看護師が来て、結果はどちらも陰性だと言った。

 ほっとした私は、入院手続きを終えて入院病棟の一室に入った。

 カーテンで四つに区切られているブースで構成されていた。

 私は左奥の窓側で、南側の街を一望できる気持ちの良い場所だった。

「景色がいいね」

 瞬私は入院だということを忘れた。

「よかったわね」と妻が答えた。。

 看護師との打ち合わせを終えると、

「そろそろ帰るわ。また夕方来るから」

 夕方に切除が予定されていた。

「わかった」

 不安だらけの私は、妻に手を振って見送った。

 しばらくの間、入院中の日課という資料を読むと、医師の診察は不定期で主治医ではないこともある、検温は適時担当の看護師による、毎朝、前日の排尿・排便回数を聞く、食事時間は朝食8時、昼食12時30分、夕食18時そして、起床6時、消灯22時で、入浴許可が出た患者はシャワーが利用できる等が書かれていた。

「沢藤さん。点滴と心電図をつけます」

 看護師が突然やってきて、手ばやに装着した。

 入院という現実に直面した私、手首に針を挿入され、点滴スタンドから点滴液が流れるのを見た。

 身体の自由が拘束され、さらに不安が募った。

 疲れた、ベッドに横たわると、隣からの話し声が聞こえてきた。

 隣人は、これから退院だと奥さんに話していたが、どうも完治しての退院ではないらしい。

 退院して、かかりつけ医で治療を受けることになっているようだ。

 そうはいっても羨ましかった。

「これから六日間か。長いな」

 医師から事前に聞いているものの、この入院でどのようなことが行われるのか、不安になってきた。

 日常生活なら、一週間はさほど長いとは思わないが、自由が利かない一週間は長く感じるものだ。