ノルサランヘ~君を愛してる~
第34夜【ラビットソン】
とある外国の学校。そこに、"彼"は居た。
「おい、ラビットソン!…これから授業じゃなかったか?…俺と同じだよな(微笑)」
「ん?…ラビって呼べって言ってるだろぉ?…その方が、しっくりくるさぁ♪つーか俺、帰るわ。そんで、しばらく休むさ(笑)」
「あぁ?…また、本の執筆か?…まぁ、どうでもいいけど、単位足んなくても知らねぇぞ」
「はは…(笑)お前みたいにサボり魔じゃねぇから、余裕なんだよぉ~♪…んじゃ、おいらは行くさぁ(にっ)」
「なっ!?…ラビっ、てめぇ!!!!…二度と帰ってくんな!このっ、ウサギ野郎!!(怒)」
「バイバァイさ♪(にんまり)」
俺の名前は、ラビットソン・キャトベア。好きなことは睡眠…趣味は、読書と…執筆だ。
俺は昔から、変わった夢ばかりを見てきた。港町に立ち寄る旅人、不思議な組織の一員、槍使いを取材する者、韓国語を習う生徒、病院で語りをする博学者、運動の得意な学生、歴史本好きな学生。あまりにも、多種多様な為、視たことをノートに書き出した。物心つく頃から書き貯めた為、複数のストーリーが完成することに気づく。そして、それを別のノートにまとめた。それを友人が見て、今ではそこそこに売れている。そう、ちょっとした作家だ。
「ユダも、似てる奴が居るんだよなぁ。アイツは、めったに話しかけて来ないさ(苦笑)」
さっきの奴は、ユダ・カンウという。彼が言っているのは、夢の中のことだ。昔から、彼の周りに現れる奴らは、ほとんどが、夢で見たことがある奴ばかり。旅をしていたり、多くの人に会うことをしていたりと、たくさんの顔を知っていた。記憶力がいいせいか、たまに、感覚が可笑しくなる…現実で会ったことがあったか?と…。幼い頃は、初対面なのに、久しぶりと言ってしまうことがあり、不思議がられた。今では、整理が出来てきたので問題ないが。
彼が、考え事をしながら玄関ホールを歩いていると…
「あっ、ラビ!…早退ですかぁ?」
「具合悪いであるか?」
「よう、アレイとクロちゃん♪具合は悪くねぇけど、帰るとこさぁ~。ちょっと、旅にな(にっ)」
「悪くないならよかったである…しかし…その、ちゃんはやめてほしいである(照)」
クロウ・チャンが、長身に似合わない照れた顔で、モジモジしている。クロウは、他の人と違う容姿にコンプレックスがあり、それ故に他者から浮いていた。それを助けたのが、彼とアレイである。
「えぇ~、いいじゃん♪」
呼び慣れてるし(笑)
そう彼が笑っていると、彼やクロウよりも小柄なアレイ・ウカーが、紳士的な態度で聞いてくる。
「…というか、ラビ。旅って、どういうことですか?」
「ん?…まんまの意味さ」
「例の…"彼女"を探しに行くんですか?…あなたの話に必ず出てくる彼女を」
「まぁな(ニヤ)」
「居場所がわかったのであるか?」
「あぁ…やっと見つけたんだ…」
夢の中で彼女が、自分のことを話しているところを
「だから、会いに行くさ。たぶん、彼女も待ってる…俺が探し当ててくれるのを…」
「そうですか…わかりました。頑張ってください…僕らはここで、応援していますよ。無事に出逢えることを(にこり)」
「はいである(笑)」
「ありがとうさぁ」
「その代わり、その彼女さんに会わせてくださいよぉ。ラビが、それほどにまで惚れ込んだ子が、どんな子なのか、興味があります(ニコ)」
「アレイ…お前…(汗)」
そういうエセ紳士なとこも似てるさぁ(苦笑)
こうして、彼は学校を休み、彼女を探す旅に出た。
「行き先は、日本さ!」
実は、見る夢で1番、多く見る種類があった。それは不思議な組織の一員の彼で、組織の名前は【黒の教団】である。この夢は、話の展開からして、三、四個あるみたいだ。"彼女"と出会う瞬間が違うのだ…彼女が居ない話もある…。その夢の中で、一つだけ変なモノがあった。彼女が、自分は異世界から来て、この世界のことは、いろいろ知っていると言う。そして…夢の中の彼の為に、未来を変えたいと願っていた…。そんなこととは知らず、健気に頑張る彼女を、愛した。彼の立場の問題なのか、この話の彼は、他の夢よりも遥かに、彼女のことを愛していた…哀しいほどに…。二人の愛を誓いあった後、すぐに、彼女との別れがやってきた。
「なんで、あれだけは、永遠の別れなんさ?」
理由は、わからなかった。でも、おおよその答えは出ている。これから会いに行く彼女は、"あの時"の彼女ではない…彼と同じように…。パラレルワールドという平行世界で、ここの彼と彼女は、他の世界の彼らを視ているのだ。
そう俺らはきっと、別々の場所で産まれ、それぞれ普通の日々を送っている。だけど、それぞれに夢を見ているんだ。そして、それに気づき、歩き続ければ、彼女に出逢える場所に行ける。そう思いながら、俺は、夢のことを書き続けた。地図がない宝探しのように。
「またねの言葉が、耳を離れない…会いたい…お前に逢いたいさっ」
俺はきっと、恋した女の数は人一倍だ。だけど、愛した女は、お前だけさ。不滅の誓いを胸に秘めて、生涯、お前を守り抜きたいさぁ…どの世に産まれても…。
日本へとおり立った彼は、彼女が居るとされる山に囲まれた、自然豊かな町に来ていた。
「ここに…彼女がいるんさぁ…」
どうして、居る場所がわかったのか?それは、彼女の父親のやっていた仕事のお陰だった。
羽黒 翼(タスク)は、芸術家でもあり、作家だった。どちらも、かなり名が通っていて有名。雑誌にも取り上げられたこともあった。他にも、自分のホームページを持っていたりと、幅広く、人との関わりを持つ。その為か、自宅の住所を公開していた。彼は、それを見つけたのだ。
彼は、彼女の家に向かう。とある畑の横を、道なりに歩いていると…
「よう、兄ちゃん。こんな田舎に、何しに来たんだい?(笑)」
畑にいたおじさんが、声をかけた。見慣れない若者が居るのが珍しいから。
「ん?・・・・運命の相手に逢いに来たんさぁ(にっ)」
あれ?どっかのパブのマスターに似てんなぁ~
「あぁ?なんだそれ?(キョトン)」
不思議そうに見るおじさんに、笑顔で手を振って、一本道を歩いて行った。
「んん?…確か…この道の先にあんのは、結城ちゃんとこの家だけだがなぁ」
首をかしげながら、"築木(きずき)"は見送った。
道を進むと、野菜畑のある家が見えてきた。その畑に…彼女が…
「…やっと見つけたさ…」
俺の大切な場所
そう、ずっと探していた彼女が、そこに居た。夢ではなく、現実に。彼は迷わず、声をかけた。
「アニョハセヨ(こんにちは)。ソニョ・ハルリュ…あぁ…羽黒 結城(にっ)…チョカ(俺が)アルダ(わかる)?」
彼の言葉に、顔をあげたのは、間違いなく、夢に見た愛する人。穏やかな風が、二人の間をすり抜けた。知ってる訳もないのに、遠い昔に愛し合ったような、記憶があるような出逢い。彼は、懐かしさの中で微笑みながら思った。
俺は、お前に出逢う為に、生きてきたんさ。この抱き締めたぬくもりが…答えさ…
"再会"の喜びで、抱き合う二人だった。彼が語る話とは何か?全てを知っているのは、異の砂時計なのでした。
第34夜 END
第34夜【ラビットソン】
とある外国の学校。そこに、"彼"は居た。
「おい、ラビットソン!…これから授業じゃなかったか?…俺と同じだよな(微笑)」
「ん?…ラビって呼べって言ってるだろぉ?…その方が、しっくりくるさぁ♪つーか俺、帰るわ。そんで、しばらく休むさ(笑)」
「あぁ?…また、本の執筆か?…まぁ、どうでもいいけど、単位足んなくても知らねぇぞ」
「はは…(笑)お前みたいにサボり魔じゃねぇから、余裕なんだよぉ~♪…んじゃ、おいらは行くさぁ(にっ)」
「なっ!?…ラビっ、てめぇ!!!!…二度と帰ってくんな!このっ、ウサギ野郎!!(怒)」
「バイバァイさ♪(にんまり)」
俺の名前は、ラビットソン・キャトベア。好きなことは睡眠…趣味は、読書と…執筆だ。
俺は昔から、変わった夢ばかりを見てきた。港町に立ち寄る旅人、不思議な組織の一員、槍使いを取材する者、韓国語を習う生徒、病院で語りをする博学者、運動の得意な学生、歴史本好きな学生。あまりにも、多種多様な為、視たことをノートに書き出した。物心つく頃から書き貯めた為、複数のストーリーが完成することに気づく。そして、それを別のノートにまとめた。それを友人が見て、今ではそこそこに売れている。そう、ちょっとした作家だ。
「ユダも、似てる奴が居るんだよなぁ。アイツは、めったに話しかけて来ないさ(苦笑)」
さっきの奴は、ユダ・カンウという。彼が言っているのは、夢の中のことだ。昔から、彼の周りに現れる奴らは、ほとんどが、夢で見たことがある奴ばかり。旅をしていたり、多くの人に会うことをしていたりと、たくさんの顔を知っていた。記憶力がいいせいか、たまに、感覚が可笑しくなる…現実で会ったことがあったか?と…。幼い頃は、初対面なのに、久しぶりと言ってしまうことがあり、不思議がられた。今では、整理が出来てきたので問題ないが。
彼が、考え事をしながら玄関ホールを歩いていると…
「あっ、ラビ!…早退ですかぁ?」
「具合悪いであるか?」
「よう、アレイとクロちゃん♪具合は悪くねぇけど、帰るとこさぁ~。ちょっと、旅にな(にっ)」
「悪くないならよかったである…しかし…その、ちゃんはやめてほしいである(照)」
クロウ・チャンが、長身に似合わない照れた顔で、モジモジしている。クロウは、他の人と違う容姿にコンプレックスがあり、それ故に他者から浮いていた。それを助けたのが、彼とアレイである。
「えぇ~、いいじゃん♪」
呼び慣れてるし(笑)
そう彼が笑っていると、彼やクロウよりも小柄なアレイ・ウカーが、紳士的な態度で聞いてくる。
「…というか、ラビ。旅って、どういうことですか?」
「ん?…まんまの意味さ」
「例の…"彼女"を探しに行くんですか?…あなたの話に必ず出てくる彼女を」
「まぁな(ニヤ)」
「居場所がわかったのであるか?」
「あぁ…やっと見つけたんだ…」
夢の中で彼女が、自分のことを話しているところを
「だから、会いに行くさ。たぶん、彼女も待ってる…俺が探し当ててくれるのを…」
「そうですか…わかりました。頑張ってください…僕らはここで、応援していますよ。無事に出逢えることを(にこり)」
「はいである(笑)」
「ありがとうさぁ」
「その代わり、その彼女さんに会わせてくださいよぉ。ラビが、それほどにまで惚れ込んだ子が、どんな子なのか、興味があります(ニコ)」
「アレイ…お前…(汗)」
そういうエセ紳士なとこも似てるさぁ(苦笑)
こうして、彼は学校を休み、彼女を探す旅に出た。
「行き先は、日本さ!」
実は、見る夢で1番、多く見る種類があった。それは不思議な組織の一員の彼で、組織の名前は【黒の教団】である。この夢は、話の展開からして、三、四個あるみたいだ。"彼女"と出会う瞬間が違うのだ…彼女が居ない話もある…。その夢の中で、一つだけ変なモノがあった。彼女が、自分は異世界から来て、この世界のことは、いろいろ知っていると言う。そして…夢の中の彼の為に、未来を変えたいと願っていた…。そんなこととは知らず、健気に頑張る彼女を、愛した。彼の立場の問題なのか、この話の彼は、他の夢よりも遥かに、彼女のことを愛していた…哀しいほどに…。二人の愛を誓いあった後、すぐに、彼女との別れがやってきた。
「なんで、あれだけは、永遠の別れなんさ?」
理由は、わからなかった。でも、おおよその答えは出ている。これから会いに行く彼女は、"あの時"の彼女ではない…彼と同じように…。パラレルワールドという平行世界で、ここの彼と彼女は、他の世界の彼らを視ているのだ。
そう俺らはきっと、別々の場所で産まれ、それぞれ普通の日々を送っている。だけど、それぞれに夢を見ているんだ。そして、それに気づき、歩き続ければ、彼女に出逢える場所に行ける。そう思いながら、俺は、夢のことを書き続けた。地図がない宝探しのように。
「またねの言葉が、耳を離れない…会いたい…お前に逢いたいさっ」
俺はきっと、恋した女の数は人一倍だ。だけど、愛した女は、お前だけさ。不滅の誓いを胸に秘めて、生涯、お前を守り抜きたいさぁ…どの世に産まれても…。
日本へとおり立った彼は、彼女が居るとされる山に囲まれた、自然豊かな町に来ていた。
「ここに…彼女がいるんさぁ…」
どうして、居る場所がわかったのか?それは、彼女の父親のやっていた仕事のお陰だった。
羽黒 翼(タスク)は、芸術家でもあり、作家だった。どちらも、かなり名が通っていて有名。雑誌にも取り上げられたこともあった。他にも、自分のホームページを持っていたりと、幅広く、人との関わりを持つ。その為か、自宅の住所を公開していた。彼は、それを見つけたのだ。
彼は、彼女の家に向かう。とある畑の横を、道なりに歩いていると…
「よう、兄ちゃん。こんな田舎に、何しに来たんだい?(笑)」
畑にいたおじさんが、声をかけた。見慣れない若者が居るのが珍しいから。
「ん?・・・・運命の相手に逢いに来たんさぁ(にっ)」
あれ?どっかのパブのマスターに似てんなぁ~
「あぁ?なんだそれ?(キョトン)」
不思議そうに見るおじさんに、笑顔で手を振って、一本道を歩いて行った。
「んん?…確か…この道の先にあんのは、結城ちゃんとこの家だけだがなぁ」
首をかしげながら、"築木(きずき)"は見送った。
道を進むと、野菜畑のある家が見えてきた。その畑に…彼女が…
「…やっと見つけたさ…」
俺の大切な場所
そう、ずっと探していた彼女が、そこに居た。夢ではなく、現実に。彼は迷わず、声をかけた。
「アニョハセヨ(こんにちは)。ソニョ・ハルリュ…あぁ…羽黒 結城(にっ)…チョカ(俺が)アルダ(わかる)?」
彼の言葉に、顔をあげたのは、間違いなく、夢に見た愛する人。穏やかな風が、二人の間をすり抜けた。知ってる訳もないのに、遠い昔に愛し合ったような、記憶があるような出逢い。彼は、懐かしさの中で微笑みながら思った。
俺は、お前に出逢う為に、生きてきたんさ。この抱き締めたぬくもりが…答えさ…
"再会"の喜びで、抱き合う二人だった。彼が語る話とは何か?全てを知っているのは、異の砂時計なのでした。
第34夜 END