『予兆』

数日後の世界的な天変地異・・・

誰もが目を疑った

全てが、映画の1シーンのように映った筈だ

・・・・・

太平洋にあるマリアナ海溝付近で、それは起こった

沿岸諸国で突如大規模の地震発生を予知した

震源地は、マリアナ海溝・・・

地球上最も水深の深い海溝

最深部で13,000mはあろうかという海溝だ

海洋調査に当たっていた

アメリカ海軍の無人深海調査艇が感知した

数秒後、海溝が割れた・・・

・・・・・

そのとき、僕はあの丘にいた

あの時見た現象はなんだったのか・・・

あの赤い物体はなんだったのか・・・

夢見心地で、僕は丘から街を見下ろしていた

西陽が、いつも以上に赤く染まっていた

その赤に、僕は妙な違和感を覚えていた

(何かが起きる・・・)

何の根拠もなく僕はそう感じた・・・

ただ・・・

僕の中にある何かが、それを訴えていた

言いようの知れない恐怖・・・

僕の身体がそれを感じていた

あの、おっちゃんの言葉・・・

「浅宮・・・

これからがお前の仕事だ・・・

いいか・・・言葉に惑わされるな

奴の言葉を真に受けてはならん!

浅宮・・・忘れるな

お前のほかに仲間が4人居る

それぞれに役割を持っている

おれは・・・見守る役目・・・

お前たちが封印するのだ

目覚めよ・・・浅宮

呪われし運命を受け入れよ

そして、忌まわしき血を鎮めよ

祠は開いた

・・・目覚めるのだ、浅宮

・・・・・頼む・・・ぞ・・・」



おっちゃんは、僕に何を言いたかったんだろ・・・

奴って・・・だれ?

なぜ、僕の名前を知っていたんだ・・・

僕の仕事って・・・

仲間って・・・

封印って・・・なんなんだよ・・・

呪われし運命って・・・

忌まわしき血って・・・

目覚めるのだって・・・僕はもう目覚めてるよ!

なんなんだよ!!

頼むぞ・・・って、言われたって・・・



もう・・・わかんねぇ・・・

なにがなんだかわかんねぇよ・・・



隆弘は次の日から学校を休んでる

見舞いに行っても

家に入れてもらえない・・・

僕を見る母親の険しい目・・・

忌み嫌う目だ

でもそれは、僕の両親も同じだった

なぜ??

あの日、僕に何があったんだ・・・

学校に行っても

みんな、同じ目で僕を見た

あの日から、街の雰囲気が変わった

妙な緊張感に溢れている

僕は・・・

そこから逃げるようにこの丘に登る

今日もそうだ・・・



なんなんだよ・・・これ・・・



僕に何が・・・