ノルサランヘ~君を愛してる~

第10夜【異の砂時計】


突然、倒れた彼女をサーラの家に運ぶ。そして、ラビは自分達のことを二人に話した。そんな中、彼女が目を覚ます。

『ん…?』
ここは?私、どうしたんだっけ?…なんか…頭がぼうっとする(汗)

ベッドの上から目だけで回りを見渡すと、ぬいぐるみの頭が行ったり来たりしているのが見えた。

サザーランド?私のこと見ててくれてるのかな?

そう思って、ちょっと嬉しくなっていると、部屋の扉が開いた。
「サザーランド、ソニョの具合はどうさ?」

「とりあえず、安定してるみたいやな」

「そっか」

「新しい氷、持ってきたから、早く置いてあげよ」
寝たふりをして、氷枕と額のタオルを変えてもらう彼女。
「顔色もいいみたいさぁ」

「よかったぁ(微笑)」
ここでやっと、目を開ける彼女。
「あっ、おはようさぁ」

『おはよう。なんか、看病してくれたみたいで、ありがとうね、三人とも(微笑)』

「したくてやったんやないでっ。助けてもろうたから、しかたなくや!」

『それでも、ありがとう、サザーランド(にっ)』

「フンッ」

「なんさ?素直じゃないさぁ(ニヤニヤ)」

「うるさいっ!(怒)」

「おっと、二回目は当たんないさぁ(にっ)」

「もう、病人の前でやめてよ!悪化したらどうするのっ(ムス)」

『あはは…(笑)サーラちゃんが一番、大人だよ』
このあと、二人から話を聞いて驚いた。
『えっ?…サーラちゃんがサザーランドの適合者じゃないの?…こんなに、仲良さそうなのに(汗)』

「俺も、そう思ったけど、ホントみたいさ」

「サザーランドは一週間くらい前に、家に来て、一緒に遊んでくれてただけなの」

「俺は、一人でいる奴がほっとけないたちなんや。だから、いろんなとこ行って、そういう奴らを元気にしてきたんや。そんで、この街に来た時、サーラが一人でいることを知って、会いに来て遊んでたっちゅう訳や。んで、サーラの家族が帰って来るまで居てやろうと思ってたんやけど、変な奴らが俺を追いかけて来るさかい…迷惑かける前に消えなあかんと思って…家を出たんや」

『それで、サーラちゃんが探してたんだ』

「けど、追いかけてきてた奴らの正体が、お前らの仲間だったことには驚いたで。黒服じゃなかったさかい」

『ファインダーの人達だったんだね(苦笑)』
どんな追いかけ方したのよ(汗)
「まっ、これで一安心や。このあんちゃんが、サーラの親が帰って来るまで居ていいゆうてくれたさかいな。しかも、俺の中のもんを、無理に出さないってな」

『え?…ラビ、そんなこと、勝手に決めていいの?…ブックマンとかに聞かないと(汗)』

「あぁ~…大丈夫、大丈夫♪…話によると、明後日には帰って来るみたいだし。それに、このままの方が面白いさぁ(笑)」

『面白いって(汗)』
まったく、この人は(苦笑)
「あと、お前の体の調子も、ちゃんと治さないとさぁ」

『そうだよね…でも、なんで熱なんか…』

「それだけ、気を張りつめてたってことさ。まっ、初めてにしては上出来さぁ(笑)」

『えへへ…(照)』

「とにかく、今はゆっくり休むさ。パンダジジイには連絡しといたから、その内、来るさぁ」

『わかった。大人しく休むよ(微笑)』
三人は部屋を出ていった。彼女は、よほど疲れていたのか、すぐに深い眠りにつく。そして、あっという間に夜になった。
「ソニョのねぇちゃん、気分はどうや?」

「お姉ちゃん、起きてて大丈夫?」
部屋を訪れたのは二人。目を覚ましていた彼女は、ベッドに座っていた。
『サーラちゃんにサザーランド。うん、もうすっかりいいみたい。心配してくれてありがとう(微笑)』

「ケッ、心配なんかしてへんわっ」

『そのわりには、さっき、私の回りを動き回ってたみたいだったけど?(にっ)』

「うっ(汗)…見てたんか…(ボソッ)」

「サザーランドったら(笑)」
照れたようにそっぽを向くサザーランド。彼女とサーラはクスクスと笑った。ふと、一人たりないことに気づく。
『ところで、ラビは?』

「あぁ、あの赤毛のあんちゃんか。そいやぁ、さっき来たじいさんと二人だけで話すからとかゆうて、奥の部屋に行ってもうたで?」

『二人だけで?』
また、アクマでも出たのかな?
『ちょっと行って来るっ』

「えっ?…まだ休んでた方がいいよ…!(汗)」

「サーラのゆう通りやで、ねぇちゃん。熱が下がったばっかなんやし」

『大丈夫だって。すぐに戻ってくるから(苦笑)』
そう言って、心配する二人を残して、部屋を出る。そして、ラビ達が居ると言う奥の部屋に向かった。部屋の前に来ると、中から二人の声が聞こえてくる。
「やっぱ、変なんだよなぁ…いろいろと…よくわかんねぇけどさぁ」

「うむ、ワシもなんとなく感じておる。やはり【異(い)の砂時計】が壊れたせいじゃな」
異の砂時計?…なに?…なんの話をしているの?
「あれは今、どこにあるんさ?」

「おそらく、アヤツの対アクマ武器になったのが、そうじゃろな」
え?…これ…?(汗)

自分の対アクマ武器に触れる彼女。

これと二人と何か関係があるの?
「異の砂時計の影響で、アヤツはここに現れた。だからこそ、イノセンスに選ばれたんじゃ。異常を起こしているようじゃがな」
いや…関係があるのは私…?
「目の色と急な発熱さ?(汗)」
精神的なものじゃなくて、これのせいなの?(汗)
「ん~…いいことなのか…悪いことなのか…教団にとっては、神の使徒が現れた訳だし、いいんだよなぁ。…俺が持ってるよかさ」
ラビが持ってた?イノセンスであるその異の砂時計を?…あ…でも、持ってても可笑しくはないのか。彼らだって、イノセンスに選ばれたエクソシスト。だから、教団側に居る訳だし、見つけてても普通だ。それを報告してないのが不思議だけど…ラビが適合者だったのかな…?

ラビの言葉に、ため息混じりに言うブックマン。
「異常を除けば、そうかも知れんな。しかし、壊れて原形に戻ったから、ヘブラスカにやった訳だが…こんな形で舞い戻るとはなぁ…」

「まっ、ありゃ前から変な砂時計だったんさ。…適合者が居ねぇのに発動したりとかさ…。だから今更、いろいろ言っても変わんないさぁ(笑)」
ラビが適合者だった訳ではないのか(汗)ん~…とりあえず…私がここに居られるのは、これのお陰らしい。…でも、なんで言ってくれないのかな?…こそこそ二人だけで話して


それを盗み聞きしている時点で、かなりひどい。まぁ、そんなことはさておき。異の砂時計と言われるイノセンス…それにはまだ、秘密があるのだった…。なぜ、二人は彼女にちゃんと話さないのか?また、異常はまだ他にも表れるのでした。


第10夜 END