朝と夜
僕は二重人格である。
…実際僕が本物であることかも分からない。
僕は朝を生きている。
そしてもう一人は夜を生きている。
二人はお互い上手くやって生きている。
携帯を二つ持ったり、シフトを提出したり、伝達ノートを作ったり。
僕は朝…七時から七時まで生きている。
もう一人―――夜は簡単に言えば残りを生きている。
でも、お互い起きていては眠る時間がない。
だからシフトを提出する。
僕のバイトとの時間と個人的な予定を。
夜も提出する、僕と同じ物を。
その中でどちらかが睡眠時間を作るのである。
そうでないと体が持たないからだ。
八時間寝ても残り四時間は自由時間があるからそこまで不便ではない。
生活費も二人で半分ずつ出し合っているから金銭的にも不満はない。
夜はとっても良い奴だ。
たまにだが、僕の大好きなヨーグルトを買って来てくれるからだ。
僕もお返しとばかりに夜の大好きなプリンを買ってきてあげるのだ。
二人は会ったことはないが仲良しだ。
伝達ノートに愚痴を書いたら返事をくれたり…そう、交換日記みたいなものだ。
だけど趣味は正反対である。
僕は爽やかな音楽が好きなのだが、夜は違うみたいである。
夜は陰湿な音楽を好むようだ。
そんなように一つの体に二つの心があるのだ。
僕にとって夜は大切な存在だ。
どちらかが消えるなんて考えたくも無い。
こんな日々がずっと続いてくれると良い。
僕と夜とオペラがいて…。
オペラとは僕の猫だ。
夜はルノアと呼んでるみたいだ。
考えようによっては僕はルノアに会ったことがない。
今、僕の目の前にいるのはオペラだからだ。
つまり夜の目の前にはオペラはいないのだろう。
この猫にも僕等と同じ、二つの人格があるかもしれないが僕には分かりかねることだ。
オペラはとてものんびりやである。
ルノアはどうなのだろうか?
今度夜に聞いてみよう。
…それよりも頭がぼんやりとしてきた。
もうこんな時間か…。
夜…おはよう…。
そしてお休み…。