葛城の迷宮 -78ページ目

『X-MEN:ファースト・ジュネレーション』

1940年代アメリカ、恵まれた環境で生まれ育った少年チャールズ(後のプロフェッサーX:ジェームズ・マカヴォイ)は、青い肌をした少女レイヴン(後のミスティーク:ジェニファー・ローレンス)と出会う。
彼女は、自分自身の外観を変化させる能力を持っていた。
自身もテレパス(精神感応能力)を持っていた彼は、自分以外にも特殊な能力を持った人間に初めて出会ったことを喜び、二人は兄妹のように成長する。
葛城の迷宮-xmen1

同じ頃、ポーランドではユダヤ人少年エリック(後のマグニートー:マイケル・ファスベンダー)が、ホロコーストの強制収容所でナチス・ドイツの将校セバスチャン・ショウ(ケヴィン・ベーコン)に捕らわれていた。
磁力を操り、あらゆる金属を意のままに動かすエリックの能力を覚醒させるため、彼の母親を目の前で殺害する。

1962年、復讐のためにセバスチャン・ショウの消息を追っていたエリックは、運命に導かれるかのごとくチャールズと出会う。
二人はショウの野望に立ち向かうために、他にも存在するミュータントたちを捜し出してチームを結成しようと考える。

時代は東西冷戦の最中、アメリカとキューバの対立は最も緊張感が高まっていた。
ショウはミュータント集団を率いてソ連に軍事介入を促し、『キューバ危機』を引き起こす。
世界はまさに、第三次世界大戦へと突き進んでいた。

葛城の迷宮-xmen2

『X-MEN』シリーズは、アメコミ好きには非常に面白い作品だが、映画好きという人はそんなに強い思い入れを見せないようにしている。
何となく日本のヒーロー戦隊ものを思い起こさせ、正直に「好き」と言えない気持ちにさせる、ような気がする。
それに筋肉ムキムキで葉巻を咥えたウルヴァリンや、VFXバリバリ使用のド派手なストームなど、アメコミ色が前面に出たキャラクターが文系人間として少し苦手なのだ。

しかし、『X-MEN:ファースト・ジュネレーション』は違う。
前シリーズ三部作は、SFアクション大作としてヒットさせなければいけなかった。
今作は、異形の人間として生まれ、差別に怯えて生きるミュータントたちの悲哀を深く描いたドラマとして甦った。

人類とミュータントの共生を夢見たチャールズと、人類に代わって世界を治めるためにミュータントを率いたエリックが、若き日にお互いを理解し、共に戦った時代の物語である。

監督のマシュー・ヴォーンは、キレのあるアクションと独特のブラックユーモアが痛快だった、前作『キック・アス』で見せたセンスが今回も光っている。
ちょっとだけユーモアを交えた訓練シーンなどで緩急の効いた演出は今作も健在。
(血しぶきは今回ナシ)
シリーズ立ち上げ時の監督で、今回も製作に携わったブライアン・シンガー(『モンスター』『X-MEN』『ワルキューレ』等)はナチス・ドイツが大好きだしね~。

しかし、今思い出してみると『X-MEN』三部作も物語は描けていた。
特に『X-MEN2』は、かなり盛り上がった。苦手意識で視野を狭くしていたのかも・・・。
イカンイカン、もう一度通して確認せねば!!

バットマンをダークヒーローとして甦らせたクリストファー・ノーランの『バットマン・ビギンズ』(渡辺謙が出てたヤツね)より、『X-MEN:ファースト・ジュネレーション』のほうが面白かった。
続編はぜひ傑作『ダークナイト』を超えるような作品にしてほしい!!

監督:マシューヴォーン
出演:ジェームズ・マカヴォイ
    ミヒャエル・ファスベンダー
    ケヴィン・ベーコン
    ジェニファー・ローレンス


X-MEN:ファースト・ジェネレーション 2枚組ブルーレイ&DVD&デジタルコピー(ブルーレイ.../ジェームズ・マカヴォイ,マイケル・ファスベンダー,ケビン・ベーコン

¥4,190
Amazon.co.jp