読了(15)名探偵の御歳。
読了本を1冊。
先日購入した『魔術師』を読了。
ロジック云々はとりあえず措いておいて。(えっ)
乱歩さん面白い

いやはや、子どもの頃に読んだルパンを思い出すなあ…と思っていたら、実際、乱歩さんも、それを狙っていたらしい。
巻末の自註自解で「私は通俗ものの手法としては、涙香ものとルパンものを混ぜ合わせたような味を狙ったのだが、どうも上手くいかなかった。」と書いてあるが、いや、そんなこともないよ、と思った次第。
私的には、ルパン的な味を感じたのだが……ルパンものよりも猟奇的
だけどね…。とりあえず、本格推理小説というよりは、冒険譚として面白い。
主題は「復讐」なのだが、それがまたものすごくて、おいおい…
と思う場面もしばしば。「魔術師」と呼ばれる某人が、とある一家に復讐を遂げるというストーリーなのだが、その復讐のために、内外の犯罪学を学んだり(まあ、これは解るけれど…)、挙句の果てには手品師に弟子入りして軽業を覚えたり…(実際、その手品とか軽業が生かされていて、すごいです)。
巻末の「解説」を書かれている有栖川さんが「お前は芸人か
」とツッコミたくなるというのも解ります。大阪人でなくてもツッコミたくなる…。そして、ピエロの格好を見ると、あれですね……80年代生まれとしては(?)、どうも例の「3番君」を思い出してしまうね……。
創元推理文庫版には、岩田専太郎さんの挿絵(初出当時挿絵を描かれていた)と、「次回予告」的な編集部の囲み記事が掲載されていて、連載当時の雰囲気を出していて良いです。
その囲み記事から抜粋。
「乱歩先生も一生懸命、工夫に工夫を凝らして苦吟又苦吟、万事を擲って本篇の執筆に専念されておるわけですから…(以下略)」
乱歩先生、全てをなげうっちゃってるんですか……

そこまでさせる編集部ってすごい……

乱歩先生頑張って…
と思わずにはいられなかった……(時既に遅しですけどね)(当たり前)。はてさて。
名探偵明智さんがまた、素敵。
ていうか、明智さん、
あなた、ご婦人に惚れすぎですから……

三十路すぎなのに、ほっぺた赤らめて語ってる姿が可愛いですけどね…

「相手は殺人鬼の娘だぞ…僕のばか!」と(?)妄想している姿が可愛かったです。
女性に弱い(?)ところが、今まで読んできたミステリの名探偵と少々趣が違って、面白かったなあ。
ホームズも、助教授も女性が苦手ですからね……。
あっ。でもルパンがいたか。(あいつは女性にめっぽう弱かったからな…さすがフランス人)
肝心のロジックは……うん……まあ、ええっ、という顛末でしたけど、有栖川さんの「解説」に全てが書かれているので、何も言うまい。
そうか、「暴走」だったとはね……
上手いこと言うもんです。さて、次は御手洗さんを読むぞ

と、思っていたのだが、そういえばルパン(二階堂黎人さんの訳)が途中だったので、そっちにしようかな。