欲望と願望と
失意と絶望…
人は夢を見
その夢に向って走り
それが叶わぬ時
打ちひしがれ
頼るべきものを失い
声を無くし
視界は遠のき
やがて
深淵の底へ堕ちる

それが人の心の理

深淵の底に堕ちた心は
光を失い
漆黒の闇の中
己が魂をも見失う
無音と闇
心は声を失い
静寂に包まれる
やがて
心は意志さえも失い
自ら闇の中へ同化する
延々と…

光は息の続く限り
底へ底へと潜る
だが…
底までたどり着くことなく
水面へ戻る

遥か遠くに
薄ぼんやりと灯る光
だがその光も
過去の光
息を止め
その灯りを
待ち焦がれていた心は
奥底へ閉じ込めた意識を
少しずつ
少しずつ
蓋の隙間から解き放つ
永い時を経て
その意識は
肉体に沁み込み
鼓動を得
声を取り戻す
永い時を経て…

延々と深淵の底へ
潜る光
たどり着くことのない
深淵の底
だが
光は絶え間なく潜り
そして
薄ぼんやりとした光を絶やすことなく
照らし続ける



その光こそ





希望