story-③
何だ!?
俺が逃げようとしていることに
気がついた?
「お前は どうして
死にたいんだ?」
感情のない声。
雨の中でも聞こえてくる
静かな声。
興味本位で
聞こうとしているわけ
じゃないことに
気がついた。
大波にのっているようだ。
いや、違う。
包まれているような
気になる。
でも、俺は
その質問に
答えたくない。
見ず知らずの人に言いたくない。
「別に どうでも
良くない? 知って
どうするの?」
この人は悪くない。
でも、口調は
キツくなってしまった 。
そのことに
罪悪感をおぼえた。
「そうだな。
知っても 何もないな。」
さっきと同じ
感情のない声。