自分の物差し | Dewオフィシャルブログ「Dew便り」Powered by Ameba

自分の物差し


最近、子供の頃よく弾いていた曲を

弾きたくなるので、練習の始めに

指慣らしに弾いています。


3才から、15才までの間レッスンに通っていたんですが、

今思うと、あの小さな頃に既に自分の好みとか、

好きな作曲家がいて、

今弾きたくなるのも、やっぱりその人たちの作品だと思うと

面白いなーと思います。


ちなみに、私はバッハとドビュッシーが大好きです。

バッハは数学のような理詰めの音楽の印象があって、

ドビュッシーは空気感をふわっと音で描き出していて。

どちらかというと、対照的な二人の作曲家。


でも、私の中では何か共通点があります。


バッハの機械的な音の組み合わせって

自然をじっとみていると、そこにある規則性や法則に

気がつくように、美しい音を突き詰めたら数学的になった、

というような感じがして、


芸術が、感性と理性の融合だっていうことを、

ひしひしと感じさせてくれます。

そして、弾いていると、自分の個人的な思いだったり、

悲しみとか、そういうものが、ふっと音に救われるような

気持ちにさせられます。


そしてドビュッシーの方は、

そこには理詰めというよりは、もっと雰囲気をすっぽり

描いてしまうような感覚で、自分がその世界の中に

包み込まれてしまうような気持ちになります。



どちらも、私の心の中が弾く度に、

一番初めにこの二人の作曲家の作品を聴いた時のように、


「きゅん」


となるのは、20年近く経った今も、変わりません。

音楽をする上での、自分の大事な物差しです。


Dewの曲を弾きながら、歌いながら、

この物差しをもう一度、大切にしたいなと

最近とても強く思っています。


春奈