Side-8

「首相、アメリカからのホットラインです」

74日 AM600

秘書官からの連絡で、早瀬香織は目覚めた

「こんな時間に・・・」

『おはよう。カオリ  すまないね、こんな朝早くに』

「おはよう、アレックス あなたこそ珍しいわね。こんな時間に」

『まぁね。時間がないから、手短に用件だけを伝える

アメリカは今日、ソ連をたたく。それと同時に中東及び中国へもミサイルを

発射する』

「アレックス。あなた自分が何を言ってるのかわかってる?

世界がこんな状態のときなのに、なぜミサイルなんか・・・」

『カオリ・・・中東から発射された核ミサイルは、アメリカから盗まれたものなんだ

軍産複合体である、大手3社・・・君にもわかるだろう

奴らはこの重要なときに各国で起こっている紛争へ法の目をすり抜け

加担していた。そして、核までばら撒いていたんだ

CIAが動きに気づいて内偵はしていた・・・だが・・・』

「・・・だが・・・?なに?」

『言いづらいことだが、実際はCIAの中に裏切り者が存在していた

奴は軍産複合体と手を組み、テロリストとコンタクトを取った

各国でテロを起こし、内戦状態へ持ち込む

そこへ、我が合衆国が正義の名の下に乗り込みそして、その国を統治せしめる

テロリストたちは、暫定政府として身分を替え主導者として存在する

国家保安の名の下にアメリカから軍備を輸入し軍隊を形成する

・・・・

これが奴が描いたシナリオだ・・・単純明快だろ?

このシナリオを現実化させ、奴は秘密裏にソ連へ亡命した

もう一つ・・・これが今回の最悪のことなんだが・・・

奴は亡命する際に、科学者とその研究成果を一緒に持ち出した』

「まさか・・・」

『そう、そのまさか・・・だ。今回の細菌兵器、その元になっている細菌は

アメリカで開発されたものなんだ。』