第6話 【想 (うつろ)】


正弘の声が遠くに聞こえた・・・


(なにかのまちがいだ・・・俺はストーカーなんかしてない・・・
なんでこんなこと言われなきゃならないんだ・・・)


(落ち着け、祐二・・・落ち着くんだ・・・うろたえるな・・・
加藤はきっと何か勘違いをしている・・・そうだ・・・
そうに決まってる・・・勘違いだ・・・
ちゃんと説明しなきゃ・・・ちゃんと・・・・・・

・・・でも
あの写真をどう説明したらいい・・・
あそこに映っているのは間違いなく俺だ・・・

そして
その目線の先には加藤がいる・・・
どう見ても
俺は加藤を見ている・・・そんな写真だ・・・

確かに
加藤を見かけるたび、俺はあいつを見ていた・・・

でも・・・
ただ見ていただけだ
何も、ストーカーしようと思っていたわけじゃない!
あいつとは話したこともない
ただときどき見かけただけ・・・


・・・


あの人に似ていたから・・・


・・・


あの人に似ていたから
俺はあいつを見ていただけなんだ!!
それがなんでストーカーにされるんだ・・・

・・・

あんな写真いつ撮られたんだ??

・・・

・・・

・・・いつ??・・・

・・・???

まてよ・・・
ちょっとまて・・・

何か変だ・・・
いつ撮られたって言うより

・・・

・・・

あの写真・・・

だれが撮ったんだ???

・・・

それも
あんな近くから・・・

・・・

どう見ても
望遠とかで撮った構図じゃない・・・
俺のすぐ近くで撮っている

・・・

誰が???
誰があの写真を撮った???

・・・

考えろ・・・考えるんだ祐二!!

あのとき誰と一緒にいた??

誰と歩いていた??

・・・

学内の渡り廊下で見かけたとき

俺は誰と一緒だった??・・・

・・・中村・・木澤・・・正弘・・・だよな

じゃ、じゃぁ

駅で見かけたときは??

誰と一緒??

・・・

・・・だめだ・・・思い出せない!!

・・・

きっと、俺と一緒にいた奴がこれを撮っているはず

・・・

誰なんだ???

・・・