第二夫人(改訂版)8 | 信義(シンイ)二次小説

信義(シンイ)二次小説

りおのシンイParty☆

 お話

天の医員からは笑顔が消えました

幼き子が殺められる光景を、目の前で見てしまったのです、天の医員の表情には、再び恐怖が舞い戻りました

まるで突然、目の前にあった光を失ったように、男は困惑を感じます

元より無かったものです、なのに、なぜか男の胸は、心乱れるのです

今思い返してみれば、忘れられなかったのでしょう、あの日見た、天の医員の笑顔を

だが一度失った笑顔は、もう戻りそうにありませんでした

せめて無事に帰す事だけが、自分に出来るせめてもの償いだと男は思っていました

影から天の医員を見守り続けます

しかし悪い事は続くものです、ついに天の医員は、男の元を去ってしまいます

男は、決意をしました

天の医員を、元居た世界に、無事に帰す事だけが、使命でしたから

それを妨害する者たちを、死す覚悟を持ってして、取り除こうと考えたのです

ここから運命は大きく動き出します

打ち入った男が死を覚悟したその時

去ったはずの天の医員が、小刀を首にあてがい、自らの命を懸け、男を助けんと戻って来たのです

ヨンは語りながら当時の事を思い出す

目の前のウンスを、まっすぐに見据え、無茶な人だと思いながら目を細めて見つめる

ヨンの心情を読み取ってか、無茶な人はどっちよと、ウンスも笑いを返す

天の医員は、ならず者の攻撃で凍った、男の手を包み込みました

柔らかな、温かい、医員の手が、硬くなった男の手を解きほぐしていきます

医員の涙にも触れ、それは同時に、動かなくなっていた心も、とかした

そこからは男は抗う事を諦めました

姿を目にすれば視線が奪われ、共に過ごせば心が奪われてしまう

抗う事が無駄だと分かったのです

穏やかな日はありませんでした

天の医員は人を惹きつける

欲にまみれた者たちが、天の医員を我が物にせんと、次々と、襲いかかってきます

男は立ち向かい、二人の想いは高まり、次第に強い物となっていきます


ある時また大きな問題が発生します

天の医員の存在を、脅威と感じた支配国側の使者が、命を脅かし始めます

二人は必死に抵抗をしますが、此度の敵は、従属関係がある支配国です

簡単ではありません

もう、逃げるしかないと、二人は、国を捨てる覚悟を決めていました

そんな中、王妃が敵の策略にはまってしまい、命の危機に見舞われます

王妃は支配国の王の娘です

もしその身に何かあれば、支配国は決して黙ってはいなかったでしょう、戦へとなる

天の世界に戻るか、それとも、戻って王妃を救うのか、選び難い選択でした

王妃を救いに戻れば、支配国の使者の命により、処刑されてしまう可能性もあります

天の医員は、我が身の危険も顧みず、王妃の命を救う道を選びました

それは自らの命を投げ打つも同然でした

それでも天の医員はこの国にとどまり、助けに戻る道を選んだのです

男の国の王も二人を見守ってくれていました、そして、王は機転を働かせました

天の医員は天人ではないと言います

天人であるというのは、自分が作った作り話であると、支配国の使者に突き付け、天の医員は難を逃れる事ができました

天の医員の選択は、王妃を救い、王の心を救った、ひいては、その国の民を救ったと言えるでしょう


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「イムジャは天人である」

その事実を国全体に広める事が、まず俺が立てた策略の、第一の鍵になる

実際のところイムジャは、この時代の人間ではないが、言い換えれば、イムジャは真の天人であるという事

王妃を救うため、自らの命を天秤にかけて、イムジャがこの国にとどまった事

さらに元の断事官に対し、王が天人でないと告げた、これらは全て紛れもない事実

まずは、それらを周知の事とする

そして、もう一つの鍵は、天人の戻りを待ち続けている、俺の存在だ

国が大勝を期した今

少なからず自身が英雄的な、国の一つの象徴となっている事もヨンは肌で感じていた

元の支配を免れた、高麗の民たちは、ヨンを国の誇りだと称えている

その男が恋仲だった女人を、今も純真に、待ち続けているという

それも、相手は人ではない天人、そのひとの戻りを、待ち続けているのだ

これほど心情に働きかける話があるのか

「国の英雄が、人ならぬ天人と恋仲であった」「今も一心に想い続け、その戻りを待っている」

国の英雄を称える思いも、人をおもう思いも、民だけにあらず、誰にでもあるもの

人に備わった本能とも言えるだろう

そして、微塵も偽りのない真実は、人の真心に強く、訴えかけるものだ

そしてヨンは此度の策略を、根本であるここから、全て始めたのだった



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こんにちは

なんとか、書けました

ヨンの語りも、細かい事書きたかったのですが、書いたら、シンイ24話 全巻みたいになっちゃうので(笑)

本題に入るために、だいぶ端折ってしまいました、すみません・・・

でも、たんなる、あらすじじゃなくて

一応、ヨンが語ってるとしたら、という感じで、ヨンぽい言い回しを考えて書いたので結構大変でした

いよいよ、本題がスタートです

ウンスが天人と広める← ここから、スタートします  

え?広めちゃっていいの? というのは、続きで書いていきたいと思っています