未明にオットの母が亡くなった。
まだオットが高校生の頃に、
夫(オットの父)のDVに耐え兼ねて、
子供2人を置いて家出し離婚。
暫く一人暮らしをしていたが、
自分の父が亡くなり、
母が高齢で一人暮らしは心配だからと、
少しの間母娘で同居していた。
やがて母親も亡くなり、また一人暮らしになった訳だが、
そもそも縁の無い土地で友達も居らず、
寂しかった所につけ込まれて、
一時は悪名高い新興宗教の仏壇を買わされたりしていた。
しかし、オットもオットの兄弟も同居する気はさらさら無く、
毎日変な電話をかけて来るようになったな〜と思っていたら、
間も無く認知症になってしまった。
オットも兄弟も引き取るどころか、
成年後見人を立てる手続きをサッサと進めた。
そして、祖母と住んでいた部屋を出て運良く入れた特養に、
たまに顔を見に行く位の関係になっていた。
5〜6年前に子供を連れてお見舞いに行った時、
既に認知症は進んでいて、
孫の名前はおろか、
「…で、今何歳?」と、3分おきに言うようになっており、
子供も苦笑するほかなかった。
彼女は二十年ほど前に乳癌を患っており、
何度目かの再発で、最後は病院でモルヒネのお世話になることになった。
実は先週、後見人の方から
「癌があちこちに転移しており、
もう長くはないから、早く顔を見に来た方が良い」と連絡があり、
急遽様子を見に行った。
確かに癌のせいでかなり痩せており、
孫の顔を見てももう「何歳?」と訊く事は無かったけれど、
「大変!オシッコが出る〜」とトイレに行こうとし、
いくら「オムツにして良いんだよ」と声をかけても、
半身を起こす位力が残っていたので、
「まだ大丈夫じゃない?」と思っていた。
3年前に急性肺炎で入院し、
意識混濁のまま2週間で亡くなった私の父と比べて、
「喉が渇いた」
「(ナースステーションの物音に)何やってるの?」と言ったり、
一方通行ながら意思表示はできていたので、
まさかもう亡くなるとは思わなかった。
オットも立て込んだ仕事が丁度片付いたところで、
「言っては何だが、ナイスなタイミングだったな」とポツリ。
自分の母親が亡くなって、それ言う?…と思ったが、
そもそも複雑な親子関係に、
それも原因なのか変わった気質の持ち主なのだから、
普通の反応など期待してはいけないのだろう。
でも、せめて自分の子供の前では、
涙の一粒でも流しておくれよ。
「親が死んでもこういうものなのか」と、
私の子供には感じてほしくないからさ。
