それは、2014 年 6 月 4 日の水曜日の事だった。メキシコとアメリカへ 1 週間程 4 名 で出張の初日であった。なんかおかしい…その前夜は何故だか寝つけずに朝を迎えていたの だった。
ベッドから降りはしたが、なんかおかしい。どこかが痛いとか、熱があるとか、気持ちが 悪いとかの症状はない。でも、なんかおかしいと思ったまま、一日が始まった。しかし、海外出 張である。いつもの様に準備を終え、成田空港へ移動する為に自宅近くの JR の駅へ向かう。
駅に到着してもまだなんかおかしい…が続いている。 しかし、駅の階段を上る手前で思い切って、スマホを取り出し、電話する。「 え~とですね」…と切り出し、「なんか調子が悪いので」…と、今回の出張をキャンセルさせて もらった。海外出張のドタキャン経験はないし、今までそんな事やるわけにはいかないと思って頑張って来たが、今回はちょっと違う…、それが勝った。
一旦、自宅に戻り、旅行社へ 出張キャンセル依頼のメールを入れ、家内の運転で病院へと向かった。飛び込みで診察となった為、それなり順番を待つ事。なんかおかしい状態なので待つし かない。待合室で問診票を記入していると“ズキッ!! ギリギリ”とお腹が痛くなった。一気 に冷や汗が出て動けなくなってしまった。時間としては 1 分間も無かったと思うけれど、 今まで経験した事のない痛みだった。これがなんかおかしいって事だったんだと気が付いた。 ここに来るまで自覚症状は全くなかった。ただなんかおかしいであったが、今なんかではな くなった。まずは内科での診察、問診・触診と受けるが特に異常に辿り着かない。痛くなった場所からみて、泌尿器科の診察を受けるのが良いとの判断で紹介された。そこでの診察では、血液・尿・レントゲンとエコーの検査を指示された。しかし、あれからあの痛みは無い。
…数時後、検査結果が出た。医者が淡々と恐ろしい事を言う。左右の尿管が結石でほぼ塞 がっていて、このままだと腎臓が壊死する状態だと言う。右は何とか通っているが、左はほ とんど通っていない状態らしい。そして今からの予定を聞かれる…が、あるわけがない。海外出張をキャンセルしたんだから。それを伝えるとよく自覚症状無い状態でやめたねって、よくやめたね、やめてよかったけどねって褒め言葉なのかなんなのか…。とにかくなんかお かしいから出張へ行っちゃいけないって思ったのが正解だったらしい…と言う事で予定が無いので、その日中に尿管に管(パイプ)を入れる事になってしまった。 結局、緊急手術で管を二本入れてサイボーグとされ、その時の痛みに苦しみながらで帰宅。
その週はそのまま週末まで休養となってしまった。 緊急手術までの空き時間に出張同行者にメールを入れたり、出張先に行けなくなった事をメール連絡したりしておいた結果、「緊急手術」と言う言葉だけが独り歩きして、出張先は大騒ぎになってしまったらしい。先方との調整は全てワタシがやっていて、その本人が突然の当日キャンセルだったし…。 結局、この尿管結石との戦いは 5 ヶ月間を要し、2 回の入院と 4 回の手術で完治となり、 ワタシの勝利ではあったが関係者には迷惑を掛けてしまった。
しかし、あの激痛が飛行中の 機内や出張先で出ていたら…と考えると今回の決断は“英断”であったと言わざるを得ない。 では、“虫の知らせ”はどうだったのだろうか?“眠れなかった”とか“なんかおかしい” が“虫の知らせ”だったのか? なんだったんだろうか? それからもう一つ、やはり“虫の 知らせ”であったのだろうか、出張前日の事だ、自分自身で持って出張に行くつもりでまとめた書類や出張中に必要な物などをなぜか突然、後輩に託していた。いつもであれば、必ず自分自身で持って行くのに…なぜ突然で託したんだろうか? しかし、自分が持ったまま出 張をキャンセルしていたとするなら大変な事になっていたのかもしれない。“虫の知らせ”か…。 結局、どれが“虫の知らせ”であったのか、わからない。
“虫の知らせ”は本当にあるの か?
PS : 今回の出張キャンセルは自宅を出て駅に着いてからのキャンセルであったので、“旅行傷 害保険”が適用となった。つまり通院・入院・手術の各費用に関して同保険が適用となったのだ。今まで掛け捨て(クレジットカード付帯・年会費)であったが、今回初めて回収する事が出来た事も記録しておこう、保険は重要である。














