フィリピンでは2024年3−5月の歴史的な高温と干ばつ以降、温暖化と気候変動が顕著となり、殆どの農作物が収穫量の減少と品質の低下に見舞われています。
我が家では長い間Dona Maria Miponica Rice(P592/5kg)を常食にしていましたが、品質が低下して2025年になるとふくよかな食感や旨味が失われてしまったのです。
以前にはなかった白未熟粒や砕粒が目立ちます。
Miponica Rice
代わりの米を探し始めたところ、カンボディアのプノンペンで開催された2025年のWorld's Best Rice AwardでフィリピンのDinorado Rice (Mabango 3、NSIC Rc218)が銀賞を獲得したことを知りました。
入賞の決め手となったのはふっくらとした食感、味、芳醇な香りで、Miponica Riceの代わりにぴったりです。
ところが、最寄のスーパーマーケットにあったのは下級ブランドのDinorado Rice(P417/5kg)で、帰宅して米を皿に広げてみると白未熟粒、着色粒、砕粒のオンパレードでした。
Farmboy Dinorado Rice
いつも行くスーパーマーケットでは上級ブランドのDinorado Riceは売られておらず、受賞した品種はまだ商業栽培されていないことも判明しました。
パートナーにそこまで話をすると、彼女が私を連れて行ったのは公設市場にある米屋です。
袋から出され陳列された米を店員の説明を聞きながら念入りにチェックして、彼女が選んだのは世界有数の米の生産・輸出国ベトナム産のKohaku Jasmine Rice(P60/kg)でした。
しっかりした味ですが、常食にするには何か物足りません。
Kohaku Jasmine Rice(ベトナム産)
Kohaku Jasmine Rice
パートナーが次に相談したのは仕出し屋をやっていたとき仕入れと調理を担当した妹です。
彼女は大学でHotel and Restaurant Managementを学んだファミリーNo.1の料理人でもあります。
彼女が勧めたのはJasmine Rice(P419/5kg)で、フィリピン農務省の分類では特級米です。
さすがは料理人、味は一段と向上しました。
本来ならこれで一件落着なのですが、私にはおにぎりプロジェクトのHighlands Ranch Japanese Riceのことがいつも心の片隅に残っています。
地元の人たちに愛される”Gensan Onigiri”の店を開きたいと検討していたのですが、なぜか情熱が冷めてしまったのです。
この米を常食にすれば、情熱を呼び起こすきっかけになるかもしれません。
ブランド名はJapanese Riceですが、韓国農村振興庁(KRDA)と国際稲研究所(IRRI)が協力して韓国産ジャポニカ米を熱帯用に品種改良したものです。
最初の改良品種Japonica 1は2010年に開発され、その後も品種改良は続けられており最新品種のJaponica 7は2021年に開発されました。
International Rice Research Instituteによるジャポニカ米の試験栽培
購入したHighlands Ranch Japanese Riceの2025年雨季米の価格は従来と変わらないP780/10kgで、フィリピンでは珍しい物価の優等生です。
殆どのインディカ米が20%も値上がりしている中で値段が変わらないのは、高地で栽培されているので収穫量が減少しなかったのでしょう。
砕粒も見当たらず品質の低下も軽微であろうと推察されます。
Highlands Ranch Japanese Rice
今までの経験を基に、炊飯要領を次の通り設定しました。
(1)品質低下対策
ふっくらとした粘り気のある食感を補うため、もち米を5%混ぜる。
(2)洗米と浸漬
洗米方法は日本米に倣い、30分間冷水に浸漬する。
ただし、もち米は浸漬する必要はないので、炊飯の直前に洗米して加える。
(3)加水量
加水量は洗米前の米の重量の1.3倍とする。
Malagkit Rice(もち米)
炊飯直前にもち米5%を加えて攪拌
結果は期待通りでした。
ふっくらとした粘り気があるだけでなく、噛み締めると1粒1粒の旨味が感じられます。
2024年産米のような品質の低下は感じられません。
炊き上がり
家族が炊飯するときは当然インディカ米と同じように洗米して直ぐに炊飯するので、もち米をあらかじめ5%混ぜたHighlands Ranch Japanese Riceを用意しました。
今までの反応から、家族も気に入ってくれそうな予感がしているのですがーー。
もち米5%を予め混ぜておく















