Side-5
アメリカは中東とソ連の動きを分析していた
それと共に、新たな細菌兵器の開発の動きを察知した
エージェントがソ連に飛んだ・・・
だが、数日後日本海で水死体として発見される
不穏な空気を感じたアメリカは、極秘裏に超長距離巡航ミサイルの発射準備を進める
太平洋・大西洋・インド洋に待機していた第3・第5・第7艦隊を引揚げる
残されたのは、各海底にボトムしている原子力潜水艦のみ・・・
当然、日本からもアメリカの撤退が始まる
その動きに敏感に反応した日本は、僕たちのチームを出動させた
2025年 12月25日
中東から発射された『核』・・・
その動きと共に、アメリカは戒厳令を発令
世界に先駆けて国境を封鎖した
東西沿岸区域には、引揚げられた艦隊を配備し、長距離偵察機B-117が飛んだ
日本には、事後報告という形で連絡された
時の大統領、アレックス・E・ケネディからのホットラインだった
当時の日本首相の早瀬香織は、TVを通じてそのことを国民に発表した
日本初の女性首相の彼女・・・就任当時マスコミからは
「みこしに担がれただけの首相」と揶揄された
だが、M・I・T出身の彼女は次々と新しい政策を実践し民衆の心を捉える
僕たちのチームも、「危機管理上重要な組織」と半ば強行採決により
組織された
表面上「ハト派」だった彼女だが、水面下では日本初の原子力潜水艦の造船を指示し
全都道府県へ僕たちのチームを配備した
このホットラインにより、事実上日本とアメリカの国交は断絶
日本は唯一の大きな後ろ盾を失った
西暦2026年 5月20日
日本初の原子力潜水艦『飛龍』は完成した
長崎の佐世保造船所から静かに海に放たれたそれは、ヨーロッパへ向かった
乗組員60名、それに僕たち10名が加わり
10日後の5月30日・・・飛龍はアラビア海にボトムし
次の作戦行動の準備に取り掛かっていた