拍手を考える | Official Blog and Information “MY DUSTY ROAD”

拍手を考える

俺は常日頃から「拍手」をいただく仕事をしている。



ステージの上で歌ったり話したりした後にオーディエンスの皆が俺に対して拍手をしてくれる。





この「拍手」というもの。



送る相手を賞賛するために手を打ち鳴らす。



拍手する人達は喜びや感謝を手を打ち鳴らす音で表す。




欧米では時にそれを立ちあがってする。



いわゆる「スタンディング・オベーション」ってやつだ。





去年、ニューヨークに滞在中に何本かのライブを見た。



ライブハウスやカフェで見たライブはフォークのコンサートでもあったので客席はずっと座って聞いていた。




だいたいが後半にそのシンガーの代表曲やアップ・テンポの曲を持ってくる。



座って手拍子したり体を揺らして聞いている人達は曲が終わるや立ちあがって拍手喝采。


そしてまた次の曲のイントロと共に座って次の曲に耳を傾ける。




そしてコンサートの最後の曲が終わるとまた立ちあがって拍手喝采だ。



その拍手はしばらく鳴り止まない。



それが「アンコール」だ。



その鳴り止まない拍手の中、一度引っ込んでまた出てくる者もいればそのままアンコールに応える者もいる。



そしてアンコールの曲が始まるとオーディエンスはまた座って聞く。





日本ではスタンディング・オベーションという習慣はない。



曲を立って聞いててもアンコールは座ってするのがほとんどだ。




アンコールまで含めてパッケージされた「お約束」コンサートがほとんどだからだろう。



アンコールの曲数から曲目までが周知のセット。




来日アーティストが日本の「形式」でやらされるのがつまらないし申し訳ない気持ちになる。





クラシックやジャズのコンサートにも行ったことがある。



その世界には世界的な日本人音楽家が何人もいる。




ロックやフォークが世界に通用しないのはオーディエンスにも責任があると思う。



演者も聞き手も、制作者から何までの全てが世界を意識しなくては世界には通用しない。





「洋楽かぶれ」の皆に言いたい。



洋楽を聞くことだけなら何もカッコイイ事じゃない。



その「聞き方」が欧米のマナーに乗っ取ったものになって初めてカッコイイ「洋楽ファン」になれるんだと。





「拍手」の音に日本語も英語もスペイン語も何もないんだから。