ノルサランヘ~君を愛してる~
第21夜【人魚伝説】
アレンと別れ、いろんな人に伝説のことを聞くが、誰も知らないと言う。
『ホントに、噂なんてあるのかなぁ?(汗)』
これだけやって、デマだったら最悪だよね
そんなことを考えながら、聞き込みを続ける。そして、時間だけが過ぎていった。夕方頃、駅の前を彼女が歩いていると…
ユウキ?何してるんだろ?…そういえば、この駅前で出会ったんだよね…
そう思いながらも、ユウキが居なくなるまで見ていた。個人的に、ユウキと関わることを避けた方がいいと思ったからだ。そんな時、再び、左目だけに人物が視える。実は、パブで見て以来、街のあちこちでチラチラと視ていた。今回は、ラトが砂時計を手に、駅前で立っている。そこに…
“こんにちは。それ、綺麗な砂時計ね(笑)”
“ん?…この前の…なっ、綺麗だろぉ~♪コイツはな、イノセンスって言う魔法の石で出来てるんさ。特別な力があるんさぁ(にっ)”
あれって…異の砂時計かな…?
“へぇ~、すごいのねぇ(微笑)”
“へへへ…まぁなぁ(//照)”
幼いユウキの笑顔に照れているラト。そこに…
“余計なことをしゃべるでないわ!バカ者めっ!”
ブックマンがやってきて、またしても拳骨をくらわした。痛そうに頭を抱えるラト。そして、駅の中に引っ張られていった。たぶん、次のログに行くのだろう。
『なんか、ユウキとラビ…ラト…とのやりとりを見せさせられてる?(汗)』
でも、なんの為に?
そう思うが、彼女は歩き出す。そして、アレンとの待ち合わせ場所に着いた。
港かぁ…人魚が居るなら、ここらだよねぇ…
港を眺めていると、左目に…
『え・・・・(キョトン)』
あれって…さ、サザーランド!?(びっくり)…ユウキは小さい頃、サザーランドと会ったことがあるのっ!?(汗)・・・・あ…でも…また、サザーランドの動いてる姿が見れて嬉しい…なに話してるのかな?(微笑)
そんなことを思いながら、ある一角を眺める。そこには、サザーランドと楽しそうに笑いながら立つユウキの姿があった。
ユウキは、一人ぼっちにならずに済んでたんだなぁ…サザーランドのお陰で…サザーランド、この世界にあなたが居てくれて、ありがとう(微笑)
実は彼女、両親が共働きで、いつも一人だったのだ。見た感じ、ユウキも同じである。
ユウキの…つまりは…この世界の私を視ているんだ。この左目は・・・・・私の居場所はなかったんだ、ここには…
彼女が、幻が消えた場所を見つめていると…
「ティム!ちょっ、待っててっ!(汗)」
アレンの声が遠くから聞こえる。声のした方を向くと、港沿いを走って来ていた。アレンの前を飛ぶティムが、パタパタと、彼女に向かってくる。そして、彼女の頭の上に、ちょこんと乗った。スリスリと、体を押しつけてくる。
『ん?』
ティムキャンピー…もしかして、慰めてくれてるのかな…?(苦笑)
そんな訳ないと考えながらも、心なしか、嬉しい彼女…自分は確かに、ここに居るんだと…。ティムに手を伸ばすと、飛びついてきた。お前は確かに存在していると、言っているようで、無意識に笑顔を浮かべる彼女。そこに…
「なんだか知らない間に、なついてますね、ティムの奴(苦笑)」
いつの間にかに、隣まで来ていたアレンが、呆れ気味に呟く。どこから走って来ていたのか、かなり、疲れきっていた。
『だ、大丈夫?アレン?(汗)』
「はい、なんとか…そんなことより…聞き込みの方は、何かありましたか?」
『ううん、なんにも』
左目のことは、ラビにしか話せないよ(汗)
「僕もですよ(苦笑)…本当に、噂なんてあったんですかね?…とりあえず、今日はファインダーの帰りを待ちましょう」
こうして、伝説については、なんの収穫もなしに、パブへと帰る。パブは、ファインダーとの待ち合わせ場所だ。まだ、ファインダーはいない。ユウキは帰って来ていた。そんな時、男の人が駆け込んで来て…
「ユウキちゃん!…お父さんの容態がっ!(汗)」
「えっ!?(びっくり)」
急ぎ病院に向かうユウキに、彼女達もついていった。彼女は確かめたかったのだ…自分の知る父と同じ状態なのか…助からないのかと。
「どう、いう、ことですか?」
病院へ着くと、一応は、持ちこたえたという話を聞いた。しかし、担当医の話を改めて聞いてみると、現実は残酷である。ユウキの父親は、次に発作を起こせば、助からないと言われた。
「タスク父さんを助ける術は、ホントにないんですか!…なんとかしてくださいっ!…お願いします!!!」
顔も似てたけど、名前まで一緒なんだ…母さんもかな…?
「いくら、君の頼みでも、こればっかりはどうしようも…(汗)」
「私は"特別"なんでしょ!どうにかしてよ!!(泣)」
特別?…なんのことだろ?
「ユウキちゃん!…街以外の人の前で…!(汗)」
「…もういいっ!」
「ユウキさん!(汗)」
アレンの制止を無視し、病院を飛び出した。母親とは会わずに、追いかける彼女とアレン。ユウキが足を止めたのは、あの駅前だった。
「そういえば、初めてお会いしたのも、ここでしたね…」
「私は、ここで彼が来るのを待ってる…ずっと前から…」
「彼?」
ラトのこと?(汗)
「そう、名前も知らない彼。…初めはね、この髪を褒めてくれたから、また会いたいな程度だった…だけど今では、彼が奇跡を起こしてくれるんじゃないかって、そう思って待ってる」
「奇跡を起こす?(汗)」
もしかして…イノセンスのことを言ってるんじゃ…(汗)
「あはは…(苦笑)でも、いくら祈っても、彼は、あれ以来一度もここを訪れてくれないんだ」
ユウキは、今にも泣き出しそうな顔で笑っていた。ホントはただ、会いたかっただけなんじゃないかと、彼女に思わせるくらいに。
『・・・・ユウキ、髪を伸ばしたのって、その彼が褒めてくれたから?』
「うん…そう…汽車が出発する少し前、列車からわざわざ出てきてくれてね。その髪、綺麗だなって、微笑んでくれたの。すごく…嬉しかった…」
彼女とアレンは、何とも言えない複雑な顔をしながら、ユウキをただ、見ていた。街灯に照らされた駅を見ていたユウキは、先ほどとは打って変わった表情で振り返る。
「えへへ…なんか、心配かけちゃったみたいで、ごめんね。…父さんのことは、薄々わかってたの。でも、父さんが大好きだったから、どうしても受け入れたくなくて…(苦笑)」
「そんな、無理して笑わないでくださいっ。…こっちまで、悲しくなります…!」
「ごめんね、アレン。…ありがとう…」
『…あのさ…こんな時に言うのは、どうなんだろうって自分でもわかってるんだけど。ユウキに聞きたいことがあるんだ、いいかな?』
「…うん…いいよ」
『さっき言ってた、特別ってどういうこと?…噂と関係があるの?』
彼女の質問に、表情を変えるユウキ。何かを決断するような、そんな沈黙の後に、口を開いた。
「・・・・街の秘密…教えてあげる…あなた達がいくら聞いても、噂のことを話す人なんて絶対に居やしないのよ」
「どういうことですか?(汗)」
「それが、街全体で決めた、決定事項だから。人魚伝説なんて、格好よく言ってるみたいだけどね、実態は酷いものだよ。街の暗い歴史だもん…ただの科学実験…人体実験って言った方がいいかな…」
「人体実験!?…そんなことっ!」
「そう…許されることじゃない…だから今は、もうやってないよ。そして、その事実を外部に漏らさないように、誰もこのことは言ってはいけないことになったの。実験をしなくなってから産まれた子や街に来た人は、その事実すら知らないよ」
『じゃあ、ユウキはどうなの?私達に話してるけど、いいの?』
「そうですよ。街全体の決定事項だって言ってたじゃないですかっ。大丈夫なんですか?(汗)」
「言ったでしょ?…私は特別なの…多少の融通はきくのよ(苦笑)…それに…あなた達が、なんの為に噂を調べてるかなんて知らないけどさ、こんなこと、いっそのこと大っぴらになっちゃえばいいんだよっ」
「ユウキさん…」
「ねぇ、見えるでしょ?…あの崖の上にある建物…あそこが、その実験をしてた施設の跡。今は、誰もいないはずよ。確か、当時のまま放置されてるって噂。行ってみたら?」
ユウキが教えてくれた、噂の出所。街人の対応がまとまっていたのは、決まっていたからだった。ユウキの言う"特別"とは具体的になんなのか?現実は、本当に残酷なのでした。
第21夜 END
第21夜【人魚伝説】
アレンと別れ、いろんな人に伝説のことを聞くが、誰も知らないと言う。
『ホントに、噂なんてあるのかなぁ?(汗)』
これだけやって、デマだったら最悪だよね
そんなことを考えながら、聞き込みを続ける。そして、時間だけが過ぎていった。夕方頃、駅の前を彼女が歩いていると…
ユウキ?何してるんだろ?…そういえば、この駅前で出会ったんだよね…
そう思いながらも、ユウキが居なくなるまで見ていた。個人的に、ユウキと関わることを避けた方がいいと思ったからだ。そんな時、再び、左目だけに人物が視える。実は、パブで見て以来、街のあちこちでチラチラと視ていた。今回は、ラトが砂時計を手に、駅前で立っている。そこに…
“こんにちは。それ、綺麗な砂時計ね(笑)”
“ん?…この前の…なっ、綺麗だろぉ~♪コイツはな、イノセンスって言う魔法の石で出来てるんさ。特別な力があるんさぁ(にっ)”
あれって…異の砂時計かな…?
“へぇ~、すごいのねぇ(微笑)”
“へへへ…まぁなぁ(//照)”
幼いユウキの笑顔に照れているラト。そこに…
“余計なことをしゃべるでないわ!バカ者めっ!”
ブックマンがやってきて、またしても拳骨をくらわした。痛そうに頭を抱えるラト。そして、駅の中に引っ張られていった。たぶん、次のログに行くのだろう。
『なんか、ユウキとラビ…ラト…とのやりとりを見せさせられてる?(汗)』
でも、なんの為に?
そう思うが、彼女は歩き出す。そして、アレンとの待ち合わせ場所に着いた。
港かぁ…人魚が居るなら、ここらだよねぇ…
港を眺めていると、左目に…
『え・・・・(キョトン)』
あれって…さ、サザーランド!?(びっくり)…ユウキは小さい頃、サザーランドと会ったことがあるのっ!?(汗)・・・・あ…でも…また、サザーランドの動いてる姿が見れて嬉しい…なに話してるのかな?(微笑)
そんなことを思いながら、ある一角を眺める。そこには、サザーランドと楽しそうに笑いながら立つユウキの姿があった。
ユウキは、一人ぼっちにならずに済んでたんだなぁ…サザーランドのお陰で…サザーランド、この世界にあなたが居てくれて、ありがとう(微笑)
実は彼女、両親が共働きで、いつも一人だったのだ。見た感じ、ユウキも同じである。
ユウキの…つまりは…この世界の私を視ているんだ。この左目は・・・・・私の居場所はなかったんだ、ここには…
彼女が、幻が消えた場所を見つめていると…
「ティム!ちょっ、待っててっ!(汗)」
アレンの声が遠くから聞こえる。声のした方を向くと、港沿いを走って来ていた。アレンの前を飛ぶティムが、パタパタと、彼女に向かってくる。そして、彼女の頭の上に、ちょこんと乗った。スリスリと、体を押しつけてくる。
『ん?』
ティムキャンピー…もしかして、慰めてくれてるのかな…?(苦笑)
そんな訳ないと考えながらも、心なしか、嬉しい彼女…自分は確かに、ここに居るんだと…。ティムに手を伸ばすと、飛びついてきた。お前は確かに存在していると、言っているようで、無意識に笑顔を浮かべる彼女。そこに…
「なんだか知らない間に、なついてますね、ティムの奴(苦笑)」
いつの間にかに、隣まで来ていたアレンが、呆れ気味に呟く。どこから走って来ていたのか、かなり、疲れきっていた。
『だ、大丈夫?アレン?(汗)』
「はい、なんとか…そんなことより…聞き込みの方は、何かありましたか?」
『ううん、なんにも』
左目のことは、ラビにしか話せないよ(汗)
「僕もですよ(苦笑)…本当に、噂なんてあったんですかね?…とりあえず、今日はファインダーの帰りを待ちましょう」
こうして、伝説については、なんの収穫もなしに、パブへと帰る。パブは、ファインダーとの待ち合わせ場所だ。まだ、ファインダーはいない。ユウキは帰って来ていた。そんな時、男の人が駆け込んで来て…
「ユウキちゃん!…お父さんの容態がっ!(汗)」
「えっ!?(びっくり)」
急ぎ病院に向かうユウキに、彼女達もついていった。彼女は確かめたかったのだ…自分の知る父と同じ状態なのか…助からないのかと。
「どう、いう、ことですか?」
病院へ着くと、一応は、持ちこたえたという話を聞いた。しかし、担当医の話を改めて聞いてみると、現実は残酷である。ユウキの父親は、次に発作を起こせば、助からないと言われた。
「タスク父さんを助ける術は、ホントにないんですか!…なんとかしてくださいっ!…お願いします!!!」
顔も似てたけど、名前まで一緒なんだ…母さんもかな…?
「いくら、君の頼みでも、こればっかりはどうしようも…(汗)」
「私は"特別"なんでしょ!どうにかしてよ!!(泣)」
特別?…なんのことだろ?
「ユウキちゃん!…街以外の人の前で…!(汗)」
「…もういいっ!」
「ユウキさん!(汗)」
アレンの制止を無視し、病院を飛び出した。母親とは会わずに、追いかける彼女とアレン。ユウキが足を止めたのは、あの駅前だった。
「そういえば、初めてお会いしたのも、ここでしたね…」
「私は、ここで彼が来るのを待ってる…ずっと前から…」
「彼?」
ラトのこと?(汗)
「そう、名前も知らない彼。…初めはね、この髪を褒めてくれたから、また会いたいな程度だった…だけど今では、彼が奇跡を起こしてくれるんじゃないかって、そう思って待ってる」
「奇跡を起こす?(汗)」
もしかして…イノセンスのことを言ってるんじゃ…(汗)
「あはは…(苦笑)でも、いくら祈っても、彼は、あれ以来一度もここを訪れてくれないんだ」
ユウキは、今にも泣き出しそうな顔で笑っていた。ホントはただ、会いたかっただけなんじゃないかと、彼女に思わせるくらいに。
『・・・・ユウキ、髪を伸ばしたのって、その彼が褒めてくれたから?』
「うん…そう…汽車が出発する少し前、列車からわざわざ出てきてくれてね。その髪、綺麗だなって、微笑んでくれたの。すごく…嬉しかった…」
彼女とアレンは、何とも言えない複雑な顔をしながら、ユウキをただ、見ていた。街灯に照らされた駅を見ていたユウキは、先ほどとは打って変わった表情で振り返る。
「えへへ…なんか、心配かけちゃったみたいで、ごめんね。…父さんのことは、薄々わかってたの。でも、父さんが大好きだったから、どうしても受け入れたくなくて…(苦笑)」
「そんな、無理して笑わないでくださいっ。…こっちまで、悲しくなります…!」
「ごめんね、アレン。…ありがとう…」
『…あのさ…こんな時に言うのは、どうなんだろうって自分でもわかってるんだけど。ユウキに聞きたいことがあるんだ、いいかな?』
「…うん…いいよ」
『さっき言ってた、特別ってどういうこと?…噂と関係があるの?』
彼女の質問に、表情を変えるユウキ。何かを決断するような、そんな沈黙の後に、口を開いた。
「・・・・街の秘密…教えてあげる…あなた達がいくら聞いても、噂のことを話す人なんて絶対に居やしないのよ」
「どういうことですか?(汗)」
「それが、街全体で決めた、決定事項だから。人魚伝説なんて、格好よく言ってるみたいだけどね、実態は酷いものだよ。街の暗い歴史だもん…ただの科学実験…人体実験って言った方がいいかな…」
「人体実験!?…そんなことっ!」
「そう…許されることじゃない…だから今は、もうやってないよ。そして、その事実を外部に漏らさないように、誰もこのことは言ってはいけないことになったの。実験をしなくなってから産まれた子や街に来た人は、その事実すら知らないよ」
『じゃあ、ユウキはどうなの?私達に話してるけど、いいの?』
「そうですよ。街全体の決定事項だって言ってたじゃないですかっ。大丈夫なんですか?(汗)」
「言ったでしょ?…私は特別なの…多少の融通はきくのよ(苦笑)…それに…あなた達が、なんの為に噂を調べてるかなんて知らないけどさ、こんなこと、いっそのこと大っぴらになっちゃえばいいんだよっ」
「ユウキさん…」
「ねぇ、見えるでしょ?…あの崖の上にある建物…あそこが、その実験をしてた施設の跡。今は、誰もいないはずよ。確か、当時のまま放置されてるって噂。行ってみたら?」
ユウキが教えてくれた、噂の出所。街人の対応がまとまっていたのは、決まっていたからだった。ユウキの言う"特別"とは具体的になんなのか?現実は、本当に残酷なのでした。
第21夜 END