東京駅新幹線ホーム
朝のこの時間帯は
サラリーマン達でごった返す。

美月と朋美は、そんななかスーツに身を包み
乗車口の表示に立っていた
「みっちゃん、課長遅いねんな~。どないしたんやろ?」

「そうねぇ~」

そう話ながら朋美の横顔を見つめる。
ボーイッシュな端正な横顔美月はどうしても、その唇に目を奪われる。
柔らかな唇…
美月の股/間が、ジュンとなる

(ともちゃん…)

「すまない。遅くなった」

スーツケースを持った修治がにこやかに二人の前に姿を現した。
列へ並び発車までたわいもないことで盛り上がる3人
定刻通り列車は発車した
美月と朋美は隣り合わせの席
修治はその一つ後ろの席
新横浜を過ぎ、名古屋までしばらくかかる
美月と朋美が談笑していると
二人の携帯が震えた
互いに携帯を開きメールを読む
二人は視線を交わした・・・修治からのメールだった

『名古屋までしばらく人の出入りはないね。
ちょっと遊ぼうか。美月と朋美にあるものを渡すから
トイレに行って付けてきなさい。いいね』

窓際に座った朋美の身体に椅子の隙間から
なにやら後ろから小突くものが…
修治からだった
手に取ると、小型のリモコン式のロ●ターだった
互いに手に取り見つめあう二人
瞳の奥に官/能の炎が起ちあがるのを
互いに感じた。
まず朋美が先にトイレに立つ
美月は後ろを振り向き修治を観るが
修治は笑みを浮かべ美月を観るばかり・・・
朋美が戻り、美月がトイレに立った
しばらくすると席に戻る美月
胸が高鳴る二人
気を紛らわそうと話し始める

その時
美月の言葉が停まった
眼を瞑り、唇をかみしめ俯く
見る間に頬が染まる
朋美がちらと後ろを振り返ると同時に
朋美は身体を震わせた
顔を前に戻し俯く
二人の携帯が震える

『どう?』と、修治から・・・

(ばか!そんなこと…言えるわけないじゃない…)

美月は軽く後ろに目をやり修治を睨む
修治の右手がポケットの中で動く

「ん・・・」

美月は眼を瞑り小さく呻く
朋美は身体を窓側に向け
頭を窓に充て押し黙っている
二人とも両脚をぴたりと閉じ
手でスカートの上から股/間を抑える
修治は指先で強弱を変える
身体をひくつかせる美月と朋美

女性の車掌が
俯く二人に声をかけた

「ご気分悪ければ休憩室がありますが・・・」

はたから見ればそう思うのだろう
頬を赤く染め、俯き、時折身体を震わせ
荒い息を吐く二人

「ぃ・・・ぃえ・・・だいじょうぶです」

朋美はその言葉に小さく頷くしかできなかった
怪訝そうな顔で立ち去る車掌
修治はふと通路を挟んだ席を観た
美月と朋美の姿を見つめる若いサラリーマン

(気づいたかな?)修治の口元に笑みが浮かぶ

修治はリモコンを「強」に入れた

「ぁ・・・」

二人から同時に声が漏れる
二人は互いに顔を窓側へ傾け
手を口に当て
指を噛み声を押し殺す
小刻みに震える美月と朋美
先に逝ったのは朋美だった・・・
美月も間もなく
身体を震わせ逝った

その様子を
通路の反対側から見つめる数人のサラリーマン達



「まもなく名古屋、名古屋に到着です」

アナウンスが流れる。