【お話】 緑玉の決意2 | 信義(シンイ)二次小説

信義(シンイ)二次小説

りおのシンイParty☆


ポイント♪ ヨンはドラマのヨンです
  チェ・ヨン33歳とユ・ウンス29歳の、もう一つのシンイ 「社内LOVEストーリー」

ドラマ最終回のチェ・ヨンが、天門をくぐって現代にやってきた
辿り着いた先は、2008年のソウル
天門にのみこまれたイムジャを探し求め、現代で錯綜するチェ・ヨン
そしてついに二人は再会。しかし、その時のウンスの年齢は29歳
そこにいたのはチェ・ヨンを知らない、まだ若い頃のウンスだった
社内LOVE序章1

★社内LOVEシリーズはこちらから



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  別パターンで
お話が同時進行しています

らぶらぶVer → 静香御前さん
じれじれVer → りお



 こちらはリオのお話ではありません。コラボで静香御前さんが、別Verで続きを書いて下さいました

【お話】 夜のオフィス2 完結
こちらのお話の続きになります、お楽しみください



あの日から随分たって、お互いの間を流れる空気も穏やかに感じられるようになった頃、ヨンはウンスを誘い帰宅の途についた。
ドキドキしながら2人で肩を並べて歩く帰り道。ただそれだけで嬉しくて幸せで取りとめのない話をしながらずっと家に着かなければいいのにと願った。
ふと指先が触れた。はっとするようにそれは離れ、またかすめるように触れる。何度かそんなことを繰り返すうち、ウンスの右小指がヨンの左薬指にからめられた。一瞬ピクンッと撥ねたその指は、そうされることを望んでいたように優しく力が抜けていき、ウンスの指がヨンの爪の形をなぞるように何度も小さく弧を描いていくのをただ静かに受け入れていた。
たった一本だけで繋がった2人の距離が何とも心を浮足立たせるものなんだろう。お互いに繋がれたその指先にだけ全神経が持っていかれるように言葉を交わすこともなく歩みをゆっくりすすめていた。
あ、着いちゃった・・・・。
静かに解かれるその指先が何とも心細くなる。
「ありがとうございました。また明日・・・」
言いかけた時、ふと肩を抱き寄せ、額にやさしく触れるようなキス。驚いて目を開けたら黒曜石の様な瞳がいたずらっ子のように笑っていた。
今はまだ「愛してる」と言うことはできないから、その思いを口づけに変えよう・・・。
「それでは、これで失礼する」
踵を返し足早にヨンはその場をあとにした。
なに?!!!・・・・
「・・あっ・・・おやすみなさい」
消え入るような小さな声で去っていくヨンの背中に向かって呟くウンスだった。

思わず抱き寄せていた。卵のようなおでこに口をつけていた。そうせずにはいられなかった。今でもこの唇に残るイムジャの吸いつくような肌。俺の腕に残されたイムジャの感触。一層立ち込める花の香りがまだこの傍で纏わりついている。もう忘れることなんてできやしない。もう離すことなんてできそうにもない。心は次をもっとその先をと求める気持ちが止まらない。このまま俺の側にずっといてくれと懇願したらあの方はどうするだろうか。俺の気持ちを受け取ってくれるだろうか、それとも困らせるだけだろうか・・・・。それでも求めずにいられない浅ましい気持ちを俺は持て余している。
ベッドに横になるヨンを宵の月が静かに照らしていた。まどろみの中で霧に包まれたようにかすむ記憶の向こう、にっこりほほ笑むイムジャが見える。その記憶の向こうを探ろうとすればするほど俺の手から遠ざかり、いつの間にか深い眠りに落ちて行った。

灯りを落とすと青白く輝く月明かりだけが冷たく部屋に射し込み、ベッド横たわるウンスの頬にひんやりと照らした。
ほんの一瞬だけ触れるように掠めて行っただけなのに、そこがまるで熱をもったように熱い。あの人の香りをこれほど近くに感じたのは初めてではないかしら。あの時は心臓の音が耳元で聞こえる位にいっぱいいっぱいだったのに、次の瞬間にはその先をと望まずにはいられなかった。指先が触れたら手を握りたい。手を握ったらその腕に縋りたくなる。額にキスをくれるなら、この唇にも欲しい。もっと触れたい、ぎゅっと抱きしめて欲しい・・・・。
ねえ、私、この気持ちに正直になってもいいかな?あなたの側に居させてって言ったら何て答えてくれる?迷惑に感じるのかしら。一時の気の迷いでしたなんて言われたらどうしよう。ううん。もう、迷わないと決めたでしょ。あんなに優しくて、強くて、暖かい人。諦めるなんてできないし、この思いはもう止められない。きっともっと私は好きになっていく・・・・。

**********

ウンスはヨンと一緒に帰ろうと執務室に向かった。オフィスに残る人影は無く、ただヨンの居る部長室から明りが洩れていた。
コンコンコン・・・
返事が無い。失礼しますと断りを入れ入室すると、ヨンはソファーで目をつぶっている。
寝てる?・・・このままじゃ風邪をひいてしまうわ
側にあるブランケットをそっと掛け、つい手首と首元に手を当て脈を観る・・・・。
・・・・イムジャ・・・そこに居るのですか?いつものように俺に手を当ててくださるイムジャ。俺の元に・・・・・
薄らと開かれる目から涙が零れた。そしてその目に映るウンスの顔に手を当て『イムジャ』と語りかける。ウンスはビクッと身体を一瞬で強張らせヨンから逃れるように身体を離し、“失礼します”とドアの向こうに身体を向けた。
すると後ろからヨンが抱きついてくる。
「イムジャ、いかないでくれ。俺を一人にしないでくれ」
と繰り返し耳元で囁き、抱きしめる腕の力が増していく。その痛いほどの拘束に、ウンスの心は悲鳴を上げた。ずっと目を背けてきたことが一つある。部長は優しい。私が大事だと言ってくれる。いつも側にいて抱きしめてくれる。だけどふとした瞬間、遠くを見つめてる。私の中になにかを探すような目をする。一体誰を私の中に見ているの?私は誰かの代わりなの?ねえ、教えて、教えてよ・・・・。
「私は、私はユ・ウンスよ。私を誰かと重ねるならば、その手を離して・・・。こんなの・・・・ひどい・・・」
最後は悲痛な叫びだった。その声にヨンは心を貫かれた。背を見せる身体を自分の方へ向かせその顔を見ると、苦悶の表情のままに溢れだす涙に濡れるウンスが居た。どうしようもない位にヨンの胸も痛くなる。自分の優柔不断さがこの方をこんなにも傷つけていたなどと気が付かなかった。いい加減態度をはっきりさせろヨン。これ以上この方を悲しませてはならぬ・・・・。
ヨンはウンスの肩に置いていた手を背中に回し、ウンスを抱きしめた。その腕から逃れようとするウンスにヨンは語りかける。
「ウンス、俺から逃げないでくれ。あなたは誰の代わりでもない、俺だけのイムジャです」
「・・・嘘よ、また私をからかって笑うのでしょ?お願いだからその手を離して・・・」
「イムジャ、すまなかった。俺の態度がイムジャを不安にさせた。もう迷ったりはせぬ。貴方だけが俺の只一人のイムジャだ」
・・・・これでよいのだろう?イムジャ。時空の狭間に裂かれた我らの思いはこうして引き逢わずにはいられない。もし、似て非なるものならば己の心はこうして揺れたりなどしない。この心が叫ぶのだ。イムジャだと、俺だけのイムジャだと・・・。目の前のウンスを幸せに出来なくて、この時に俺が辿り着いたことに意味があるのだろうか。違うだろう?俺と出逢う前のイムジャ。きっとこの出会いにも意味がある。俺はいついかなる時に流されても姿形か違っても、こうしてイムジャの魂を探し出し愛し続ける。そして、この心にイムジャへの思いを刻みつけながらあの時のイムジャに辿りついてみせる。ユ・ウンス。俺の愛するただ一人の女人。もう離しはしない・・・・。

 

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