◆Ⅰ
僕の左腕は醜い。それゆえに、幼い僕は両親に捨てられた。幼すぎて、両親の記憶はない。
だから、この頃は"名前"が、僕には無かったんだ。
そう、捨てられた僕は、"赤腕"と呼ばれ、イビられながら、サーカスの下働きをしていた。その頃だ…マナと出会ったのは…。
ピエロだったマナ・ウォーカーに、死んでしまった犬の相棒の"アレン"という名前をもらう。クロス・マリアンと初めて接触したのは、これより少し前だ。
マナと旅をし、大好きな彼を喪った僕は、千年伯爵の誘いに乗り、悲劇を生む。左目は呪いにより、アクマの魂が視えるようになった。醜い腕の真実も知る…イノセンスで出来た対アクマ武器…。
"マナ"を破壊した僕の前に、再び師匠が現れた。そして、僕をエクソシストに導いてくれる。
…かなりの苦労は、味わったけど…(苦笑)
"歩く人(ウォーカー)"
僕は…アレン・ウォーカーになった…。
◆Ⅱ
この頃の僕は、明るく振る舞うたび、どこか淋しさが横切った。本当の僕は今、どんな顔をしてるんだろ?
そう、笑顔を見せていても、心から笑えている自信がなかったんだ。僕の本当の笑顔って、どんな顔だったんだろう?
僕は…マナに出会うまで、笑うなんて考えられなかったんだ…だから、マナが居なくなって、笑い方がわからなくなった。
…笑顔という仮面をつけているようで…。
◆Ⅲ
…哀れなアクマに、魂の救済を…。
"エクソシスト"と名のることを許された僕は、師匠が一応、所属している"黒の教団"を目指し、旅に出た。その道は全然、平坦じゃなかったけど、僕に、様々なことを教えてくれる…左腕のせいで、嫌な思いをする事も…。
そして、教団に着く前に、千年伯爵と再開を果たした。
それは…闘いの狼煙でもあったんだ…。
◆Ⅳ
黒の教団へとたどり着いた僕を出迎えたのは、師匠とコムイ・リーのずさんさ、左目の呪いによる、手痛い挨拶だった。神田ユウとの最悪の出会い。
…あれは本当に怖かった…(汗)
あと…
神田にやられた傷を、コムイさんに治してもらった時の"ドリル"が、最悪だったよ(泣)
「時の破壊者」
ヘブラスカの予言
その意味は、いったいなんなんだろう?コムイさんは、僕の事だろうと言っていた。
◆Ⅴ
「立ち止まるな」
「歩き続けろ」
マナがいつも言ってた言葉
やっとスタートラインに来た僕は誓う…何があっても立ち止まらない。命が尽きるまで歩き続けていくと…。
室長であるコムイさんの妹、リナリー・リーは、気は強いけど優しいし…ちょっと可愛いかも…。けど、コムイさんのリナリーに対するシスコンぶりが、異常だ(汗)
けれど、教団での生活は、戦いの日々でもあったけど、僕にとっては、心暖まるものだった。教団は僕に、帰って来れる場所…ホームを与えてくれたんだ…。
でもっ!
初めての任務が、神田とだったのが最悪だっ。一緒に行ったファインダーのトマは、いい人だったけど。
その任務に行く前、そう、ヘブラスカに会って部屋に帰る途中、僕は"彼女"に出会った。
◆Ⅵ
彼女は、他の人が知らないような事を知っていた。僕の好物、みたらし団子をわざわさ、たくさん用意してくれたし(笑)
あと…嘘か本当か、彼女は師匠と知り合いだと言う…。
まさか、彼女にも借金が!?と焦ったが、どうやらないらしい。ホッとしたのを覚えてるよ(苦笑)
ある任務を一緒にやる事になった時のこと。
彼女の包み込んでくれるような笑顔と、ひとりでやろうとする危うさ、そして…素直な優しさに触れて、目を離したくないと思った…。
こんな気持ちは初めてだったんだ。だけど、それが何なのか気付くのに、そう時間はかからなかった。
巻き戻しの街に行く前に聞いた、"ラビ"という存在のお陰で。
◆Ⅶ
巻き戻しの街で再会した彼女は、また一段と成長していた。そこで知り合った、ラビと言う、ブックマンの後継者の影響だと思う…前から聞いていたが、二人は仲が良いらしい…たぶん、特別な意味で。そこは、僕の勝手な推測だけどね。ブックマンは、一生涯、独身を貫き、誰にも干渉しないのが掟らしい…ラビはその後継者だ…。でも、二人が一緒に居るのを見ていると、そうとしか見えないんだ。
これって嫉妬かな?(苦笑)
でも…
でもね、彼女の事が気になるんだ。
その彼女の名前は…ソニョ・ハルリュ…。
◆Ⅷ
ある時、彼女が言った。
確かに、その左腕は他の人にとって、醜いかも知れない。だけどね、私はそうは思わないよ…だって、その腕は破壊の腕でもあるけど、救いの腕でもあるんだから…。
これから、すごく困難な事がたくさん起きるけど、今の"アレン"を忘れないで。みんなもアレンの事、信じてるから…アレンも自分を信じて…。
それから…
私は…あなたに殺されてもいいって思ってるんだ…。例え、みんなにも…大切な人にも…会えなくなっても。
あははっ、そんな怒んないで♪
でもね、それであなたが、"アレン"に戻れるのなら、ホントにいいんだよ(微笑)
ごめん、"今"じゃ、よくわかんないよね。でも、私の言った事、忘れないでね(にっ)
その意味が…やっとわかったんだ…。
◆Ⅸ
ノアの方舟から帰って来て、僕には監視がついた。「14番目」として疑われたんだ。マルコム=C=ルベリエに。
そして、僕の監視についたのは、ルベリエを慕うハワード・リンク…生真面目だけど、憎めない人だ…。
方舟から帰って来た僕は、不安でいっぱいだった。自信が持てなくなっていたんだ…マナを信じていいのか…。だから、師匠に早く会いたかった。会って言ってほしかった、マナを信じて大丈夫だって。そしたら、何でも頑張れるのにっと思っていた。
そう彼女が言っていた事は、この事だったんだと、やっとわかったんだ。苦しいくらいに。
◆Ⅹ
師匠と再会をしたのは、帰って来てからずいぶんと経ってからだった。その時、師匠から思いがけない事を言われる。
「14番目に為ったら、お前は大事な人間を殺さなきゃならなくなる」
信じられなかった。大事な人が誰なのか以前に、"仲間"を殺してしまうかも知れない事実が。
そう、彼女が殺されてもいいと言っていた真実が、これだったんだ。胸が締め付けられるくらい、苦しくて哀しくなった…絶対に嫌だっ、彼女を喪いたくない…!
じゃあ、他の誰か?
それも嫌だっ!
僕は…仲間に何も言えず、激しくなった戦火に身を投じた…。
◆ⅩⅠ
刻々と変化していく戦いと、自分自身と戦いながら日々を過ごした。そんな中、神田の過去を知る。神田は、教団のやっていた実験の"犠牲者"だった。
昔の教団は、様々な実験をしていたらしい…エクソシストを作り出せないだろうかと…。
でも、セカンドとかサードとか、そんなモノ関係ない。神田は神田だ。そう思えたのは、神田の事をいろいろ知ったからだろう。
だから、神田を逃がした…アルマと共に…。
◆ⅩⅡ
ノアの片鱗を見せ始めた僕は、ますます疑われるようになった。神田を逃がした事もせめられる。
そして、遂に…
僕は…教団から離れる事を決めた…。
信じてくれる人もたくさん居た。そう、彼女もそのひとり…いや、彼女がダントツで、信じて居てくれていた気がする…。僕がただ、そう思いたいだけかも知れないけど(苦笑)
信じてくれる人を、これ以上、悩ませたくなかったから…自分の中にあるノアがいつ、表に出てもいいように…ホームを離れ、旅をする事にした。
誰一人…傷つけたくないから…。
◆ⅩⅢ
教団からもノアからも追われる身となった僕は、14番目"ネア"を知る為に、師匠の痕跡を探した。
誰も傷つけたくないと、教団から離れたのに、みんなには辛い思いばかりさせてしまっている。そう、彼女の事も哀しませてしまった。
辛い時に、一緒に居てあげられなくて、ごめん…ソニョ、君の涙を拭う事が出来なくて…。
君の大切な人が大変な時に、僕は"守る為に"逃げる事しか出来ない。14番目のノアに反応して、アクマが僕を付け回しているんだ。僕を殺そうとして。
◆ⅩⅣ
逃亡中の僕の前に、ジョニー・ギルと神田が現れた。二人は僕を探していたらしい。ジョニーも神田も、教団から追われる身になってまで僕を探して…僕の為にそこまでしなくてもよかったのに…。
でも、正直なとこ…少し、嬉しかった…(微笑)
二人から、リンクが死んだと聞いた僕の身に、再びノア化の傾向が見え始めた。それに反応し、アクマが大量に現れる。アクマを引き付ける為に、二人から離れた。けれど、アクマを破壊した後、再び二人が僕の前に現れる。その二人の前で、ノア化の苦しさに、僕は気を失う。
次に目覚めた時、僕は…彼女の信じた"アレン"で居られるだろうか…?
"アレン"で、また彼女に、逢いたい。
【アレン追想記】END
参考 D.Gray-man 1~23巻(小説1~3巻)
僕の左腕は醜い。それゆえに、幼い僕は両親に捨てられた。幼すぎて、両親の記憶はない。
だから、この頃は"名前"が、僕には無かったんだ。
そう、捨てられた僕は、"赤腕"と呼ばれ、イビられながら、サーカスの下働きをしていた。その頃だ…マナと出会ったのは…。
ピエロだったマナ・ウォーカーに、死んでしまった犬の相棒の"アレン"という名前をもらう。クロス・マリアンと初めて接触したのは、これより少し前だ。
マナと旅をし、大好きな彼を喪った僕は、千年伯爵の誘いに乗り、悲劇を生む。左目は呪いにより、アクマの魂が視えるようになった。醜い腕の真実も知る…イノセンスで出来た対アクマ武器…。
"マナ"を破壊した僕の前に、再び師匠が現れた。そして、僕をエクソシストに導いてくれる。
…かなりの苦労は、味わったけど…(苦笑)
"歩く人(ウォーカー)"
僕は…アレン・ウォーカーになった…。
◆Ⅱ
この頃の僕は、明るく振る舞うたび、どこか淋しさが横切った。本当の僕は今、どんな顔をしてるんだろ?
そう、笑顔を見せていても、心から笑えている自信がなかったんだ。僕の本当の笑顔って、どんな顔だったんだろう?
僕は…マナに出会うまで、笑うなんて考えられなかったんだ…だから、マナが居なくなって、笑い方がわからなくなった。
…笑顔という仮面をつけているようで…。
◆Ⅲ
…哀れなアクマに、魂の救済を…。
"エクソシスト"と名のることを許された僕は、師匠が一応、所属している"黒の教団"を目指し、旅に出た。その道は全然、平坦じゃなかったけど、僕に、様々なことを教えてくれる…左腕のせいで、嫌な思いをする事も…。
そして、教団に着く前に、千年伯爵と再開を果たした。
それは…闘いの狼煙でもあったんだ…。
◆Ⅳ
黒の教団へとたどり着いた僕を出迎えたのは、師匠とコムイ・リーのずさんさ、左目の呪いによる、手痛い挨拶だった。神田ユウとの最悪の出会い。
…あれは本当に怖かった…(汗)
あと…
神田にやられた傷を、コムイさんに治してもらった時の"ドリル"が、最悪だったよ(泣)
「時の破壊者」
ヘブラスカの予言
その意味は、いったいなんなんだろう?コムイさんは、僕の事だろうと言っていた。
◆Ⅴ
「立ち止まるな」
「歩き続けろ」
マナがいつも言ってた言葉
やっとスタートラインに来た僕は誓う…何があっても立ち止まらない。命が尽きるまで歩き続けていくと…。
室長であるコムイさんの妹、リナリー・リーは、気は強いけど優しいし…ちょっと可愛いかも…。けど、コムイさんのリナリーに対するシスコンぶりが、異常だ(汗)
けれど、教団での生活は、戦いの日々でもあったけど、僕にとっては、心暖まるものだった。教団は僕に、帰って来れる場所…ホームを与えてくれたんだ…。
でもっ!
初めての任務が、神田とだったのが最悪だっ。一緒に行ったファインダーのトマは、いい人だったけど。
その任務に行く前、そう、ヘブラスカに会って部屋に帰る途中、僕は"彼女"に出会った。
◆Ⅵ
彼女は、他の人が知らないような事を知っていた。僕の好物、みたらし団子をわざわさ、たくさん用意してくれたし(笑)
あと…嘘か本当か、彼女は師匠と知り合いだと言う…。
まさか、彼女にも借金が!?と焦ったが、どうやらないらしい。ホッとしたのを覚えてるよ(苦笑)
ある任務を一緒にやる事になった時のこと。
彼女の包み込んでくれるような笑顔と、ひとりでやろうとする危うさ、そして…素直な優しさに触れて、目を離したくないと思った…。
こんな気持ちは初めてだったんだ。だけど、それが何なのか気付くのに、そう時間はかからなかった。
巻き戻しの街に行く前に聞いた、"ラビ"という存在のお陰で。
◆Ⅶ
巻き戻しの街で再会した彼女は、また一段と成長していた。そこで知り合った、ラビと言う、ブックマンの後継者の影響だと思う…前から聞いていたが、二人は仲が良いらしい…たぶん、特別な意味で。そこは、僕の勝手な推測だけどね。ブックマンは、一生涯、独身を貫き、誰にも干渉しないのが掟らしい…ラビはその後継者だ…。でも、二人が一緒に居るのを見ていると、そうとしか見えないんだ。
これって嫉妬かな?(苦笑)
でも…
でもね、彼女の事が気になるんだ。
その彼女の名前は…ソニョ・ハルリュ…。
◆Ⅷ
ある時、彼女が言った。
確かに、その左腕は他の人にとって、醜いかも知れない。だけどね、私はそうは思わないよ…だって、その腕は破壊の腕でもあるけど、救いの腕でもあるんだから…。
これから、すごく困難な事がたくさん起きるけど、今の"アレン"を忘れないで。みんなもアレンの事、信じてるから…アレンも自分を信じて…。
それから…
私は…あなたに殺されてもいいって思ってるんだ…。例え、みんなにも…大切な人にも…会えなくなっても。
あははっ、そんな怒んないで♪
でもね、それであなたが、"アレン"に戻れるのなら、ホントにいいんだよ(微笑)
ごめん、"今"じゃ、よくわかんないよね。でも、私の言った事、忘れないでね(にっ)
その意味が…やっとわかったんだ…。
◆Ⅸ
ノアの方舟から帰って来て、僕には監視がついた。「14番目」として疑われたんだ。マルコム=C=ルベリエに。
そして、僕の監視についたのは、ルベリエを慕うハワード・リンク…生真面目だけど、憎めない人だ…。
方舟から帰って来た僕は、不安でいっぱいだった。自信が持てなくなっていたんだ…マナを信じていいのか…。だから、師匠に早く会いたかった。会って言ってほしかった、マナを信じて大丈夫だって。そしたら、何でも頑張れるのにっと思っていた。
そう彼女が言っていた事は、この事だったんだと、やっとわかったんだ。苦しいくらいに。
◆Ⅹ
師匠と再会をしたのは、帰って来てからずいぶんと経ってからだった。その時、師匠から思いがけない事を言われる。
「14番目に為ったら、お前は大事な人間を殺さなきゃならなくなる」
信じられなかった。大事な人が誰なのか以前に、"仲間"を殺してしまうかも知れない事実が。
そう、彼女が殺されてもいいと言っていた真実が、これだったんだ。胸が締め付けられるくらい、苦しくて哀しくなった…絶対に嫌だっ、彼女を喪いたくない…!
じゃあ、他の誰か?
それも嫌だっ!
僕は…仲間に何も言えず、激しくなった戦火に身を投じた…。
◆ⅩⅠ
刻々と変化していく戦いと、自分自身と戦いながら日々を過ごした。そんな中、神田の過去を知る。神田は、教団のやっていた実験の"犠牲者"だった。
昔の教団は、様々な実験をしていたらしい…エクソシストを作り出せないだろうかと…。
でも、セカンドとかサードとか、そんなモノ関係ない。神田は神田だ。そう思えたのは、神田の事をいろいろ知ったからだろう。
だから、神田を逃がした…アルマと共に…。
◆ⅩⅡ
ノアの片鱗を見せ始めた僕は、ますます疑われるようになった。神田を逃がした事もせめられる。
そして、遂に…
僕は…教団から離れる事を決めた…。
信じてくれる人もたくさん居た。そう、彼女もそのひとり…いや、彼女がダントツで、信じて居てくれていた気がする…。僕がただ、そう思いたいだけかも知れないけど(苦笑)
信じてくれる人を、これ以上、悩ませたくなかったから…自分の中にあるノアがいつ、表に出てもいいように…ホームを離れ、旅をする事にした。
誰一人…傷つけたくないから…。
◆ⅩⅢ
教団からもノアからも追われる身となった僕は、14番目"ネア"を知る為に、師匠の痕跡を探した。
誰も傷つけたくないと、教団から離れたのに、みんなには辛い思いばかりさせてしまっている。そう、彼女の事も哀しませてしまった。
辛い時に、一緒に居てあげられなくて、ごめん…ソニョ、君の涙を拭う事が出来なくて…。
君の大切な人が大変な時に、僕は"守る為に"逃げる事しか出来ない。14番目のノアに反応して、アクマが僕を付け回しているんだ。僕を殺そうとして。
◆ⅩⅣ
逃亡中の僕の前に、ジョニー・ギルと神田が現れた。二人は僕を探していたらしい。ジョニーも神田も、教団から追われる身になってまで僕を探して…僕の為にそこまでしなくてもよかったのに…。
でも、正直なとこ…少し、嬉しかった…(微笑)
二人から、リンクが死んだと聞いた僕の身に、再びノア化の傾向が見え始めた。それに反応し、アクマが大量に現れる。アクマを引き付ける為に、二人から離れた。けれど、アクマを破壊した後、再び二人が僕の前に現れる。その二人の前で、ノア化の苦しさに、僕は気を失う。
次に目覚めた時、僕は…彼女の信じた"アレン"で居られるだろうか…?
"アレン"で、また彼女に、逢いたい。
【アレン追想記】END
参考 D.Gray-man 1~23巻(小説1~3巻)