高雄で火鍋が一番おいしいのは、なんと言ってもここ“名家山頭沙茶火鍋”(新興区渤海街4号)である。

 

 アジア、中国、台湾と、数々の火鍋を食べ渡り、火鍋を知り尽くした小生がそう思うのだから間違いない。高雄に赴任したばかりのころ、すぐ近くのホテル、高雄商旅に一時滞在していたが、その時に出会ったのがこの火鍋店である。以来、ちょくちょく通っている。

 

 席は、1階と2階にあり、1階は更に店内と、店外にもある。十分な席数はあるのだが、人気のお店なので、事前予約した方が安心。また、火曜日は定休日なので注意。

 

 お薦めは牛肉鍋。まず、鍋の大小を選び、それから肉を牛、豚、羊から選ぶ。牛肉を選ぶと、スープ入りの鍋に標準セットの牛肉と野菜が付いてくるが、この肉がおいしい。これは、メニューで言うと、最も安い「牛肉」にあたる。適度な歯ごたえと旨味があり、一番おいしい。牛肉にはほかにも「高級肥肉」や「霜降牛肉」といった、お値段が少し高めの牛肉メニューもあるが、小生個人的には、標準の「牛肉」の方がよっぽどおいしいと思う。追加で牛肉を注文するなら、絶対に「牛肉」だ。

 

 火鍋を美味しく食べるために欠かせないのがタレである。小生、火鍋のたれにもこだわりがある。

 タレは、お店のワゴンに置いてある調味料を使って、自分のお好みで調合する。お酢と醤油に沙茶醤(大豆や魚、干しエビなどをベースにした調味料)を入れて、薬味のネギと刻みニンニクを少々入れるのが標準的か。辛党なら、それに唐辛子を入れてもよい。だが、小生のいち推しは、シンプルにお酢と醤油(と薬味)のみ。日本のしゃぶしゃぶで言うと、ポン酢ダレに相当するのか。この酢醤油ダレが、とてもあっさりしており、火鍋との相性は抜群である。繰り返すが、火鍋のタレは、お酢と醤油(と薬味)をシンプルに混ぜた酢醤油ダレが一番!

 

 鍋に入れる具については、魚丸(魚団子)、鴨腸(アヒルの腸)、山東白菜、豆皮(湯葉の油揚げ)、杏鮑菇(エリンギ)などを入れて食材バランスを整え、最後に泡麵(インスタント麺)で締めるのがいつもの食べ方だ。

 もちろん、人数、アルコール量などによって、具の種類や量は調整する必要がある。

 

 火鍋は台湾小吃(B級グルメ)の王道であり、高雄に火鍋店はあまたあるが、“名家山頭沙茶火鍋”は味とコスパ、どちらをとってもキングと呼ぶにふさわしい火鍋店である。

 

 

名家山頭沙茶火鍋”の外観。店外の席で開放感に浸りながら食す火鍋もうまい。

 

 

お薦めの「牛肉」。鍋で牛肉を選ぶと標準で出てくる肉。メニューでは、「牛肉」がこれに当たる。

 

 

鍋を注文するとセットで付いてくる野菜類。

 

「牛舌」も行ける!!

 

鍋の出来上がりは、こんな感じ。

 

“名家山頭沙茶火鍋”のメニュー。

 

以上