貴方が好きなのはあの日の、ある意味でよそよそしい私で。
人前でちょっと、イチャイチャしてみたい。とか。
2人きりでは私がそうだとは想像もつかない程甘えていたい。とか。
そんな私は好きになってもらえないかな。と思った。
今まで、私が表に出してよしとした私は。
こうありたい理想でもあった。
だけど、
本当はこうありたい憧れもあって。
本当に子どもみたいな、どうしてそうなった、みたいな主張は、「そんな女だったのか」と、呆れてしまわれるかもしれない、と。
本当に別人かとでも言いたげな、人に見せたくない姿もあって。
貴方が騙されたと感じたら、それこそ。
捨てられてしまうのではないかと思った。
でも、貴方は私より私の気持ちを知っていて。
私がどうしてそうあるのか知っていて。
私は貴方に恋をしたのです。
貴方が見たいのは、
「私が許した私」じゃなくて。
「私が許せない私」なのでしょうか?
そっちが本音だと知っていますか?
貴方は、私のわがままを引き出して下さいます。
とんでもないわがままな恋人を持ったのだと、笑っていて下さいますか?
うれしく思って下さいますか?
貴方は、いつかの私の秘密を、知っているのです。