけれど、
それは誰の為?というと、個のためではなく、
全体の流れのため、としか言いようがない流れに
乗っている人たちが増えてきた。
自分の望みを叶えるべく、自分を整えるべく、
個人として集団マスターベーションに取り組むのは、
自分という最新の活動体を眠らせたまま、置き去りにして、
誰かの『個の望みストーリーに合わせている』だけだと、
気づいてしまったのだ。わかってしまったのだ。
自分の個の望みやストーリーが終わると、
誰かの個のストーリーに付き合わなくてよくなるので、
個人のストーリーが終わった人から、
徐々に目覚めていくのかもしれない。
自分なんて、とっくに超えた何かに、
個だけでは終わらない、全体への流れに繋がる、何かに。
そこに、本当のいのちの流れが見えた時に、
私たちは、全体と一緒になって、
世界を変えていくのかもしれない。