ノルサランヘ~君を愛してる~

第29夜【決意の日、来る】


地下水路から話ながら歩く二人。任務報告はブックマン任せだ。

「アレン・ウォーカーかぁ~♪」

『かなり、見た目とギャップがある子だよ』

「うわぁ~、俺が居ない間に、新しくエクソシストが入ったなんてっ。惜しいことしたさぁ。今、居ないんだろ?」

『うん、任務に行ってる。でも、すぐに会えるよ』
巻き戻しの街に行けば…
「てか、何?もやし?(ニヤニヤ)」

『そうそう、神田がそう呼ぶの。面白いでしょ♪(笑)』

「面白いも何も…プッ…ユウが、ププ…そんなムキに…(笑)」

『ラビ、笑うか話すか、どっちかにしたら?(苦笑)』

「だってさぁ(笑)」
必死に笑いをこらえるラビ。彼女はただただ、苦笑いを浮かべた。
『まったく(苦笑)』
まぁ、他の人にとっては、驚きでもあり、新鮮なんだろうなぁ。私は知ってたけど…

ラビの笑いが、やっと終わると、左目のことを話した。ユウキのことは抜きで。
「左目にそんなことがっ!?不思議なこともあるもんさぁ(びっくり)」

『私も驚いちゃった』

「んん…確かにラトだった頃があったさぁ…えと、なんだったけかぁ(汗)」

『人魚伝説を調べてたんでしょ?』

「あぁ!そうそうっ、それだ!!…ある両親とパブのマスターから話を聞いたんさぁ」

『その…両親の娘には会ったの…?』

「あぁ~…俺は紹介されなかったけど、ジジイは会ったみたいさ。…娘が何かあったらしいけど、教えてもらえなかったさぁ」

『へぇ~…そうなんだ。私ね、会ったよ…マスターも両親も、娘さんにも』
知らずに話してたんだ。やっぱ、真実を知ってたのはブックマンだけ…
「あっ、そいやぁ、任務に行ったんだっけな。もう怪我の具合は大丈夫さ?(コムイも無茶させすぎさ、まったく)」

『うん、大丈夫。心配してくれて、ありがとう(微笑)』

「心配して当然だろ?(照)…てか、お前は無理しすぎさっ。…俺が目を離すと、すぐこれさ(ムス)」

『あはは…(苦笑)』


ラビと他愛ない話を楽しんだ。それから少したった後、彼女は切り出す。

『ラビ、ごめん。もう少し一緒に居たかったんだけど…行かなきゃ…(苦笑)』

「んー?なんか用さぁ?」

『うん…ちょっと…ね(苦笑)』
見回りしなきゃ
「ふぅん、用があるなら仕方ないさぁ~」

『部屋でゆっくり休んでよ。長旅で疲れたでしょ?』

「ん~まぁ、そこそこにはなぁ」
そんなこんなで、ラビとは別れ、教団内の見回りを始めた。こんな早く来るはずないと思って居たが、じっとしていられない。見回りを始めてから、幾分かたった頃、駄々っ広い廊下の隅で、ファインダーが話しているのが聞こえた。
「なぁなぁ、ダグの奴が久々に帰って来たってよぉ!今、地下水路に着いた頃だって(笑)」

「マジかぁ?アイツ、からかいがいがあんだよなぁ(ニヤニヤ)」
そんな会話に眉を潜める。
『ダグが、帰ってきた?』
嘘、早いよ…予定では明日のはずなのに…(汗)

彼女が考え込んでいると…
「ぎゃぁぁぁ!!!!!」
断末魔の声が響き渡った。
『…!?』
ホントに、帰って来ちゃったんだ!(汗)

声のした方に走る彼女。そこには、先に駆けつけた団員と…幾重にも重なった血塗れの死体が…。
「いったい何が起きたんだ!?安全なはずなのにっ!(汗)」

『そこの人!…早く、室長に伝えてっ!…エクソシストは私とラビ、ブックマンしかいないから、みんなには迂闊に動かないでって!!』
出来るだけ、被害は最小限にしたい(汗)
「は、はい!わかりました!!(汗)」
走り出した団員を見送る彼女。すると、あることに気づいた。

あれ?…ラビの部屋の近くじゃない…変わったんだっ(汗)

そう、本当ならば、ラビの部屋の近くが最初のはずだったのだ。しかし、ここは、かなり離れた位置である。

早くダグを見つけないと・・・・・あっ!後が残ってる!!…これならっ!

血の痕跡をたどり、混乱を見せる教団内を走った。ただひたすらに…混乱の主を探して…。しかし、一向に見つからなかった。

ダメ…私が先に見つけないと…私がダグを"破壊"する。ラビに殺らせない…殺らせたくないよっ!(泣)

途中から瞳に、涙を溜めながら彼女は走った。先回りも考えたが、そこには必ずラビがくることを知っている。だから、ダグがそこに着く前に、追いつき、自分が破壊をと考えていた。ラビが辛い思いをすることは、わかっていたから…それを表に出すことすら出来ないことも…。
『うっ、うぅ…(泣)』
私が代わりに破壊することで、少しでも、心が晴れてくれたら…私は…私はっ

ついに、涙をポロポロと溢しながら、ひたすら走った。すると、その思いが通じたのか、ダグの後ろ姿を見つける。涙を拭い、声をかけた。
『…ダグ…!』
よかった、追いついた。これで、ラビとは当分、会わないはず…その隙に、私が…
「あっ、ソニョさん!助かった。変な奴に襲われて…『嘘ついても無駄だよ。私は、あなたがアクマだって知ってるんだからっ。しかも、レベル2にまでなってることも。隠れてるいけすかないコウモリ野郎、あんたも出てきなよっ』
ダグの後ろから、ドクロの顔をしたコウモリ型のゴーレムが、パタパタと羽を動かして出てくる。
「チッ…、そこまでバレてるとは驚きだよ。俺は伯爵の使い、ドビーさ。まぁ、見張り役って奴だ。あぁ~あ、少しずつ団員を殺して、黒の教団を全滅させる予定だったんだけど。予想以上に早く見つかったなー」

『私が居なくても、すぐに破壊されてたよ』
ラビが、このダグに気づかない訳がないんだっ。だからこそ、私が破壊する。ラビの為にっ
「お前、コイツがなんでアクマになっちまったのか気になんねぇのか?」

『そんなこと、あんたに聞かなくたって知ってる。このアクマは…ダグの皮を被ったコレット…払暁の女神像の前で、願ってしまった末路』

「こりゃまた、驚いたなぁ~。でも、そこまでわかってて、なんで"ダグ"と呼んだんだ?(にやり)」

『…っ!(汗)』
そうだ…私…なんでダグなんて言ったの?目の前に居るのはアクマにされたコレットなのにっ
「どうしたのかなぁ?エクソシストさん?(笑)」

『…っ!?(汗)…うるさいっ、黙れっ!コウモリ野郎!!』
そう怒鳴ってから、対アクマ武器を構える。
「おぉこわっ。お前ってホントは、腹ん中、真っ黒なんじゃねぇ?(ニヤニヤ)」

『コウモリなんかに言われたくないっての!…イノセンス発動…!』
早く破壊するんだっ!その為に、強くなろうと頑張って来たんだから!!

そう自分に言い聞かせながら、ダグの姿をしたアクマに、槍を向ける。
「まぁいっか。さぁ、見せてやれ、お前の力を!」
ドビーの号令に合わせて、ダグはコンバートし、レベル2である証拠に、騎士のような鎧姿になった。
「神などいない——必要ない、必要ない——ない」
鉄仮面から重苦しい声が漏れてくる。それは、ダグの、コレットの、怨念のこもった呪詛だ。
「滅べ滅べ滅べ滅べ滅べ———ほろ、べっ」

『くっ(汗)』
向かって来るアクマを間一髪で避ける。
「死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね!!!!!」

『ダグ…コレット…私が、安らかな眠りをっ』


こうして、騎士姿のレベル2との戦いが始まった。さて、彼女が破壊できるのか?力の差が出るのでした。


第29夜 END