・episode-2・ Am11:30
「もう一度聞く・・・お前の名前は?
お前と杉本の関係は?・・・」
薄暗い取調室・・・
生まれて初めて入った取調室
マジでTVドラマの中に自分が居るような錯覚に陥っていた
「俺の名前・・・杉本・・杉本和宏・・・」
「だから・・・そいつを俺たちは探してるんだ!!
聞いてるのはお前の名前なんだよ!!お前の!!」
部屋の片隅で俺たちのやり取りを記録している警官・・・
そしてもう一人・・・
ブラインドの下りた窓を見つめる刑事・・・
そいつが俺の両肩に手を置き口を開いた
「なぁ・・・我々は君を犯人だと言ってる訳じゃないんだ
君とあいつが別人だということは
顔を見ればわかる・・・いいかね
聞きたいのは、なぜ君があの部屋に居たのか??
そして、あいつはどこへ消えたのか?
君の知っていることを何でも良いから教えてくれないか・・・」
口調は優しい・・・だが、俺の両肩に乗せた手で
食い込むくらいの力で俺の肩を握り締める
(そう言われたって、俺は俺だし・・・大体
なんで俺が警察に追われてるんだ??・・・こっちが聞きてぇくらいだ)
壁には大きな鏡が取り付いている
きっとマジックミラーになっていて、隣の部屋に刑事たちが
俺たちの様子を見ているんだろう・・・
「武藤さん・・・同じですね・・・」
「あぁ・・・同じだ・・・
で、ICPOから来られた藤岡さん・・・
あなたのご意見は?」
そう言うと振り返り壁に寄りかかっている若い刑事を見据えた
ゆったりと体を起こし、ミラーに近づく
「そうですね・・・私たちもそれを調べているんですよ」
そう言うと武藤に向けてニヤリと笑った