【DIVE IN ANOTHER】
第4夜 セッテイ


——メインストリートの北・嘆きの谷

ここには囚われている人々の《メインアバター名》が、石碑に刻まれている。死亡した者の名前には、線が引かれていた。
「嘘だっ、嘘だよっ!…どうして!?…《サクラ》さん…!(泣)」
《お豆ちゃんwW》の友人だったサクラが、死んでいる事がわかった。メッセージが返って来ないのを不振に思い、まさかと言う気持ちで確認に来てみたのだ。石碑には全員の死亡原因が書かれている。サクラの死亡原因は強制AUTだった。そう、最初の100万人の中のひとりが、サクラである。
『…お豆ちゃん(…またひとり…)』

「お豆…」
《灰人》と《氷室》は、かける言葉も見つからない。《ビット》は膝をついて泣いていた。

この谷には、他にも悲しみに暮れる人々が居る。だから"嘆きの谷"なのだ。


——クロス探索任務・出発

次に進む為、ベルガモットは駅に来ていた。そこで、ファインダーからひとりのエクソシストを紹介される。名前はリディア・オーウェル…フードを目深いに被り、顔がよく見えなかった。ラビはリディアの事をどこかで聞いたらしく…
「へぇー、お前が"あの"噂の…」
そう言ってフードを覗き込んだ。
「っ!?(///汗))」
それに驚いたのか、リディアはピクッと後ろに引いた。
「むむ…見えないさぁ」
ラビは、それに気づかず、更に覗き込む。すると…
「…だから……顔がっ、近いのよぉ!!(怒)」
そう怒鳴って、近づいた顔をおもいっきりビンタした。
「ぎゃっ!?」

『ラビ!?(汗)』

「はぁはぁ…そんなに近づかなくても見せるわよ、顔くらいっ(ムス)」
荒い息を整えてからフードを取る。アレンのような"白髪"の女性だった。その腰くらいの白髪を、緩く三編みにしている。
「これで満足!?(怒)」
怒るリディアを宥めて居ると、氷室とアレンが現れた。すると…
「氷室?(ボソッ)・・・・氷室だよね!?」

「え?(誰だ?…新キャラ…?(汗))」

「私だよ!リディアっ、リディア・オーウェル!!…こんな髪になっちゃったからわからないかな?」
どうやら昔、会った事があるらしい。もちろん氷室自身は知らなくて当たり前だ。ここだけの"セッテイ"だから。
とりあえず列車に乗り駅を出発した。
列車に揺られながら、リディアとアレンが話しているのを、氷室は横で聞く。
「そう、こんな髪になって、周りから奇異の目で見られる…だからフードを被ってるの…」

「わかります。僕もそうでしたから・・・・でも伸ばしてるって事は、嫌いでもないんですよね?」

「まぁね(苦笑)…ひとりだけ、この髪を綺麗だって言ってくれた人が居たの…殺されちゃったけどっ」

「殺された?(汗)」

「そう…アクマに…」

「っ!(汗)」

「私…黒の教団に来れてよかった…そうじゃなかったら、また願ってしまっていたと思うんだ。…千年伯爵にっ」

「それほど…その方を…」

「うん、すごく大切に想ってた。私を救ってくれた人だったから(苦笑)」
リディアは、辛い過去のはずなのに、淡々と話してくれた。
リディアは、将来を誓いあった恋人を亡くし、その哀しみから千年伯爵に願ってしまう。その代償として、痛みと言う痛覚を全身から失った。髪も白髪に。恋人のアクマに殺されずに生き延びられたのは、イノセンスを所持していたから。イノセンスは、その恋人からもらった婚約指輪だった。
「そう、いくら傷つけられようと痛みを感じないの…だからっ、自分の壊れる限界がわからない!…もう、可笑しくなりそうなのよ…(泣)」

「リディアさん(汗)」
恋人をアクマにし、再び喪った彼女は、黒の教団のサポーターと出会った。そのサポーターが、哀しみに暮れる彼女を救い、白髪を綺麗と言ってくれた人。そして…またアクマによって、その人までも喪ったのだ。リディアの戦う理由は、そのふたりの為らしい。


——孤城の吸血鬼・説得/補佐

友人の死を知ってから、ストーリー内ではじめて、ソニョ・ハルリュと合流するベルガモットと氷室。そこはクロウリーと初対面を終えた後だ。つまり、ソニョはここでの攻略をひとつもしていない。それだけショックを受けていたのだ。
『大丈夫?…急いでも仕方ないし、もう少し待っても…』

「ううん、そうゆう訳にはいかないよ。《サクラ》さんみたいな人を、これ以上出さない為にもさっ」
ベルガモットは《ユウ》さん、氷室は《アヤメ》さんも亡くなってた訳だし、私だけ休んでられないよっと呟く。
「そうだけど、無理するなよ(汗)」

「うん(苦笑)」
3人が会話する所に、ラビとアレンが集まってきた。
「なんさなんさぁ?ソニョ元気ないけど、気分悪いん?…あっ、さっきの吸血鬼が怖いとか?」

「それはラビでしょ?杭とニンニクまで用意してたじゃないですか」
僕が噛まれた時っと、ため息混じりにアレンは言った。
「そんな事ないさぁ!俺はソニョが心配で…(ゴニョゴニョ)」
言い訳めいた事を言うラビを笑いながら見る皆。そこに…
「あっ!…やっと見つけた。探したよ、ソニョ姉さん(微笑)」
林の影からアレンより幼い少年が現れた。
「ゲッ、聖(ヒジリ)…またお前はソニョを追いかけて来たんか(汗)…アレンと氷室んとこに行けって言われたんは、俺とソニョとベルだぞ?…なんでお前まで来てるんさぁ(ムス)」

「あれ?何か言った?(にこり)」

「お前…(怒)(ムカつく!チョームカつくさ!!…聞こえてるのに聞こえないふり。俺とソニョが一緒に居ると間に入る。見事な作り笑顔。ソニョだけに良い顔をする猫かぶり…エクソシストに成り立ての奴っ)」
自分に背を向けた聖を見て、プクゥっと膨れるラビ。それを苦笑いで見る3人だった。
どうやら、ソニョとラビは教団中が認めるほど仲が良いとされ、そこに聖がソニョを慕って現れるらしい。つまり、ふたりの邪魔をしにだ。だから、ラビは聖の事を可愛くないと思って居る。性格もあまり良くないようだ。それと、慕って居るソニョに変な虫(=ラビ)がつかないようにしているらしい。しかし聖が何故、そうゆう事をするのかわかっていない。
さて、聖も交えてクロウリーの城へと向かう一行。その道中…
「あれ?…そいやぁ、タンカンはどうしたんだ?…ぜってぇ、自分から離れる奴じゃねぇよな?」

『それをゆうならリディアもでしょ?』

「あはは…(苦笑)お互い、連れて来るのだけでも大変だよな。僕は乗り遅れに合わせてだし、お前なんて走ってる列車だもんなぁ」

『ソニョやラビと同じように、柄を伸ばせるイノセンスだったら連れて来られたんだけどねぇ。でも乗り遅れたアレンを迎えにってゆう予定だけのはずだったから、大所帯にならないようになってるんじゃないかなぁ』

「それはあるかもね。私は列車のところ終わっちゃってるからもう無理だけど…会って、一緒に戦って見たかったな♪…当分無理か」

「なに、なんの話?僕も混ぜてよ、ソニョ姉さん(ニコ)」

「聖には関係ないよ」

「関係ないとか妬ける(ムス)」

「はいはい」
なんて事を言いながら城に到着。次の事がわかっている3人は、アレンとラビから少し離れて歩いた。聖も3人に付いて歩く。ソニョを追いかけてだ。そんな様子に気付いたラビが声をかけた瞬間…
「ん?どうしたん、さ…ぁ…(バタッ!

「えっ、ラビ!?…この匂い…(ボソッ)」
アレンとラビが蔓に巻かれ、吊るされて驚いている所に怒鳴る氷室。実は、襲われていなかった。
「食人花(しょくじんか)だ、アレン!」

「それって…まさか…(青ざめ)」

「そう、そのまさかだ。だから僕らは襲われてねぇんだぜ」
なんて会話をしつつ、騒いでいるとエリアーデが現れ、連れて行かれて居た村人を投げ、食人花に食わせた。そしてペンタクルが現れ、食人花は爆発し、外まで吹き飛ばされる。その時、ベルガモットはイノセンスのタロットカードを引き…
『No.Ⅷ ストレングス(力)!!』
皆にかかる爆風と落下の衝撃を和らげた。
「助かりました、ベルガモット(苦笑)」

『ううん、ただ運が良かっただけだよぉ。このカードじゃなかったら、もっと酷かったし』

「そうなんですか?」

「そう、コイツのタロットは引いたカードの能力が使える。けど制限が多いんさぁ」
制限…それは発動時から最大5枚までしか引けない事と、5枚中3枚は必ず使わないといけない事(5枚引かなければ1枚でもOK)、5枚以上使いたいなら一度、発動を解かないといけないが、前の能力は継続されない(発動中、継続されるカード自体も少ない)…他にもあるが省略させてもらう。
さて、村人の墓がある事に気付き、浮き出たペンタクルの謎を解く為に掘り返す。そして、クロウリーが襲っていたのがアクマだった事を知った。そこにクロウリーが現れ、ラビを吹き飛ばす。そこでキャラ達が一時停止した。ここの攻略は、クロウリーの説得/補佐である。もちろん続行を選び、皆、武器を構えた。聖は鎌を取り出し…
「イノセンス発動。ダークサイズ(薄笑)」
鎌は大きくなり、死神が持つようなそれになった。
「私も…イノセンス発動…!」
三又槍を構えるソニョ。とりあえず、3人は自分の身を守りながら、攻撃を受け流す事に専念した。それから、説得をしていたアレンが吹き飛ばされ、その入れ替わりでキレたラビが現れる。氷室は、それに乗じてアレンの所に向かった。そして、ふたりでエリアーデを追い詰める。残ったメンバーがクロウリーを燃料切れにさせた。その時、タロットカードを見せながら…
『ラビ!(笑)』

「おっ、グットタイミング♪…んじゃ、一緒にいくさぁ…!」
ラビの第2開放、判(バン)の〇火(マルヒ)、火判(ヒバン)と共に…
『No.Ⅰ マジシャン(魔術師)!!』
炎の攻撃をした。城内に戻った皆は、復活した左目の影響を受け、アクマの魂を視る。真実を知ったクロウリーの哀しい戦いが始まった。そのクロウリーの補佐をする3人。アレンとラビは再び現れた食人花に捕まったまま…今回は聖もだ。
そして、クロウリーが最愛のエリアーデを破壊し、ここの攻略は完了した。


第4夜 END