「奨学金は借金です」、返済の義務があることを自覚し、すべては使わず返済分を取って置きましょう。 | 「向こうの景色を見に行こう」

「向こうの景色を見に行こう」

“ツインレイ”は自分を信じて進みましょう。あなたにはもう、他者の答えは不要なはずです。
「自分を生きる方が面白い」

それは未知です。 誰も知りません。 あなただけが知っている。

あなたの人生を語り合う相手が、あなたにはもういるはずです。

私の父は私が奨学金を借りて大学に行くとなった時こう言いました。

 

「奨学金は借金」

 

私は、借りる金額を8万円にするか5万円にするか悩んでいたのですが、5万円にすることにしました。

父は続けました。

「“あとで返す”ものである。だから全部使ってはいけない」
「返済用に一部取って置きなさい」


だから、てっきり、私はその自覚が“みんなにある物”だと思っていました。

あとで知りましたが、どうしてか奨学金を借りている学生に「この事実=借金」は浸透していないようだったのです。


***

当時不思議に思ったのが、奨学金の更新手続きの時です。
学年の終わり頃(2月か、3月か……忘れました)に次の年の更新手続きをします。

私が2年生の時です。

【 □ 返済の義務を自覚している 】

専用のHPで更新の手続きをしていたら、このチェックボックスにチェックを入れないと先に進めないようになっていました。
1年生の更新手続きの時はなかったのです。

その時、私は「あれ?」とは思いました。

まさか「返済の義務を本人が自覚していない」からだった。なんて、そこまではわかりませんでした。


また、3年生も終わるとなった時、父はこう言いました。

「奨学金は借金である。もう必要ないのなら、借りるのは止めなさい」

私は大学生になってはじめたアルバイトがありました。
また、残りの1年分の学費を、父が出してくれたのです。

だから私は、4年生になってすぐ奨学金をそれ以上借りるのは止めました。


***

私は父に言われた通り、借りた奨学金をすべては使わず一部を返済用に取ってありました。

一月に借りる金額のうち、この金額は使わない。と、決めていたのです。

例えるなら5万円借りているのなら、4万円借りたつもりでいる。訳です。
実際に使うのは4万円です。
1万円はなかったことにするのです。


その何がよかったのか。

借りた合計から出された返済額は一月約12000円。
これを10年と少しで返済します。

「お給料とは別」でそこから返済していけることです。

これがお給料からそのまま引かれていたらちょっと厳しかったと思います。


もちろん、お給料から奨学金用に金額を決めて毎月貯金をします。

だけど、それを「0」からするのと、少なくとも数年分は手元にあるのでは全然違います。


また、多少ですが返済額は借りた金額より増えます。

でも、しかたありません。

私はその金で学びに行ったのです。

返済したそれが、次の誰かの、学びになるのです。


***

だから正直に言っちゃうと、ニュースで奨学金破産。みたいなことが取り上げられていると……。

申し訳ないですが、どうして? と思ってしまいます。

しかも、口をそろえたかのように「返すものだと知らなかった」みたいに言うのです。


少なくとも、私と同じ奨学金を借りたのであれば、また同じ奨学金で私より後の学年なら更新の時専用ページに、

【 □ 返済の義務を自覚している 】

とあったはずです。

まさか、その更新手続きも誰かにやってもらったのでしょうか?

現在日本の成人の年齢は18歳です。


日本は学費が高すぎる、教育費は0にしろ。とそんな意見もあると思います。
また、物価高騰・賃金の値上げがされないと言う社会的問題も絡みます。

一概に私の経験がすべて、とは言いません。

世が変われば、予定通りいかなくなったり、前提条件は意味をなさなくなることはあります。
また今後「ベーシックインカム」の導入が進められるかもしれません。


だからと言って今現在借りている奨学金の返済の義務を忘れていては、何かあった時に大変です。

 

「奨学金は借金」です。

 


***

ちなみに私の奨学金ですが、ある時まとまった臨時収入がありました。
背伸び(既にある貯金と合計)をすれば、奨学金の残りの返済額と同じです。

ちょっと考えましたが、一括で残りを返済してしまいました。

口座の貯金は、すっからかん。とまでは言いませんが、心もとない感じです。

それがもう、何年も前のことです。


あの時、奨学金はそのまま月々の返済にして、そのお金で遊びに行くこともできたと思います。

だけど私は、借金を返してよかったな。と思っています。